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角落山、剣ノ峰

1996年11月16日 日帰り 単独行 曇り

角落山 つのおちやま(1393m)  
剣ノ峰 けんのみね(1430m) 三等三角点 浅間山周辺(群馬) 5万 軽井沢 2.5万 軽井沢

ガイド:分県登山ガイド「群馬県の山」(山と渓谷社)、群馬の山歩き130選(上毛新聞社)

11月16日(土) 4:30 新潟発=(関越道、月夜野IC、R145、中之条、大戸、R406、倉淵経由)=9:40 川浦林道広鈴橋先路上〜9:53 発―9:58 男坂登山口―10:07 赤沢林道口―10:41 赤沢林道終点―11:03 コル―11:28 角落山〜11:37 発―11:57 コル―12:18 剣ノ峰東峰―12:22 剣ノ峰〜12:33 発―12:38 剣ノ峰東峰―12:58 コル―13:24 赤沢林道終点―13:53 赤沢林道口―14:02 男坂登山口―14:07 川浦林道広鈴橋先路上=(亀沢温泉入浴後往路を戻る)=19:30 新潟着

 角落山は、角落火山群の主峰であり、浅間隠山や鼻曲山とともに、浅間山の東に特徴的なピークを連ねている。この山には、碓氷貞光に角を落とされた鬼が逃げ込んだ山という伝説が残っているが、文字通り、角が落ちているような形をしている。剣ノ峰は、角落山の南に続くピークであり、十六曲峠を経て鼻曲山に続いている。
 今週に入って冬型の気候が強まり、山間部から雪の便りも聞こえてきたことから、タイヤの交換を行っておいた。新潟の天気は荒れる予報であったので、関東に出かけることにした。越後川口付近から本格的な雪になり、石打ICからチェーン規制になった。関越トンネル入口の土樽PAでは、除雪作業中とのことで、しばらく待機になった。トンネルを抜けても、雪雲が吹き込んで小雪がまっていたが、月夜野付近になってようやく雲が切れ、まあまあの天候になってきた。角落山の登山口は、以前に浅間隠山に登った時の二度上峠への道の途中で、経路は複雑であったが、問題なく道をたどることができた。目印のはまゆう山荘の前に、角落山の小さな看板があり、川浦林道の入口はすぐに分かった。未舗装の林道を下って、広鈴橋を渡ると、道は荒れ気味になり、うっすらと雪が積もっていたことから、その先の路肩の広くなった所に車をとめて歩くことにした。谷間の林道は日陰で寒く感じたが、歩いていくうちに体も暖まってきた。男坂コースを見送り、赤沢林道に入ると、つづら折りの登りになった。葉の落ちた雑木林の中を登っていくと、背後には浅間隠山がしだいに大きくせりあがってきた。途中でオフロード四駆に追い抜かれた。林道の状態は、それほど悪くはならず、普通乗用車でも走ることは可能な状態であった。林道終点の広場の手前の堰堤の脇から登山道が始まっていた。荒れた涸沢の中の道で、踏み跡は落ち葉で埋もれ、石の上に書かれたペンキマークをたどりながらの登りになった。しばらく沢をさかのぼってから左手の斜面に上がると、その先で別の沢の中の道になった。沢から分かれて雑木林の中の道になり、小さな尾根を乗り越すと、剣ノ峰の下の崩壊気味のトラバース道になった。稜線が近づくにつれて、冷たい風が吹き付けてくるようになり、コルに着いた時には、帽子・手袋の防寒体制になってしまった。角落山へは、少し下った後に、急な登りになった。山頂には、木の祠があり、男坂からの登り口には赤い鳥居も置かれていた。山頂は潅木で覆われ、展望は枝にさえぎられ気味であったが、浅間隠山、鼻曲山、妙義山が目の前に広がっていた。上越国境の山々は黒い雪雲でおおわれ、浅間山は、山頂は隠されていたが、白く染まった山の裾野を鼻曲山の向こうに見せていた。急な斜面を注意深くコルまで下って、次は剣ノ峰に向かった。角落山よりも急な登りで、あまり登る者は少ないような道であった。鎖場1ヶ所、固定されたロープ1ヶ所、さらに足がかりの少ない露岩1ヶ所があり、木の根を頼りに登る崖っぷちの道は、油断がならなかった。傾斜も緩くなると、背丈を越す笹が道にかぶさってきたが、剣ノ峰東峰に登り着くと、その先は雑木林の中の明るい雰囲気の尾根道になった。剣ノ峰の山頂は、三角点が置かれ、周囲は潅木で覆われていた。少し先の絶壁の縁に出ると、木立が切れて、浅間隠山や鼻曲山を正面に眺めることのできる展望台になっていた。剣ノ峰からの下りは、泥混じりの斜面に足を滑らせないように、登り以上の注意が必要であった。雪の季節で凍結の恐れがある時には、この山は登れそうになかった。コルまで下ってしまうと緊張感から開放された。あっさり林道終点に出たあとは、浅間隠山を正面に眺めながらの林道歩きになった。この林道を車で登ってしまうと、コースタイムも短くなりすぎて中途半端に時間が余ってしまい、林道歩きを楽しんだ方が充実した山行になるようであった。  前回は、倉渕温泉に入ったので、今回は2km程国道から奥に入った亀沢温泉に400円(土曜料金)で入浴して、みぞれの新潟に戻った。

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