9746

風谷山、鳥屋ヶ峰

1997年10月4日 日帰り、単独行 晴

風谷山 ふうやさん(521m) 長岡東山(新潟) 5万 長岡 2.5万 半蔵金 ガイド:松本氏山行資料

鳥屋ヶ峰 とやがみね(681.1m) 二等三角点 越後三山周辺(新潟) 5万 小千谷 2.5万 小平尾
ガイド;無し

10月4日(土) 6:50 新潟発=(北陸道、中之島見附IC、R.17、R.352、栖吉 経由)=8:05 払橋(不動滝入口)〜8:14 発―8:20 風谷参道口―8:55 風谷山〜9:14 発―9:39 風谷参道口―9:48 払橋(不動滝入口)=(栖吉、R.352、R.17、村松 経由)=8:30 村松橋―大峰山偵察―12:30 発=(山古志、R.291、小千谷、R.17、堀之内、R.252、R.352、外山、小平尾 天満宮 経由)=14:00 鳥屋ヶ峰登山口―14:05 古峯神社―14:16 一本杉―14:28 送電線鉄塔―14:35 尾根・沢コース分岐―14:59 前ピーク―15:08 鳥屋ヶ峰山頂―15:23 発―15:30 前ピーク―15:44 尾根・沢コース分岐―15:53 小平尾沢―16:13 一本杉〜16:15 発―16:23 古峯神社―16:27 鳥屋ヶ峰・小平尾登山口=(小平尾、R.352、R.252、堀之内、R.17、小千谷IC、関越道 経由)=19:30 新潟着

