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諏訪峠、白髭山

1997年3月29日 日帰り 単独行 曇り

諏訪峠 すわとうげ(446m)  津川周辺(新潟) 5万 津川 2.5万 津川
ガイド:新潟のハイキング(新潟日報事業社)、足の向くまま 気の向くまま(新潟日報事業社)

白髭山 しらひげやま(657.4m) 二等三角点 津川周辺(新潟) 5万 津川 2.5万 津川
ガイド:なし

3月29日(土) 6:40 新潟発=(盤越自動車道。安田IC、R.49、津川温泉 経由)=7:55 柳新田着〜8:10 発―8:17 林道分岐―8:58 無線塔―9:13 屈曲点―9:37 白髭山〜9:55 発―10:13 屈曲点―10:26  無線塔―10:30 諏訪峠―10:37 528.9ピーク〜10:50 発―10:57 諏訪峠―11:25 林道分岐―11:35 柳新田=(津川温泉入浴、R.49)=14:10 新潟着

 白髭山は、飯豊連峰の大日岳付近から南西に向かって延びてきた尾根が、棒掛山や土倉山を経て、最後に阿賀野川に落ち込む所に位置する山である。白髭山の東の肩には、旧会津街道の一部で、参勤交代のために新発田や村上藩主が、また新潟奉行も通ったという諏訪峠が越えている。現在では、林道が諏訪峠まで上がってきており、旧街道も寸断されている。一般のハイキングの対象からは、外されてしまった感があるが、積雪期には、この林道を利用して絶好のスノーハイキングあるいは山スキーを楽しむことができる。
 いろいろな用事が重なって、少々疲れ気味であるが、気分転換も兼ねて山に行きたくなった。幾つかの候補を立てて家を出たが、天候があまり期待できそうもないので、コースタイムの短い白髭山に決めた。昨年の12月7日に、偵察がてら諏訪峠に登ったものの、ももまでの新雪にワカンも持っておらず、登り口を確認したに留まった。津川温泉を過ぎて、柳新田の集落までの道からは、雪は完全に消えていた。しかし、津川と行地を結ぶ林道の入口からは、雪が積まれ、雪上車が停められていた。前回と同様に、最後の家の前の路肩に車を寄せて置き、歩き出した。所々雪が消えて、路面が現れ、雪解け水が流れる側溝の縁には、フキノトウが芽を膨らませていた。諏訪峠へ向かう林道の分岐からは、残雪も厚くなった。林道上には、雪上車のキャタピラの跡があり、踏み固められて歩き易い状態になっていた。木の芽も膨らみ始め、マンサクの黄色い花が、春の訪れを告げていた。諏訪峠の西の無線塔までは、しまった雪に助けられ、前回よりも楽に到着できた。
 無線中継基地の建物の左手から、やせ尾根に取り付いた。始めは、登山靴の先でステップを蹴り込みながらの急な登りであったが、すぐに雪の稜線上の歩きになった。ワカンをかついできたが、無くても歩くことができた。もっとも、木の根本にできた空洞なのか、腰まで落ち込むことも時にはあった。南には、津川から御神楽岳周辺の素晴らしい展望が広がり、雪上の散歩道になった。古いワカンの跡が雪上に残り、かなり以前の赤札が木の枝に下がっているものの、最近歩いた様子は無かった。ただ、カモシカの足跡だけが新しかった。南に向かう稜線から東に方向を変える小ピークからは、ゆるやかに起伏する雪原の向こうに、ピラミッド型をした白髭山の山頂が頭をのぞかせていた。稜線伝いに進むと、雪原の急な登りになった。雪も、柔らかすぎず、堅すぎず、登りやすい状態であった。山頂は、円錐状の雪の盛り上がりになっていた。山頂の中央部は、木で展望がとぎれるものの、場所を変えていくと、素晴らしい展望が得られた。阿賀野川が横たわり、御神楽岳が高く空に浮かんでいた。飯豊連峰を横から眺めることができ、その右奥には大日岳が白く大きくそびえていた。五頭山や二王子岳の裏手からの眺めも珍しかった。
 登りとは違った風景を楽しみながら雪原を下っていくと、あっさりと諏訪峠に戻ることができた。諏訪峠の東の528.9mピークによっていくことにした。NTTの中継基地の裏手に回ると、そこがピークのようであったが、木のために展望はなく、さらに進んで、下り斜面の縁に出て雪原に腰を下ろした。諏訪峠は、頭上に送電線が通ってあまり休憩には向いていないので、飯豊連峰と向かい合う、この北斜面まで来て休むのがお勧めのようであった。雪が融けた所は、薮がうるさそうであったが、赤テープも付けられて、ここまで登ってくる者もいるようであった。下りの林道は、歩くのも苦にはならなかったが、スキーがあったら一気に下れそうで、ちょっと残念な思いをした。

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