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諏訪峠、赤崎山

1996年12月7日 日帰り 単独行 晴

諏訪峠 すわとうげ(446m)  飯豊連峰周辺(新潟) 5万 津川 2.5万 津川
ガイド:新潟のハイキング(新潟日報事業社)、足の向くまま 気の向くまま(新潟日報事業社)

赤崎山 あかさきやま(371m) 三等三角点 飯豊連峰周辺(新潟) 5万 津川 2.5万 津川
ガイド:新潟ファミリーハイキング(新潟日報事業社)

12月7日(土) 8:45 新潟発=(R.49、津川温泉 経由)=10:10 柳新田着〜10:15 発―10:30 林道分岐―11:05 諏訪峠〜11:10 発―11:18 無線塔〜11:26 発―11:55 林道分岐―12:04 柳新田=(R.49、津川、鹿瀬 経由)=12:20 赤碕山登山口〜12:30 発―13:00 水辺広場―13:09 赤碕山展望台〜13:30 発―13:40 水辺広場〜14:30 発―14:58 赤碕山登山口=(かのせ温泉赤碕荘、赤湯入浴後往路を戻る)=17:50 新潟着

 諏訪峠は、旧会津街道の一部で、参勤交代のために新発田や村上藩主が、また新潟奉行も通ったという。江戸時代寛文年間に会津藩による街道整備で石畳が敷き詰められ、現在では、この石畳は林道によって分断されてしまっているものの、史跡として一部復元整備されている。
 阿賀野川は、津川の手前で、赤崎山にぶつかって大きく東に向きを変え、この山を半周して再び西の日本海に向かって流れていく。赤碕山は、現在では山頂直下まで林道が上がってきており、山頂付近は公園として整備されてしまっているが、阿賀野川へ落ち込む岩壁をめぐらした山頂は、会越国境の山々、さらに飯豊連峰の好展望台になっている。
 忘年会の翌朝、いつものように早朝起き出した。山に向かって出発したが、酔いがまだ残っており、車の運転は無理ということで、再び布団に潜りこんだ。遅くなって起き出したが、とにかく近くの山を歩くことにして、津川に向かった。津川高原保養センター温泉の前を通過して山道を登っていくと、山奥に柳新田の集落があった。諏訪峠林道入口の案内がでており、その先の路面上に雪が現れたので、路肩に車をとめて歩き出すことにした。少し歩いたところで、小さな看板の立つ、峠に向かう林道の分岐に出た。ここからは完全な雪道になった。新潟を出たときはみぞれ混じりの天気であったのが、晴れ間ものぞくようになっていた。林道の周囲の林は、新雪を枝にのせて、白い花を咲かせたように美しかった。雪はしだに深さを増し、一歩毎に、足を抜きながら歩かなければならないようになった。酒のためか体も重く、すっかり大汗をかきながらの歩きになってしまった。緩やかにカーブを描きながら登っていく林道は、スキーのゲレンデにもよさそうであった。途中の林道のカーブ地点に雪のかぶった土盛りがあり、工事の土砂が積み重なったものかと思ったら、看板の説明があって昔の一里塚とのことであった。無線塔への入口を左手に分けると、その先で諏訪峠に到着した。雪原の広がる峠には、あずまやとベンチが設けてあった。会越国境方面の眺めが良かったが、視界の中に電線が入ってくるのが邪魔であった。次に、白髭山への道を探すため、無線塔に向かった。無線塔の向こうの山の斜面に赤テープが見つかり、これが白髭山へのコースの入口ようであったが、股付近まで雪の中にもぐる状態で先に進むのは諦めた。雪道の下りは、登りと違って、楽に歩くことができた。
 次に、近くの赤碕山に向かった。鹿瀬から角神ダムへ向かっていくと、赤碕山登山口の大きな石造りの標識が現れた。立派な標識にもかかわらず、登山道は、ただの山道であった。あまり人が通らないのか、石には苔が生え、落ち葉が積もっていた。赤坂山の山頂が頭上に高くかぶさっていたが、登山道は、山腹を巻くように緩やかに登っていった。登るにつれて鹿瀬の町や、雲が切れて姿をあらわした御神楽山の展望が広がった。諏訪峠よりも標高が低く、南面にあるためか、登山道上には、消え残りの雪があるだけであった。登山道を登り詰めると、ため池やら遊歩道が整備された山頂公園の一画に出た。舗装道路も上がってきた。遊歩道が錯綜して分り難かったが、右手の高みに向かって登っていくと、そこが山頂展望台であった。狭い山頂には、コンクリート製のあずまやが建っていた。人工的な手の加わり過ぎた山頂であったが、眺めは素晴らしかった。足元には阿賀野川が大きくうねり、角神ダムもこの高みからは小さく、山々の連なりの向こうに飯豊連峰が白い姿を見せていた。展望台の先の痩せ尾根には、展望図が置かれていた。雪を払って眺めてみると、あまりうまいとも思われぬ水彩画で、そこに書かれている山の名前は、馴染みのないものであった。下りは、青少年旅行村に向かうつもりで、遊歩道をたどった。雪の積もる遊歩道を上下しながらたどっていくと、結局車道にでてしまった。車道をしばらく下っていくと、道は大きくカーブしながら谷の向こうに下っていくのが見え、車道歩きではそうとう時間がかかりそうなので、来た道を戻ることにした。森林公園の案内板を見つけて眺めてみると、園内に登ってくる登山道は一本しか書かれておらず、青少年旅行村への道は不明であった。すべりやすい落ち葉に気をつけながら下ると、直に登山口に到着した。荒れ気味の登山道と、山頂付近の手を加えすぎた無意味な遊歩道をみると、この赤碕山森林公園は、無駄な整備の見本そのものであった。  帰りに、かのせ温泉赤碕荘で500円で入浴した。浴槽をおおう開閉式ドームは閉まっていたが、窓の曇りをぬぐってみると、阿賀野川や山の展望が広がっていた。帰る途中の青少年旅行村には、赤碕山登山道という標識が立っており、やはり道はあるようであった。青少年旅行村の一画に、新潟の日帰り温泉ガイドにのっていない、かのせ温泉赤湯があり、200円と安かったため入ってみることにした。値段のせいか、赤碕荘は空いていたが、こちらの赤湯は賑わっていた。有馬温泉ほどではないが、赤く色づき、あたたまりそうな湯であった。

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