 風谷山は、長岡市の東に広がる東山連峰にあるピークである。東山連峰は、県立公園に指定されていることから、特に鋸山はハイキングコースとして親しまれているが、風谷山はその登山口近くの栖吉川のほとりにひっそりとたたずんでいる。風谷山への登山道は、風谷参道として整備され、登山道に沿って石仏が置かれている。
 鳥屋ヶ峰は、長岡・東山連峰の背後の、越後三山や守門岳に挟まれた位置にあり、権現堂山と向かい合う山である。地元の広神村では、6月始めに山開きを行っているようであるが、展望が楽しめるにもかかわらず知名度は高くない。
 翌日からの海外出張のために、遠出は避けて、地元の低山に出かけることにした。まず、直前に松本氏からいただいた山行資料を参考にして風谷山に向かった。長岡市の背後に広がる東山連峰は、その奥に鋸岳の特徴のある稜線を認めるが、周辺にもピークが連なっているのを見て興味を持っていた。長岡東バイパスから長岡市営スキー場に向かい、山裾に入り込むと、払(はらい)橋があり、その手前に不動滝入口の標柱があった。その奥には、荒れた林道が続いており、入口にすでに車とバイクが一台づつ停まっていたため、橋を渡った先の広場に車を停めた。来た方向に戻るように林道を歩いていくと、谷を見下ろす道となって、石仏が置かれ風谷参道と書かれた風谷山の登山口に出た。ハチに注意という大きな看板も立てられ、以前にもこの付近で遠足の団体が襲われたことを思い出して、少々恐くなった。しっかりした登山道が続いていた。周辺は杉が植えられていたが、かなり育って間隔も開いているために明るい感じであった。進むに連れて雑木林となり、急な尾根の登りになった。松本氏の山行資料によれば、8月17日の山行では足元が見えないくらい草が被っていたようであるが、8月31日に地元山岳会の整備の手が入ったとのことで、問題の無い登山道が続いた。秋になって涼しくなったとはいえ、急坂は楽ではなく、登山道脇の石仏を眺めながら汗を拭った。落雷で根本だけになった大木を見ると山頂も近く、右にトラバースして峠に出ると、その左手すぐ上が風谷山の山頂であった。山頂は広場になって、長岡ハイキングクラブの「風谷寮」という大きな小屋が建てられていたが、鍵で閉ざされていた。山頂を囲む木立は所々切り開かれて、八方台の建物、鋸山の反射板、米山、そして長岡市街地とその周辺の田園地帯の眺めを楽しむことができた。峠から雑木林の中を3分程下っていくと、地中に差し込まれたパイプから水の滴り出る水場があった。
 車に戻って、次の目的地の東山連峰南部の大峰山に向かった。地図では、大峰山への山道が書き込まれていた。村松橋の路肩に車を停めて、円融寺の山門を見送り、山道を登っていくと送電線の巡視路に出て、左手に進むと、大きな地蔵像だけが残る寺の跡地に出た。墓地を通り抜けて、山に向かうと、ケーブルが埋設された道になった。道は、尾根から外れてそのまま谷の奥に向かい、最後は草で覆われてしまった。戻りながら尾根への取り付きを捜したが、一個所それらしきものはあったが、夏草が茂って進むことはできなかった。車に戻ってから、地図にあるもう一本の登山道を捜してみたが、こちらも民家が立ち並んでいて、入口は判らなかった。大峰山については、現在では地図にある道は使われていないようで、情報を集める必要があった。
 これで、一勝一敗、百名山などというものよりは、低山の方が登るのは難しい。続いて、鳥屋ヶ峰に向かった。鳥屋ヶ峰の山頂への距離の短い外山登山口にまず向かった。それらしき道は見つかったものの、草が被って、あまり歩かれていないようであった。近くの人家の人に尋ねると、「外山からの道は谷間に入って草に覆われて、歩くことは困難である。小平尾天満宮からの尾根コースなら問題なく歩ける。大倉・自然科学館星の家の先の林道からはほとんど歩かないで登れる。」ということを教わった。小平尾天満宮に戻ると、境内の脇から林道が分かれていた。建設工事のバイパストンネルの上を越して上っていくと畑の脇に出て、左手の崖縁に曲がると、鳥居の立つ登山口があった。ここまで、道を間違えて大回りししたり、登山口の選択を誤って時間も遅くなっていたが、登山道の偵察だけでもと思って歩きだした。鳥居をくぐってひと登りすると、古峯神社に出た。しばらく緩やかに登っていくと、栗山からの林道に飛び出し、わずか先で一本杉の広場に出た。ここでようやく、鳥屋ヶ峰の登山道の案内図があった。一本杉のわずか先で、尾根コースと沢コースの分岐に出た。沢コースは草が被り気味であったため、尾根コースを登ることにした。尾根コースは、右手に権現堂山、その向こうに越後三山、前方に守門岳を眺めながらの、気持ちの良い道であった。小ピークを乗り越えていく尾根道であったが、見た目程は、登り返しもきつくはなかった。途中で送電線の大鉄塔の下に出た。手前のピークに隠されて鳥屋ヶ峰の山頂はなかなか姿を現さなかった。前ピーク付近のトラバース付近では木の根や、苔に覆われた地面が滑って少々歩き辛かった。前ピークから一旦下って、最後にひと登りすると屋ヶ峰の山頂に到着した。山頂は広場になっており、鐘が吊るされていた。山頂からの眺めは、山古志から鋸山方面が開けていた。ひと休みしてから、標識にあった孫太郎池を見にいった。3分程雑木林の中を下っていくと、左手に小さな池があった。その先で登山道は二股に分かれており、左手が林道からの道のようであったが、両方とも良く整備されているようであった。
 夕暮れも近づき、下山を急ぐことにした。帰りに外山からの道の分岐を捜したが、結局見つからなかった。登山道は、谷コースに直進するように続いていたため、帰りは別な道でということで、谷コースを選んでしまい、後悔することになった。谷コースは、展望の良い尾根道で始まったが、谷に向かって急降下すると、草で覆われた窪地の中に出た。右手に小平尾沢という標識がなければ、道を見失ったとしか思えないところであった。道は、ススキの中に消えていた。5メートル程ススキをかき分けて進むと、沢の左岸に、沢から這いあがる踏み跡があった。どうやらここは、水はほとんど無い沢の中を歩くのが正解で、そのために道が消えていたようであった。その先は、草で覆われたトラバース道が始まった。ほとんど歩かれていないような道で、引き返すべきかという迷いが頭から去らなかった。左へ回り込んでいけば、尾根コースには出くわすはずではあった。途中で送電線の下を横切ると、送電線の巡視路の表示が現れて、少しはましな道になった。前方に杉の木が見えてきた所で、尾根コースに飛び出して、ホットした。一本杉の広場で、夕暮れ迫る越後三山を眺めながら、日没近くに知らない道に入り込むのが悪かったと反省した。鳥屋ヶ峰は、尾根コースの往復がコースもはっきりしており、展望も楽しむことができることがわかった。もっと登られて良い山である。良い山を、山のレパートリーに加えることができたことに満足した。

山行目次に戻る
ホームページに戻る