9835

毛無山

1998年8月15日 日帰り 単独行 曇り

毛無山 けなしやま(1649.8m) 二等三角点 志賀周辺(長野県) 5万 飯山 2.5万 野沢温泉、往郷
ガイド:信州の里山を歩く 東北信編(信濃毎日新聞)

8月15日(土) 9:30 野沢温泉発=(奥志賀林道)=10:10 上ノ平スポーツ公園駐車場〜10:20 発―10:26 ロウソク岩コース分岐―10:46 毛無山〜10:49 発―11:00 ロウソク岩コース分岐―11:05 上ノ平スポーツ公園駐車場=(奥志賀公園栄線)=11:35 野沢温泉

 毛無山を説明するには、野沢温泉のスキー場が広がっている山といった方が分かりやすいかもしれない。毛無山は、成層火山として成立した山で、広大な裾野を持つことから、山麓から山頂までゲレンデが切り開かれている。冬には、リフトを利用すれば歩かずに登ることのできる山であるが、ハイキングコースも設けられて、温泉と合わせて楽しむことができる。
 夏休みの家族サービスとして、お盆休みに温泉に行くことになった。新潟から比較的近く、古くからの温泉街のある所ということで、冬のスキーのために収容人員の多い野沢温泉に宿をとった。家族で野沢温泉に行くのは、下の娘が臨月まぎわでお腹にいたとき以来だから、十数年ぶりということになる。娘に覚えていないかと尋ねたが、知る分けないだろう、と冷たい返事。温泉に到着後、皆はプールでひと騒ぎ。夜は旅館の料理とビールではちきれそうな腹を、共同浴場巡りと温泉街のぶらつきでなんとか減らした。先週の北海道の山の疲れが残っていたためか、早めに布団にもぐりこんでしまった。
 土曜日は、まずまずの曇り空であった。日曜日は、雨になりそうであったので、家族をなんとかまるめこんでハイキングにでかけようともくろんだ。すべり台付きの大きなプールの野沢アリーナに行きたい子供たちがいうので、これ幸いと、皆をプールにほうりこんで、待ち合わせの時間を決めて毛無山に向かった。奥志賀林道は、舗装道路に変わっていた。これもオリンピックのおかげか。一度、どのように変わったかを確かめるため、奥志賀林道から雑魚川林道を走ってみる必要がありそうであった。山の斜面を一気に高度を上げていったが、あきれるほどゲレンデは長く続いていた。上ノ平のゲレンデを思い出しながら、さらに進んでいくと、やまびこスポーツ公園の駐車場に出て、ここが登山口になっていた。周辺は、観光客で賑わい、プラスキーのゲレンデということできれいな草地の斜面があり、脇のリフトが動いていた。このゲレンデの左脇に登山口があり、「毛無山遊歩道風ごうろコース」という看板が立っていた。リフトのかかる小毛無山の左肩に登りつき、左から登って来た林道を横断すると、スキーの林間コースの登りになった。風邪の引き始めのせいか、体が重く感じた。冬に、このコースを滑った時には、ブナ林の霧氷が美しく、傾斜も緩やかな林間コースだったという記憶があるのだが。滑るのと、歩くのでは、傾斜の感じ方はまったく違うようである。少し登った所で、ローソク岩コースが右手から合わさった。ひと汗かいて、左から上がってきたリフトの山頂駅に出ると、毛無山の山頂は、緩やかに登っていったもう少し先であった。次のリフトの山頂駅の少し先の潅木に囲まれた小広場に石の祠と三角点が置かれていた。広場の奥には、赤滝登山道入口という標識が立っていた。ホテルでもらった温泉街の地図によれば、ローソク岩コースと赤滝コースは共に、柄沢ゲレンデの駐車から上がってくるようであった。温泉街から登るとなると、かなりの標高差で、本格的な登山の覚悟が必要そうであった。山頂の先には無線の中継基地もあり、人工物は多かったが、お盆の賑わいのなかでも、途中で2組のハイカーがいるだけの静かな山頂であった。雲が多く遠くの風景は隠されていた。温泉街から登山口まで車で登るのに思ったよりも時間がかかり、プールでの待ち合わせの時間に遅れないように、いそいで山を下りることにした。

山行目次に戻る
ホームページに戻る