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城崎山、黒井、三角台

1997年1月4日 日帰り 単独行 曇り

城崎山 しろさきやま(16.7m) 四等三角点 上越海岸部(新潟) 5万 柿崎 2.5万 柿崎
黒井 くろい(4.90m) 一等三角点補点 上越海岸部(新潟) 5万 柿崎 2.5万 潟町
三角台 さんかくだい(313.51m) 一等三角点補点 上越海岸部(新潟) 5万 高田西部 2.5万 名立大町 

ガイド:無し

1月4日(土) 8:05 新潟発=(新新バイパス、新潟西バイパス、R.116、柏崎、R.8 経由)=10:25 柿崎IC入口-城崎山―10:45 発=(R.18、黒井駅 経由)=11:06 黒井神社〜11:16 発=(R.18、名立 経由)=11:55 シーサイドパーク名立駐車場〜11:58 発―12:15 三角台―12:32 シーサイドパーク名立駐車場=(往路を戻る)=16:30 新潟着

 パソコンで楽しむ山と地図というCDロムに、建設省国土地理院の関義治氏が独自にまとめた「日本の低山標高一覧」というデーターが収録されている。これは、「当調査の選出基準は、1/25000地形図に山の名称(しょう肩体文字)として記載された山の内、各都道府県の最低標高の山と、標高50m以下の全ての山」を示したものである。
 新潟県の低山には、以下の4山が含まれ、最低峰の城崎山は、全国第八位の高さを誇っている。ただし、現在全国第一位の山は、宮城県の日和山(6.1m)であるが、H5年度に1/25000地形図から抹消された天保山(4.5m)が、陳情によって近く復活するようなので(山と渓谷1997年1月号p.302)、そうなると、一番繰り下がって第九位になる。
 
新 潟
山名 標高|形態 1/2.5万地形図番号 地形図名 B,緯度 L,経度 所在市町村名
城崎山 6.7 △ 高田9−1 柿崎 B 37゚16' L 138゚23'  中頚城郡柿崎町  
城山 37.8 △ 長岡10−3 小木 B 37 48 L 138 17 佐渡郡小木町  
藤塚山 43.9 Ck 高田10−3 高田東部 B 37 8 L 138 21 中頚城郡三和町
鳥越山 40  C  村上10−2 笹川  B 38 21 L 139 27 岩船郡山北町

(一覧表の標高の形態)
 △ ・・・三角点による高さ
 ・ ・・・独立標高点による高さ
 C ・・・等高線(コンター)から読み取った高さ
 間水・・現地における間接水準測量による高さ
 直水・・現地における直接水準測量による高さ
 k、t・・1/5,000国土基本図(k)及び1/2,500都市計画図(t)による確認

 一方、黒井及び三角台は、上越地方における海岸線部に置かれた一等三角点である。黒井の三角点は、黒井神社の境内、三角台は名立町の海岸線から盛り上がった丘陵地帯にある。  正月そうそう風邪をひいてしまった。正月休みのUターンも今日がピーク。おまけに、強い冬型で強風が吹いている。おとなしく家で寝ているのが順当ではあるが、今年も山行きのペースを落とさないためにも、地図の遊びというべき山へ出かけることにした。歩きの時間はかからないので、高速料金を節約して、一般道で上越まででかけることにした。城崎山の位置を確認するために買ってきた1/25000地形図柿崎を見て驚いた。城崎山は、北陸道柿崎ICの入口にあり、R.18からの誘導路によって、ほぼ取り囲まれていた。山頂への道の有無よりも、フェンスの有無あるいは、歩行者進入禁止の可能性の方が心配になってきた。海岸線を通る道路ではあったが、風は強く、雪も僅かではあるが、路面上に現れた。高速も50km規制のようで、そろそろ山の行き帰りの車の運転も危険な状態になってきたようである。菱ヶ岳の麓にあるキューピットバレースキー場へ行く際に、何度も乗り降りしたことのあるインターチェンジではあるが、そこに山があるのか、その気になって見たのは始めてであった。国道脇に車をとめた。高速への誘導路によって囲まれた中に、松の木の生えた小さな丘があり、その上に柿崎城跡 柿崎和泉守居城という看板が立てられていた。どこから登るのか分からなかったので、右隅フェンス沿いに反時計回りに、草むらに分け入った。踏み跡はみあたらなかったものの、山頂まで5m程であったため、薮をこいで登ってしまうことにした。僅かな距離ではあったが、手のひらに刺をさし、つるに足をとられ、短気を少々後悔した。松林になった山頂には、踏み跡がついていた。最高点は木におおわれ、少し下ったところに、小広場があった。地図には、マークがあったので、三角点を探した。測量に使われたと思われる、先に赤布の付いた紅白棒や、航空測量用標識板も落ちていたが、標石は見つからなかった。広場の中央には、伐採した枝が積まれており、どうやら、その下敷きになっているのかもしれなかった。踏み跡をたどって国道と逆の方へおりて、フェンス沿いに回って、車に戻ることができた。
 黒井の一等三角点は、高田出身の上司から、黒井駅から海に向かった所にある神社の境内にあることを聞いていた。道路地図を頼りに、手入れの行き届いた村社黒井神社にたどり着いた。一等三角点は、神社の向かって右奥にあった。回りに埋め込まれた石も良く保たれていた。新潟市の松ヶ崎の一等三角点が、砂に埋もれかかって粗末に扱われているのとは対照的な感じがした。
 さらに、名立の三角台の一等三角点に向かった。地図をみると、周辺はシーサイドパーク名立として、公園化しているようであった。麓から丘の上まで、一車線の舗装道路が通じていた。丘の上には、大きな駐車場が設けてあったが、小雪のちらつく中、人気はなかった。入口の案内図を見ると、園内の道路を登っていき、風車展望台を回り込んで登っていくと、三角台への遊歩道があることが確認できた。舗装道路を登っていくと、頭上にローラーコースターの出発台と風力発電用風車が現れた。ここは、新潟県森林浴の森100選に選ばれているのだが、遊具だらけで、森はどこにも無かった。二機目の風力発電用風車の後に、三角台への遊歩道があった。ひと登りすると、眼下には、しけで白波の立った日本海の眺めが広がった。つまらない公園化を行うのではなく、麓の駅から歩くことのできるハイキングコースを整備するほうが、よほど緑に親しむ森林浴の主旨にあうと思うのだが。首都圏自然歩道といい、この森林の森といい、不自然な道の整備や森林破壊の点で、あまりにも気にかかる所が多すぎる。小さなピークを越したその先の、うっすらと雪の積もった草むらに、一等三角点はあった。付近の一等三角点としては、鉾ヶ岳や妙高山が近いはずであったが、流れる雪雲で展望は効かなかった。
 寒さに追われるように車に戻った。風邪も、悪化させてしまったのか、くしゃみがでるようになってしまい、温泉は諦めて家に戻った。

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