9441

摩耶山

1994年11月3日 日帰り 単独行 曇時々小雨

摩耶山 まやさん(1020m) 一等三角点補点 摩耶山塊(山形) 5万 温海、湯殿山 2.5万 木野俣、上田沢

ガイド:東北の山(山と渓谷社)、山形県の山(山と渓谷社)、山形百山(無明舎)、日本300名山ガイド 東日本編(新ハイキング社)、東北百名山(山と渓谷社)

11月3日(木) 4:10 新潟発=(R.7、蓮野インター、R.345、神林村、R.7、村上、鼠ケ関、R.345、関川経由)=6:45 瀬戸橋登山口〜6:50 発―7:11 小浜茶屋跡―7:19 婦女子ノ滝―7:33 仙人ヶ岩窟分岐―8:27 摩耶山〜8:40 発―9:03 避難小屋―9:12 追分―9:28 七ッ滝分岐―9:43 小浜茶屋跡―9:59 瀬戸橋登山口=(温海温泉経由往路を戻る)=14:20 新潟着

 摩耶山は、朝日連峰から北に延びて庄内平野に接する所にある摩耶山塊の主峰である。標高はさほどでないが、急峻な岩壁をめぐらし、沢と滝を抱いて、深山幽谷といった言葉が似合う山である。山名は、須佐之男命が馬をつないだので厩山といったのが転じたものとか、仏母摩耶夫人によるという説がある。古くからの信仰の山で、金峰山修験道の奥駆けの道場であったことから、山中にも宗教的なごりが多く残されている。
 摩耶山は、新潟から比較的近いことから、つい後回しにしてきたが、そろそろ東北の山も終わりに近付いてきたので出かけることにした。摩耶林道は、車のすれ違いが困難な未舗装の道であり、瀬戸橋登山口の前には、車5台程の駐車スペースがあった。滝のかかる沢沿いに登っていき、小浜茶屋跡の分岐に出ると、右の本道コースは初心者向き、左の滝経由のコースは熟練者向きとの表示があった。苔に覆われて滑りやすい沢道を登っていくと、弁財天滝と婦女子ノ滝の前に出た。紅葉の盛りにはさぞ美しいものと思われる渓谷であったが、すでに紅葉は散りはじめ、雨雲で日が陰っていた。婦女子ノ滝の左手に鉄梯子が掛けられていたが、その前には滝壷が横たわっており、岩をどのように飛びうつって取りつくかを見定める必要があった。垂直の梯子を登ると、尾根に取りつき、後は、山頂まで一本調子の登りになった。山頂付近の木々の葉はすっかり落ちていた。登りついた山頂は細長く、両側は切り落ちており、鎗ヶ峰と鉾ヶ峰が目の前にそそり立っていた。冷たい風と共に雲が流れ、遠くの山の展望は閉ざされていた。下山にとった本道コースは良く踏まれており、奥ノ宮神社や六体地蔵、うがい清水などの宗教的史跡が残されていた。ガイドブックでは、六体地蔵は風雨に晒されて原型を留める完全なものは少ないと書かれていたが、新しい頭が置かれ、赤い前だれも掛けられて、楽しそうに並んでいた。静かな山を一周して車に戻ると、秋田ナンバーのワゴンが一台とまっていた。一休みするうちに本降りの雨となり、もう一山は諦め、温泉に入って帰ることにした。温海温泉の公衆浴場は、午前中は清掃時間であったため、いつもの朝日村まほろば温泉で汗を流した。


山行目次に戻る
ホームページに戻る