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黒崎山

1997年9月28日 日帰り 単独行 曇り時々雨

黒崎山 くろさきやま(503.1m) 二等三角点 津川周辺(新潟) 5万 津川、大日岳 2.5万 津川、日出谷

ガイド:なし

9月28日(日) 6:20 新潟発=(磐越道、津川IC、R.459、日出谷、実川 経由)=8:10 裏川エンテイ〜8:30 発=(日出谷、夏渡戸 経由)=9:25 峠〜9:30 発―10:02 伐採地上端―10:25 黒崎山山頂〜10:35 発―11:12 伐採地上端〜11:15 発―11:42 峠=(深戸、鹿瀬、赤湯温泉入浴、津川IC、磐越道 経由)=14:30 新潟着

 阿賀野川は、常浪川が合流する津川町手前で大きく蛇行するが、その障害物となっているのが、東の黒崎山と西の赤崎山である。赤崎山には、ハイキングコースが設けられ、山頂まで林道が通じて森林公園として整備されているのに対し、黒崎山には登山道は開かれていない。
 朝、目を覚まし、次いで青くなった。飯豊前衛の焼曽根山への会山行の日であったのに、集合時間を1時間も過ぎていた。急いで車を走らせたが、途中で裏川への林道口を見落とし、結局、裏川エンテイに到着した時には、遅れた時間はさらに開いていた。停まっている車を覗き込んで、会関係者の車であることが確認できたが、丁度、激しい雨が襲ってきた。とりあえず、頭も冷やして、良く考えることにした。途中は無理でも山頂で追いつくことができるかもしれないが、渡渉点が増水でもしていると、危険かもしれない。気持ちの余裕の無さが、判断ミス招くのも恐く、会山行への参加は諦めることにした。
 気落ちして戻る途中、天気も回復してきた。日出谷の先の夏渡戸から深戸を経由して鹿瀬に抜ける林道は、黒崎山の東山腹のかなり高い所を越しており、前々から気になっていたこの山に寄っていくことにした。96年12月7日に赤崎山に登った際に、阿賀野川を挟んで対峙する黒崎山にまず目がいった。西の角神ダムに向かって延びる尾根の途中に無線の反射板が見え、巡視路でもあるのかと思って、角神ダム周辺の偵察にいったが、道は見つからなかった。地図を見て、東に林道がかなり高い所を越しているのを見て、登れるとするならこちらからかと思った。峠は260m、山頂は503mであるから、その差は240mしかない。この峠に回ったところ、尾根の入口に古い赤テープを見つけはしたが、雪も積もっており、偵察はそこまでになっていた。
 雨は止んでいたが、草が濡れており、雨具を着込んでの出発になった。峠の切り通しから、山頂方向への踏み跡が付いていた。雑木林の尾根を登っていくと杉林の中に入って、その上部で踏み跡は草に覆い隠され気味になった。沢の水音を聞きながら草むらをかき分けて登ると、伐採地の下部に出た。植林された杉はまだ小さく、展望が開けていた。かすかな踏み跡を辿って、伐採地の上部に向かった。伐採地の上端にそって、雑木林の壁が横たわっていた。左右のどちらに回り込むか迷ったが、右手に緩やかな尾根が延びているのを見て、そちらをあたってみることにした。伸びきった杉林との境界に、登れそうな尾根が見つかった。雑木林は、下生えは少なく、歩くのはそう難しくなかった。木の枝に阻まれて迂回する所もあり、赤テープを何本か付けながら歩いた。ようやく山頂部に達したなと思った時、崖の縁に露岩があり、北にのみ展望が開けて、大きくそびえる土倉山と阿賀野川を眺めることができた。山頂はどこかと思いながら、潅木の中をさらに先に進むと、そのまま下り坂になってしまった。茂みの中を三角点を捜しながら戻ると、先ほどの露岩の脇に埋まっているのが見つかった。山頂周辺は潅木でおおわれ、北側を除いて、期待していた赤崎山や鹿瀬の方面の展望は得られなかった。登ったのは良かったが、帰りの方が難しかった。東に向かえば良いはずであったが、僅かな窪地に引き込まれ、しばしば尾根上に軌道修正しなければならなかった。コースアウトに気づいて登り返しもあり、下りは余計に時間がかかった。最後は違う尾根に入り込んで、伐採地には、登り口からみて左側に飛び出した。行きにつけた赤テープも、何本か回収できなかった。ほっとして、ひと休みした。弘入沢山や兎ヶ倉山などの津川周辺の山々、そして登りそこなった飯豊前衛の山々の展望が広がっていた。遮るものの無い展望であったが、伐採地故の展望というところにひっかかる物があった。車に戻ると、激しい雨になった。焼曽根山に登った人達は、苦労しているだろうか。ベテラン揃いだから心配はいらないだろうけれども。かのせ温泉赤湯に入浴して泥と汗を流し、お粗末な一日の締めくくりにした。

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