9514

櫛形山脈

1995年4月 8日 日帰り 単独行 晴

白鳥山 しらとりやま(298m)
鳥坂山 とっさかやま(439m) 三等三角点
櫛形山 くしがたやま(568m) 二等三角点 飯豊連峰周辺(新潟) 5万 中条  2.5万 中条

ガイド:新潟ファミリー登山(新潟日報事業社)、新潟50山(新潟日報事業社)、越後の山旅 上巻(藤波出版社)、新ハイキング 95年4月

4月8日(土) 6:26 新潟駅発=(白新線、羽越本線)=7:27 中条駅着―8:18 宮ノ入コース登山口―8:45 白鳥山〜8:50 発―9:01 興屋沢の峰(マイクロウェーブ)―9:20 鳥坂山―9:37 ユズリハの峰―9:59 無名峰(黒中山)―10:07 板入峰―11:20 板角分岐〜12:00ー12:10 休憩―12:18 櫛形山〜12:25 発―12:59 関沢登山口―13:55 中条駅着=15:22 発=16:17 新潟駅着

 櫛形山脈は、日本海の海岸部に横たわり胎内川と加治川によって両端が切りおとされた、全長約13キロメートルの丘陵地である。2万5千図に山脈と記されている唯一の例といわれ、日本一のミニ山脈と呼ばれている。櫛形山が主峰であり、縦走路がハイキングコースとして整備されている。この櫛形山脈には、白鳥山をはじめとして、山城の跡の史跡が多く残されている。
 昨年の4月には、櫛形山脈の南端にある大峰山に登った。今回は、櫛形山脈の縦走ということで、白鳥山から大峰山にむかって、南下することにした。入山口と下山口が異なるため、列車を利用することにした。往復の運賃は、ワンデーフリー切符1300円を利用すると、僅かに安くなった。中条で下車すると駅前にはタクシーが待っていたが、登山口まで歩くことにした。線路沿いの道を村上方向に跨線橋に出合うまで進み、右折して警察署の前を過ぎ、17号線を横断して羽黒の集落に入ると、鳥坂山への道識が現れた。緩やかに登って田んぼの中を進んで行くと、ようやく宮ノ入コースの登山口に到着した。1時間近くもかかったので、タクシーを利用した方がよかったのかもしれない。歩きやすい登山道が整備されており、僅かな登りで白鳥山に到着した。山頂には、あずまやが建てられ、田の中に浮んだ中条の町並みと日本海の眺めが広がっていた。山頂には、山城の謂われの説明板が立てられていた。空堀を越しながら緩やかに登っていくとマイクロウェーブに出て、鳥坂山への急坂になった。左手には高坪山が大きく、右手には残雪が目立つ櫛形山脈が続いていた。鳥坂山を越すと、登山道上にも残雪が現れた。板入峰で東から南にコースを変えると、残雪は多くなり、残雪上の歩きになった。比較的狭い尾根に付けられた道のためコースを誤る危険性は少なかったものの、立ち木のマークや赤テープは無く、慎重にコースを見定める必要があった。途中で単独行と擦れ違い、その足跡が指標になってくれて、一安心した。雪道には苦労したが、左手には二王子岳から飯豊連峰の眺めが、春霞でぼんやりしていたが、大きく広がっていた。この道は、初冬には、雪を被った飯豊連峰のパノラマコースになりそうであった。好天気で気温も上がったため、残雪も融け出して踏み抜きも多くなってきた。大汗の残雪歩きになり、1リットルの水も残り僅かまで消費してしまい、足も重く上がり難くなった。ようやく残雪の急斜面を登りつめると、櫛形山の山頂に到着した。山頂には残雪がうづ高く残り、一段下がった所に、ベンチや山頂標柱が頭を出していた。狭い山頂には、10名程の登山者が休んでおり、飯豊連峰や二王子岳の眺めに見入っていた。縦走路はさらに大峰山に向かって続いていたが、この先も残雪歩きになりそうであった。水も無くなったのを理由にして、関沢登山口に下ることにした。下っていく途中にも、登ってくる何組かの登山者に出合った。櫛形山の往復は、人気の高いコースになっているようであり、登山口の駐車場は車で埋っていた。ジュースの自動販売機を捜しながらの、長い車道歩きになった。自動販売機は、捜すと無いもので、ようやく中条の町に入った所で、喉の乾きを癒すことができた。今回は、地元のファミリーハイキングコースと思って気楽に歩き始めたのが、本気で体力をしぼり出さなければならない山になってしまった。

山行目次に戻る
ホームページに戻る