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菱ヶ岳、五頭山、松平山

1994年5月 7日 日帰り 単独行 晴

菱ヶ岳 ひしがだけ (974m) 二等三角点
五頭山 ごずさん (913m) 三等三角点
松平山 まつだいらやま (854m) 一等三角点補点 五頭山塊(新潟)5万 津川 2.5万 出湯
ガイド:越後の山旅上巻(富士波出版社)、アルペンガイド「上信越の山」(山と渓谷社)

5月 7日(土) 5:25 発=(R.49、水原、出湯温泉)=6:02 砂郷沢駐車場〜6:11 発―7:10 五頭高原スキー場菱ヶ岳登山口―7:40 菱見平―8:17 水場入口―8:50 菱ヶ岳山頂―9:16 中ノ沢分岐―9:45 中ノ岳―10:20 三叉路―10:29 五頭山山頂―10:49 中ノ沢分岐―11:15 大日清水―12:08 松手山山頂〜12:30 発―13:43 魚止滝―14:35 砂郷沢駐車場=15:30 新潟着

 五頭連峰は、新潟平野の縁に連なる飯豊連峰の前衛の山である。新潟市に近いことから、日帰り登山の山として親しまれ、年間入山者は12万人を数えるという。しかしながら、出湯温泉から五ノ峰を往復するものが大部分で、五頭連峰の縦走者は少ない。菱ヶ岳が連峰中の最高峰であり、とがった姿から菱の名を取ったといわれている。最も親しまれている五頭山は、五つの峰が並んでいることからいつむり(五頭山)と呼ばれていたのが、ごずと呼ぶようになったという。信仰の山でもあり、それぞれの峰に石仏が祭られている。松平山は、一等三角点が置かれているが、この三山の内では最も登る者は少ない。
 連休の後半、遠出のドライブは気が乗らないので近くの山に出かけることにした。周遊コースのため、中間地点となる五頭山登山口の砂郷沢手前の駐車場に車をとめて歩きだした。3年ぶりであったが、大きな駐車場が2ヶ所設けられ、林道は舗装されていた。石碑が並べられ、やまびこ通りとなづけられた五頭山麓林道を歩いたが、曲りくねった道で、時間がかなりかかってしまった。登山道に入ると急な登りが始まり、快晴のもとで暑く、Tシャツになった。落葉が戴積し、水気を含んで弾力のある道は、前回の近畿の山とは違ったものであった。菱ヶ岳への登りには、残雪は無かった。菱ヶ岳山頂は、見晴しは効かなかったが、その少し先の尾根からは、粟ヶ岳、守門岳、御神楽岳、飯豊連峰、さらにこれから進む五頭への稜線の展望が広がった。残雪が現われ、登山道が寸断されるようになった。倒れた枝をかきわけたり、乗り越えたり、コースを探しながらの歩きで、気を抜くことができなかったが、行く手に広がる飯豊の眺めが元気付けてくれた。五頭山の三角点は完全に雪に埋っており、下の方からハイカーの声が聞こえた。縦走コースの残雪は、五頭山から先でさらに多くなり、足跡の痕跡も見当たらないため、コースを探しながら歩く必要が出てきた。何回か行き詰り、引き返しかと思った場面もあったが、雪におおわれていない登山道の断片をつなぎながら先に進んだ。松平山の最後の登りの手前で飯豊のパノラマを楽しむと、木立に囲まれた山頂に到着した。夫婦連れが縦走路に向かい、初老の単独行が先に進もうか迷っていたが、すでに昼で、残雪の縦走路を進むには時間の余裕が無くなってきているように思った。下山途中も残雪が現われたが、下るにつれて緑が色濃くなり、最後に急坂を一気に下って魚止滝に降り立った。車に戻るための車道歩きも長かったが、別荘地の造成や道路の改良が進んでいるのに驚かされた。5月の新潟の山は、残雪で難しいことをあらためた感じた。


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