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白鷹山、東黒森山、富神山

1995年4月22日 日帰り 単独行 雨後晴

白鷹山 しらたかやま(994m) 標高点 一等三角点本点(986m) 
東黒森山 ひがしくろもりやま(766m)
富神山 とがみやま(402m) 二等三角点   白鷹丘陵(山形) 5万 荒砥  2.5万 白鷹山

ガイド:山形県の山(山と渓谷社)、山形百山(無明社)

4月22日(土) 3:25 新潟発=(R.7、新発田、R.290、R.113、今泉、R.287、荒砥乙、県道7号線、中山)=7:20 白鷹山気象観測所専用道ゲート〜7:36 発―7:46 遊歩道入口―7:59 漱場―8:11 気象観測所分岐―8:20 白鷹山〜8:26 発―8:34 気象観測所分岐―8:50 気象観測所〜8:55 発―9:16 漱場―9:24 遊歩道入口―9:37 白鷹山気象観測所専用道ゲート=(県道7号線、県民の森)=10:02 東登山口〜10:05 発―10:25 東黒森山〜10:35 発―10:50 西登山口―10:54 東登山口=(県道7号線)=11:20 山王登山口〜11:24 発―11:41 富神山〜11:58 発―12:15 新道口―12:30 山王登山口=(県道7号線、R.458、上山、R.13、赤湯温泉、R.113、R.290、新発田、R.7)=17:00 新潟

 白鷹山は、蔵王連峰と朝日連峰の間、山形市の西に位置する山である。白鷹山火山群の外輪山のひとつで、これらのうちの最高峰である。周辺には、東黒森山を代表とする火口丘が多く、さらに大小十数個の火口湖沼群が点在して、山形県民の森として整備されている。白鷹山は、古くからの信仰の山であり、山頂には虚空蔵菩薩が祭られた神社がおかれている。山名は、米沢藩主の上杉鷹山からとられたという説と、冬には白い鷹が翼を広げるように見えるからという説がある。
 富神山は、白鷹丘陵地帯のはずれに、山形市を見降ろすようにそびえる三角形の山である。山頂には、山名のいわれが、以下のように書かれていた。市街地の中にぽっかり浮んでいる広い森が、山形城址霞城公園です。関ヶ原の戦いの頃、石田三成方直江兼続(上杉軍)が、徳川家康方、最上義光(最上軍)の拠点である山形城を攻めるためにここから城の様子を眺めようとしました。しかし、城には霞がかかってまったく見ることができません。10日間待っても霞は晴れず、その間に石田軍敗北の報が入り、上杉軍は撤退しました。このことから、十日見山(富神山)・霞ヶ城の名前が付けられたとも言われています。霞城公園内には、上杉軍を迎え撃つため出陣しようとしている最上義光の騎馬像があり、こちらをにらんでいます。
 新人歓迎の飲み会の翌朝で、天気も下り坂という悪条件であったが、第一候補泉ヶ岳、第二候補白鷹山という予定で出発した。走り出すとまもなく雨になり、白鷹山に目的地を決定した。白鷹山の登山口は、どのガイドブックにも、県民の森から嶽原を経由するコースが書かれているが、県道7号線を走っていくと、中山に登山口の表示が現れた。町営スキー場の脇を通り抜け、林道を登っていくと、気象観測所専用道のゲートがあり、この道は入ってすぐの所で残雪のために通行不能になっていた。この分岐に車をとめ、雨の中を傘をさして歩き出した。沢沿いの荒れた林道を登っていくと、ミズバショウ園があり、花の盛りであった。迂回してきた専用道とぶつかる所に、遊歩道入口という標識があったが、ここからは完全な残雪歩きになった。遊歩道は、杉の植えられた参道のようであった。夏道の形を想像しながらルートを捜しながら登っていくと、うすれかかった人の踏み跡を見つけて、登るのが少し楽になった。専用道をさらに2回横断し、雪の斜面を登って稜線上に出て、左に登りつめると白鷹山の山頂に到着した。山頂には、神社と休憩所がおかれ、立派な神木の杉が並んでいた。山頂自体は、杉木立のために展望は得られなかったが、山頂の縁からは、白い雪を抱いた月山や朝日連峰を望むことができた。白鷹山の登山の目的の一つに、この山の一等三角点を踏むことがあった。一等三角点のことは、ガイドブックには書かれておらず、20万分図を見ると、山頂から東によった地点にあるようであった。東には気象観測ドームが建てられたピークがあり、一等三角点があるとすれば、そこであろうと見当をつけた。残雪の斜面を下って、僅かに登り返すと専用道に出て、気象観測ドームに到着した。気象観測所の周囲は、駐車場のようなコンクリートで固めた広場になっていた。一等三角点は、この広場の右奥の一段上がった所の木の間にあった。白鷹山の山頂には神木があって、伐採が不可能であったため、こちらのピークに三角点が置かれたものと思われる。夏には、ここまで車であがれるのかは、不明であった。雨も止み、白き山々を展望しながらの残雪の下りは楽であった。
 続いて、白鷹丘陵の一角にある東黒森山に向かった。県民の森として良く整備されていたが、朝方の雨のせいか、人影は無かった。登山道は遊歩道として整備されていたが、急斜面が続き、しかも階段登りになった。登山道の上には、まつかさとどんぐりが落ちているのが目立った。山頂には展望台が建てられ、その上からは、朝日連峰、月山、葉山、蔵王連峰、そしていま登ってきたばかりの白鷹山といった、360度の眺めが得られた。下りは西コースをとったが、登り口に近い所に下山できて、直に車に戻ることができた。この山は、適度な運動量と素晴らしい展望で、ファミリーハイクにもってこいであった。
 もうひと頑張りして、富神山に登ることにした。この山もピラミッド型をしているため、頂上までは短いが急な斜面が続いた。標高は前の山よりも低いためか、登山道の脇にショウジョウバカマが多く咲いていた。山頂からは、素晴らしい展望が広がっていた。山形市街を眼下に見降ろし、二口山塊と蔵王連峰と向かいあう眺めであった。北に向かう新道は、緩やかな尾根道で、葡萄畑を通り過ぎると、県道に飛び出した。

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