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三坂山

1996年9月7日 日帰り 単独行 曇り

三坂山 みさかやま(832m) 三等三角点 会津(福島) 5万 宮下 2.5万 沼沢沼、宮下

ガイド:分県登山ガイド「福島県の山」(山と渓谷社)、ふくしまの低山50(歴史春秋社)

9月7日(土) 7:00 新潟発=(R.49、会津坂下、R.252、宮下経由)=10:02 美坂高原駐車場〜10:05 発―10:26 林道分岐〜10:41 発―10:53 林道終点広場―11:02 送電線分岐―11:10 一徳清水―11:22 三坂山〜11:40 発―11:46 一徳清水―11:58 送電線分岐―12:04 林道終点広場―12:17 林道分岐―12:37 美坂高原駐車場=(宮下温泉保養センターひだまり荘入浴300円、沼沢湖経由、往路を戻る)=17:40 新潟着

 三坂山は、只見川のほとりにある会津の山である。只見川から直接登る登山道もあるが、その反対の北側には、山に囲まれた小さな盆地があり、牧場やハーブ園などを整備した美坂高原というアウトドアレクリエーション施設があって、ここから登る方が楽なようである。
 早起きしたが激しい雨であったため、もう一眠りした。夏も終わって、秋雨前線が活発になったようである。雨が止んだので出発したが、再び雨が降りだした。この週末のために、登る山をいろいろ考えていたが、最下位ランクの、雨でも登れそうな三坂山に向かうことにした。会津坂下から只見川沿いの道を行くと、美坂高原の看板が目につくようになった。看板に導かれるままに坂を登っていくと、美坂高原の入口の大きな駐車場に到着した。雨があがったばかりのためか、他に一台も車は無かった。登山の支度をして歩き出すと、美坂高原の入口には、入場料大人300円とあった。三坂山への登山口は、周辺には見あたらなかったので、ここの受け付けで聞いてみた。出てきたお化粧ばっちりのオネエサンは、三坂山の登山道は、中に入ってサイクリングロードを進んでいく、と教えてくれた。入場料を払わなければならないのかと思ったら、料金はいらないと言ってくれた。徳をした気分で、園内に入って歩き出した。園内は、山に囲まれた小さな盆地に、芝生や白樺林が点在し、所々石造りの彫刻が置かれ、牛やポニーの飼われた牧場も設けられていた。そばの花なのか、白い花が一面に咲いた畑の向こうに三坂山が頭をもたげていた。ハーブ園を過ぎた所で、三坂山に向かう未舗装の林道が現れ、これがガイドブックにも出ている登山口であると思って、先に進んだ。少し入った所で、そば畑の中で、この道は終わってしまった。サイクリング道に戻って良くみると、来た方向に戻るように尾根に登っていく、もう一本の林道があることに気がついた。この林道は、始めは舗装されていたが、直に草がかぶり気味の未舗装の道になって、尾根上を進んだところで終点になった。杉林の植林地の中をジグザグに登っていくと、送電線の鉄塔の立つピークへの巡視路を右に分ける分岐に出た。左の道に入ると、谷越しに、三坂山を良く眺めることができるようになった。高度を上げていくと、ブナ林が周辺に広がるようになった。ハイキングレベルの山でもブナ林が広がっているのは、さすがに会津の奥地の山だけのことはあると思った。もう一度送電線の巡視路を分けると、すぐ上のピークめざしての急な登りになった。ようやく登りついて山頂かと思ったら、実際の山頂は、もうひと登りした所であった。かんじんの三坂山の山頂は、電波の反射板に占領されて、しかも展望は、東方向にしか開けていなかった。山頂名を書いた板切れが地面にころがっており、三角点は土に埋もれかかっていた。只見川の流れと、それに沿って広がる集落を眺めながら、人に特別に自慢できるわけでない山の、ささやかな登頂の喜びを味わった。下りは早く感じる道であったが、それでも1時間程は歩くことになり、夏山で少々オーバーワークになっている身にとっては、丁度良い整理運動になった。
 帰りに、只見川を渡る鉄橋のふもとにある、宮下温泉保養センターひだまり荘に300円で入浴した。浴槽は小さめであったが、だれも入っておらず、只見川を見下ろす気持ちの良い温泉であった。さらに、11月に登る予定の惣山の偵察のために、沼沢湖によって、登山口とキャンプ場を確認後帰宅した。

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