9610

蓑山、宝登山

1996年2月25日 日帰り 単独行 晴

蓑山 みのやま(509m) 二等三角点 奥武蔵(埼玉) 5万 寄居 2.5万 皆野
宝登山 ほとさん(497m) 三等三角点 北秩父(埼玉) 5万 寄居 2.5万 鬼石

ガイド:分県登山ガイド「埼玉県の山」(山と渓谷社)、山と高原地図「奥秩父1」(昭文社)

2月25日(土) 6:47 新潟発=(上越新幹線、あさひ304)=8:15 熊谷=8:23 発=(秩父鉄道)=9:20 皆野駅―10:03 皆野神社―10:08 みはらし園地―10:23 蓑山山頂〜10:46 発―11:05 車道―11:20 黒谷駅=11:39 発=(秩父鉄道)=11:53 長瀞駅―12:07 宝登山神社―12:40 山頂駅分岐―12:47 宝登山山頂〜12:52 発―12:54 山頂駅分岐―13:12 宝登山神社―13:23 長瀞駅=13:41 発=(秩父鉄道)=14:28 熊谷=14:33 発=(上越線、快速アーバン)=15:05 高崎=15:21 発=(上越新幹線、あさひ321)=16:41 新潟着

新潟―熊谷 ウィークエンドフリー切符(昨日から有効) 15000円
熊谷―皆野(秩父鉄道) 660円
皆野―長瀞(秩父鉄道) 260円
長瀞―熊谷(秩父鉄道) 620円

 蓑山は、秩父盆地の出口をふさぐように位置する、奥武蔵の北西端の山である。美ノ山という別名もあるようであるが、山頂直下に蓑神社があることからすれば、これは最近付けられた当て字で、分譲地用の安っぽい名前のように思われる。山頂まで車道が登っており、頂上付近は県立美ノ山公園として過剰整備が進み、自然の趣は損なわれている。
、宝登山は、行楽地として賑わう長瀞駅前に、大きな鳥居が立てられていることから、いやでも目に入る山である。山麓の宝登山神社は、秩父神社や三峰神社とともに秩父三社といわれる信仰を集める神社のようである。山頂までロープウェイがかけられ、山頂一帯は遊園地化している。
 ウィークエンドフリー切符の有効期間の二日目を、それ単独では、切符代が惜しくなるような低山ハイクに当てることにした。登山計画を充分に立てていなかったので、昨日に続いて、秩父線沿線の山に出かけることにした。熊谷駅は、昨日以上の込みようであった。中央線、青梅線、西武秩父線、それにこの秩父線は、首都圏の代表的ハイキング路線であるが、それぞれハイカーの雰囲気が違っている。秩父線は、一番高年齢化が進んでいるようである。皆野駅前を真っ直ぐ進んでT磁路を右折し、少し先の蓑山を示す案内標識で左折すると、山を目指しての一本道になった。蓑山は、600m弱の標高を持っているが、左右になだらかに広がった山容のせいか、あるいはこの一帯の標高のせいなのかは判らないが、それ程高いようには見えなかった。車道歩きが続き、汗が吹き出る高さになっても、分譲地が続いた。とても徒歩では買い物に出かけることは不可能な場所を売る方も売る方なら、買う方も買う方である。車道は急斜面で、山に向かって真っ直ぐに付けられていた。ようやく分譲地帯を突破して舗装も終わると、休憩所が現れ、蓑神社の下に到着した。下からは昔の参道が上がってきており、どうやら昔の参道は、分譲地によって廃道になってしまったようである。急な石段を登ると、蓑神社があった。こま犬の代わりに、秩父名物ともいえる、おおかみの石象が対で置かれていた。あばら骨が出ており、やや薄気味悪い姿をしていた。神社の左手へ緩やかに登っていくと、みはらし園地という展望台があり、城峰山方面を望むことができた。ここからは、首都圏自然歩道「花の美の山公園を訪れるみち」ということで、舗装道路になってしまった。先週の雪が残る遊歩道の両側には、細い桜が植えられていた。山頂は、南北に長く、しばらく遊歩道を歩いて山頂に到着した。最高点付近は、テレビ中継所で占拠されており、シバ地に整備された周辺を捜したが、三角点は見あたらなかった。山頂には、冬季閉鎖中であったが、売店もあり、飲み物の自動販売機もあった。誰もいない山頂公園で、暖かい缶コーヒーを飲みながら、大霧山方面の眺めを楽しんだ。下山は黒谷に向かって、ガイドブックには「展望のない平凡な山道」と書かれている登山道を下った。冬枯れの木立の間からは下界の町並みが見え隠れし、落ち葉の積もった登山道は心が安らぎ、ようやく山を歩いているという気分になった。思ったよりも早く下山の集落に出て、指導標に従って桑畑の中を下ると、黒谷駅に到着した。  時間も早いので、もうひと山ということで、宝登山に登ることにした。家に帰ってから気づいたことだが、この山も「長瀞の自然と歴史を学ぶみち」というタイトルの首都圏自然歩道であった。長瀞駅から、左右に土産物屋や有料駐車場が続く中を登っていくと、立派な宝登山神社に到着した。山頂へは、車道をそのまま登っていくことになった。登っていくと、家族連れが下りてくるのに出合うようになった。登りはロープウェイで下りは歩きといのが、一般的ハイキングのスタイルのようである。山頂直下のつつじ園を登ると、ロープウェイの山頂駅からの遊歩道に飛び出した。山頂は、梅園になっており、梅も開花していたが、先週の雪のせいか、良く見ると花が痛んでいた。山頂の西側は、造成工事のためか、木が伐採され、土が露出していた。見晴らしは良かったが、低気圧の接近の為か、霞がかかって、遠望は効かなかった。帰りは、つづら折りの車道を避けて、真っ直ぐに踏み跡を下った。電車を待つ間に、駅前の土産物屋をのぞいてみると、子供の頃と同じに、ろう石を売っていたのが懐かしかった。熊谷に戻ると、あいにくと新幹線の接続が悪かったが、在来線の上越線で高崎に出て、比較的早い時間に新潟に戻ることができた。いささか、開け過ぎた二山であったが、それでも山歩きを楽しむことができた。

山行目次に戻る
ホームページに戻る