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鳥屋ヶ峰

1998年11月15日 日帰り 9名グループ 晴

鳥屋ヶ峰 とやがみね(681.1m) 二等三角点 越後三山周辺(新潟) 5万 小千谷 2.5万 小平尾
ガイド;新潟のハイキング(新潟日報社)

11月15日(日) 7:15 新潟発=(関越道、堀之内IC、R.7、並柳、R.252、親柄、R.352、小平尾天満宮 経由)=8:45 小平尾登山口〜9:01 発―9:08 古峯神社―9:21 栗山からの林道分岐―9:23 一本杉〜9:30 発―9:48 鉄塔―10:18 沢コース分岐〜10:26 発―11:08 鳥屋ヶ峰山頂〜14:03 発―14:31 沢コース分岐―14:52 鉄塔―15:12 一本杉―15:15 栗山からの林道分岐―15:23 古峯神社―15:30 小平尾登山口=(往路を戻る)=17:20 新潟着

 鳥屋ヶ峰は、長岡・東山連峰の背後の、越後三山や守門岳に挟まれた位置にあり、権現堂山と向かい合う山である。小平尾からの登山道は、尾根通しに付けられており、周囲の展望を楽しみながら歩くことができる。地元の広神村では、6月始めに山開きを行っているようであるが、楽しめる山にもかかわらずこの山の知名度は高くない。
 峡彩ランタン会のハイキング山行を頼まれて、第二段として選んだのが、鳥屋ヶ峰である。展望の良い尾根道を歩き、山頂でゆっくりと景色を眺めながら酒でも飲むのに良い山ということで選んでみた。今回は、同じ日に粟ヶ岳の冬山訓練山行とかちあったにもかかわらず、8名もの参加者が集まった。
 鳥屋野公園で、集合時間の早い粟ヶ岳班を見送り、鳥屋ヶ峰班の集合を待った。車2台に分乗し、関越道の堀之内ICに向かった。越後川口付近では、川霧がかかっていたが、良い天気になりそうであった。昨年に登った時には、登山口の小平尾(おびろう)の集落では、新しい道が工事中で、完成していると目標の天満宮を通り過ぎてしまう恐れがあったが、まだ通行禁止のままであった。天満宮の脇の坂を上っていくと、工事中の切り通し道の上を通る橋に出て見下ろすと、雪崩防止のためか、道路をドーム状に覆う工事中のようであった。坂の上の段丘に広がる畑に出て、左折して、道路を見下ろす崖の縁のスペースに車を停めた。鳥屋ヶ峰の登山口は、古峯神社の参道入口の木の鳥居が目印である。青空の元に、茶色く色づいた山肌が輝いていた。天気が良ければ、この山行の成功は間違いなし。冬に近い時期のハイキングだけに、天候に恵まれてほっとした。ひと登りで、古峯神社に到着。お堂の後ろから緩やかに登っていくと、栗山の林道に飛び出す。ここには、標識が無いため、帰りのために良く地形を覚えておく必要がある。その先で、一本杉の広場に到着。実際には、数本の杉が植わって、一本では無い。ここでようやく、鳥屋ヶ峰ハイキングコースの案内板にお目に掛かることができる。広場からは、権現堂山が目の前であるが、逆光で写真にはなりそうもなかった。一本杉のすぐ先で、沢コースが分かれたが、現在では巡視路として歩かれているくらいのものか、草がかぶり気味であった。杉の植林地を過ぎると、周囲は潅木帯となり、次第に展望も開けてきた。小ピークを越すと、送電線の鉄塔の立つ広場に出た。左右に送電線の巡視路が分かれていた。その先で、このコース一番の急斜面の登りになった。昨日も山に登っていたためか、足が重く感じられた。急坂を登り終えると、沢コースとの合流点に到着。下りは、直進してこの沢コースに入り易いので注意が必要である。この先は、右手が切り落ちたやせ尾根の登りになり、大きな展望が広がった。眼下には、溜池が青く光る山里の風景。正面の下権現堂山の奥には、上権現堂山から唐松山。この山塊の右手には越後三山、左手には鋭く天をつく桧岳が目を引く毛猛山塊。破間川沿いの谷間の奥には、守門岳と浅草岳が顔をのぞかせていた。粘土質の道で、足を滑らせないように注意が必要な道であったが、写真撮影のために思わずザックを下ろした。山頂手前のピークのトラバース道では、木の根が滑って歩きづらかった。この潅木帯で、ナラタケが見つかり、キノコモードの歩きになってしまった。二つのビニール袋一杯にとれて、お昼のおかずが調達できた。さらに小ピークを越して、もうひと頑張りすれば、鳥屋ヶ峰の山頂に到着した。ゆっくりの歩きで2時間であった。これくらい歩けば、大きな顔をして山頂の宴会もできるというもの。
 宴会の前に、孫太郎池を見に行った。少し下ると、木立を通して、巨大なフェンスが横たわっているのが目に入った。先回は、全く目に入らなかったのだが。孫太郎池の先の分岐を左に進むと、林道が上がってきており、標柱には林道内山線とあった。巨大な鉄製のフェンスは、防風用か雪崩防止柵なのか。尾根の先を見ると、無線の中継施設らしき建物が見えて、そこまでは舗装道路が上がってきていた。昨年の地元の人に鳥屋ヶ峰のことを尋ねた時に、星の家からの林道と言っていたが、この林道のことなのだろうか。思った以上に山頂まで林道が上がっていた。入口にゲートでもあるのだろうか。鳥屋ヶ峰は、歩いてきた尾根道こそが一番の楽しみであるのだが。
 山頂に戻って、宴会を始めた。低山の良いところは、山頂にいられる時間も長いこと。ビールで汗になった水分を補給した。初冬だというのに、暖かい日差しがそそいでいた。途中で採ったクリタケとお弁当のおかずでキノコ汁もできあがった。山頂に荷物を広げて騒いでいると、一人の登山者が登ってきた。他の登山者が現れるとは思ってもいなかったが、これは会の樋口さんであった。思ったよりも山頂で時間を過ごしてしまい、東山連山をバックに記念写真の後に下山にうつった。日が傾くに連れ、越後駒ヶ岳などの山頂部には雪が積もっているのが、良く見えるようになった。今年のシーズンに別れを告げるかのような小春日和の一日であった。時間も少し遅くなっていたので、夕食の時間に間に合うように温泉は省略して新潟に向かった。

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