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樋曽山

1998年3月22日 日帰り 単独行 曇り時々小雨

福井山 ふくいやま(235.0m) 四等三角点
樋曽山 ひそやま(296.7m)  三等三角点 西蒲原丘陵(新潟) 5万 弥彦 2.5万 弥彦、角田山
ガイド:無し

3月22日(日) 7:45 岩室温泉発=(県道新潟・寺泊線、R.460 経由)=8:05 五ヶ峠〜8:20 発―8:42 福井山―9:08 Y字分岐(残置工事用ワイヤー)―9:20 樋曽山―9:37 291ピーク―9:52 樋曽山〜10:00 発―10:13 Y字分岐(残置工事用ワイヤー)〜10:20 発―11:15 福井山―11:35 五ヶ峠=(県道新潟・寺泊線、R.116、新潟西バイパス新新バイパス 経由)=13:10 新潟着

 弥彦山と角田山の間に、200〜300mの高さを連ねた丘陵地帯があり、その最高点を樋曽山と呼ぶ。新潟周辺でハイキングの山として人気のある両脇の山に比べ、この山の知名度は低い。地図には何本もの登山道が引かれているが、南北を結ぶ縦走路以外は、不明瞭である。樋曽山一帯には、自然が良く保たれており、五ヶ峠からの往復は、春の花を楽しむことのできる特選コースである。
 弥彦山の麓の岩室温泉で土曜の晩に集まりがあり、夜中まで飲み会が続いた。飲み過ぎた翌朝は、早くから目が覚めてしまった。酒を体から抜くために朝風呂に入りかったが、我慢して山を目指すことにした。ホテルの朝食を終えて外にでると、雲は低く、弥彦山の山頂は隠れていた。路面も濡れており、いつ雨がきてもおかしくない空模様であった。予定では、西生寺から弥彦山に登ろうかと思っていたが、雲の下に稜線を見せている樋曽山に向かうことにした。先週も訪れているが、山頂を踏まずに下山してしまうというミスをおかしており、また雪割草の咲き具合を見たくもあった。飲み疲れで、少しでも楽な山にしておこうという気持ちもあったのだが。
 前回は、弥彦山側から登ったので、今回は、角田山測の五ヶ峠から登ることにした。角田山への登山口にあたる駐車場には、春も近づいたことで、すでに十台ほどの車が停まっていた。出発の準備をしていると、本格的な荷物を背負ったグループが、樋曽山に向かって出発していった。どこかの山岳会のお花見山行のようであった。道路の向かいにある石碑の脇に踏み跡がついており、そこから山にとりついた。濡れた泥まじりの急斜面で、滑らないように注意がいった。まだ駐車場が下に見える程の登りで、杉の林床をオウレンの白い花が埋めているのに出合った。杉林の中を登り切ると、雑木林に囲まれた尾根歩きになった。踏み跡は明瞭であったが、平地部では、所々曲がりくねっており、雪でも積もっていると、たどることは難しそうであった。地図に記載されている道ともまったく違うようであった。ひと登りしたピークには、四等三角点が埋められており、ここが途中の看板にも書かれていた福井山のようであった。気持ちの良い尾根道が続いた。右手の山の裾には、日本海の波打ち際が白く顔をのぞかせていた。待望の雪割草が登山道の両脇に広がっているのにも出合うことができた。ただ、雨空のため、花が開かずにうなだれているのが残念であった。アズマイチゲの白い花もすぼまったまま下を向き、別の花のような形をしていた。写真は後にして、山頂を目指すことにした。頭上に工事用のワイヤーが木に張られているところでY字路になり、明瞭な方の右手に進むと、下りになった。左手上に尾根が走るのをみて、道を間違えたことに気が付いた。どうやら261ピークへ向かうようであったが、地図によれば、新樋曽山隧道という導水路があるようで、そのための保守道なのかもしれない。
 緩やかな尾根歩きを続けていくうちに、固定ロープのかかった、泥で滑りやすい急斜面に出た。登り切って雑木林の広がるピークを進むと、前方に杉林が一部にかかるピークが見えて、そこが樋曽山の山頂と思ってしまった。一旦下ってから、ピークに登り返すと、見たことのある場所に出た。うっかりして、樋曽山を通り越して291ピークまで来てしまった。下手なゴルフよろしく、山頂を行ったり来たりで、どうもこの山では決まらない。地図を確認して、先のピークに戻ることにした。いずれにせよ、ここまでは、来るつもりだったのだけれど。樋曽山に戻って、三角点を捜すことにした。三角点は、西に延びる尾根との交点から北側の登山道脇に、土の中から頭だけをのぞかせていた。山頂を確認できて、ようやくすっきりした気持ちになった。
 時折、ひそやかな雨音が雑木林の中から聞こえていたが、薄日もさすようになり、花を眺めながら戻ることにした。樋曽山からの下りは、極めて滑りやすく、注意はしたものの、尻餅をついてしまった。雪割草のお花畑に戻って、写真撮影を楽しんだ。先週は、誰にも会わなかったが、さすがに連休の日とあって、数組の登山者に出合った。東京近辺であったら、さぞ大変な人混みになりそうなものだが。五ヶ峠から樋曽山への往復は、それほどの登りは無いものの、距離はそこそこにあり、充分歩いたという疲労感も足にでて、酒も汗とともに抜けていた。満杯状態の駐車場に戻って着替えを始めると、激しい雨がはじまった。

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