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神山、駒ヶ岳、湯坂道

1995年2月4日  前夜発日帰り 単独行 晴

神山 かみやま(1438m) 一等補点 箱根(神奈川) 5万 小田原 2.5万 箱根
駒ヶ岳 こまがたけ(1350m)
湯坂道
 鷹巣山 たかのすやま(834m)
 浅間山 せんげんやま(802m)

ガイド:「神奈川県の山」(山と渓谷社)、東京周辺の山(山と渓谷社)、日本300名山登山ガイド 東日本編(新ハイキング社)、関東百名山(山と渓谷社)、山と高原地図「箱根」(昭文社)

2月3日(金) 23:20 新潟発=(上越線ムーンライナー)
2月4日(土) =5:10 新宿着=5:13 発=(中央線)=5:33 東京着=5:46 発=(東海道線各駅)=7:17 小田原着=7:29 発=(箱根登山鉄道) 8:16 強羅着=8:32 発=(登山ケーブル代行バス)=8:46 早雲山着=9:00 発=(箱根ロープウェイ)=9:12 大湧谷―10:06 冠岳分岐―10:11 冠岳―10:16 冠岳分岐―10:20 神山〜10:35 発―11:00 鞍部―11:20 駒ヶ岳〜11:30 発=(駒ヶ岳ケーブル)=11:35 駒ヶ岳登り口=11:45 発=(伊豆箱根バス)=11:52 湯坂路入口―12:07 鷹巣山〜12:23 発―13:35 浅間山―13:38 湯坂城跡―13:53 旭橋―15:05 箱根湯本発=(箱根登山鉄道)=15:21 小田原着=15:26 発=(東海道線快速)=16:40 東京着=17:08 発=(上越新幹線)=19:17 新潟着 

 箱根の山は、古期外輪山(明星ヶ岳、明神岳)、新期外輪山(要害山、屏風山、鷹巣山、浅間山)、中央火口丘(神山、駒ヶ岳)、寄生火山(金時山、幕山)の4群の山々からなっている。中央火口丘にある神山は、箱根の最高峰であり、一等三角点が置かれ、山頂部には自然が保たれているため、ハイキングの人気の高い山になっている。神山と並んだ駒ヶ岳は、ケーブルやロープウェイが掛けられて、歩かずにも登れる山になっているが、山頂部には笹原が広がり、富士山の好展望台になっている。鷹巣山と浅間山は、この山を目的に登るのではなく、鎌倉時代の箱根越えの古街道として知られる湯坂路の通過地点として歩かれる山である。
 日本300名山巡りの一環として、神山に登ることにした。昨年には、同じ300名山の金時山に登ったが、楽しみしていた富士山の眺めは得られず、残念な思いをしたことがある。再び、夜行列車に乗った。この列車は、新潟から関東方面の山に出かけるには便利であるが、新潟付近の酔っ払いの帰宅列車になっているのが迷惑である。車の運転と夜行列車を比べると、朝の疲れは夜行列車の方が多いように感じた。早雲山へのケーブルは、改良工事中で、代行バスが走っていた。始発のロープウェイに乗込むと、昨年歩いた金時山から明神岳、明星ヶ岳へ続く稜線が一望のもとに見渡すことができた。自然の保たれた歩きがいのあるコースであったが、山腹に住宅地がかなり食い込んでいるのが、気掛かりであった。噴煙の立ち上る大湧谷に到着すると、富士山の展望が待ち構えていた。大駐車場が設けてあったが、冬の早朝で、観光客はまばらであった。神山への登山道に入ると2ー3センチ程の積雪になり、スパッツを付けることになった。雪の上には、2、3名と思われる先行者の足跡があった。小田原から大湧谷までバスでやってきて、登り始めたのであろうか。滑りやすい道を登って行くと、鳥居が現われた。標識に導かれて冠山を往復したが、樹木に遮られて見晴しは良くなかった。冠山分岐から神山へは、ひと登りであった。雪に覆われた小さな広場の片隅に一等三角点はあった。先行グループの足跡は、三角点に近寄らないで、そのまま山頂を後にしていた。一段下がった所に、駒ヶ岳と富士山の展望箇所が設けてあった。駒ヶ岳までの鞍部にかけては、アセビなどが茂り、自然が良く保たれていた。沢状の道を登り、笹腹になると、雪原につきあたった。箱根元宮の標識に従って駒ヶ岳の頂上に登ると、富士山の眺めが大きく広がっていた。観光客が寒さに震えながら、富士山をバックに記念写真をしていた。ロープウェイ駅との間の斜面は、人工スキー場になっており、ロープトゥが掛けられ、子供達がソリ遊びを楽しんでいた。眺めは良いが、スキー場が流す音楽や観光客で落ち着かない山頂なので、早々に山を下ることにした。幸い、少しの待ち時間で、小田原行きのバスがやってきた。
 湯坂路入口を示す標注に従って、車道からハイキングコースに入った。入口付近は、車の轍が付けられ、オフロード車が入り込んでいるようであった。防火帯を兼ねた広い切り開きの中を歩いていくと、たいした登りも無く、鷹巣山に到着した。駒ヶ岳から神山の眺めが良く、草地に腰を下ろし、ここで昼食にすることにした。鷹巣山から急な下りになり、再び登り返すと、気が付かないで通過してしまいそうな浅間山に到着した。この先は、防火帯の中に付けられた踏み跡をたどりながらの、長い下りになった。このコースは、人気が高いのか、多くの高齢者ハイカーが登ってくるのに出合ったが、皆疲れた顔をしていた。このコースを登りにとると、急な坂は無いものの2時間の長い登りが続き、あなどれないものがある。苦労の跡を物語るかのように、所々に置かれたベンチの脇には、杖代りの木の枝が落ちていた。湯本に近付いた所で、滑り易い石畳の道になった。湯坂路は、石畳の残る古街道として有名であるが、その名残は鷹巣山からの下りの部分に残っているもので、この部分の石畳は、電信線の保護の為に昭和の始めに敷かれた比較的新しいものであるという。車の音が近付いてくると、旭橋のたもとの国道に飛び出して、湯坂路は終わった。せっかく箱根湯本に下りてきたからのだから、共同浴場で入浴していくことにした。地図を見て、弘法の湯(700円、コインロッカー100円)を捜し出した。箱根の共同浴場の値段は、250円ー1300円とかなり幅があるようで、弘法の湯はその中程度といえる。温泉で温まり、着替えをしてさっぱりして、湯本駅に出ると、箱根に到着した週末の観光客で大混雑になっていた。

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