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朴坂山、高坪山、大峰山

1994年4月23日 日帰り 単独行 晴

朴坂山 ほうざかやま (438m)  一等三角点本点 朝日連峰周辺(新潟) 5万 中条、小国 2.5万 越後下関
高坪山 たかつぼさん (571m)  二等三角点 蔵王山塊(新潟) 5万 中条、小国 2.5万 中条、坂町
大峰山 おおみねやま (400m) 三等三角点 櫛形山脈(新潟) 5万 中条 2.5万 中条

ガイド:新潟ファミリー登山(新潟日報事業社)、新潟50山(新潟日報事業社)、越後の山旅上巻(富士波出版社)

4月23日(土) 5:20 新潟発=6:37 朴坂橋〜5:52 発―7:56 朴坂展望台(クログラ)〜8:10 発―8:14 朴坂山山頂〜8:16 発―9:06 桂登山口―9:18 朴坂橋=9:46 高坪山駐車場―9:58 虚空蔵小屋―10:36 虚空蔵峰―11:00 展望台〜11:18 発―11:24  高坪山山頂―12:00 虚空蔵小屋―12:10 高坪山駐車場=12:48 大峰山駐車場―13:20 林道終点―13:40  山頂展望台地―13:52  大峰山山頂―14:10 山頂展望台地―14:30 林道終点―14:58 大峰山駐車場=17:00 新潟

 今回の3つの山は、飯豊や朝日から延びてきた山々の連なりが、海岸に面して最後に盛り上がったものである。朴坂山は、一等三角点の山として注目をあび、高坪山は町によって登山道の整備が行われており、また、日本で一番短い山脈の櫛形山脈の南端に位置する大峰山は、谷向うに広がる天然記念物の橡平サクラ樹林の展望台として知られている。
 連休のドライブを控えて、近くの山を登ることにした。新潟県の山に登ることが目標の一つではあったが、昨年は百名山に色気を出して地元の山をおろそかにしてしまった。1000mクラスの五頭山や二王子岳はまだ残雪で白く、500mの山が登山の適期といったところである。飯豊と朝日連峰を分ける荒川のほとりに朴坂山は聳えている。部落のはずれの橋のたもとに車を止め、立派な看板によって示される登山道に進んだ。昔は観光栗園に通じていたという登山道は、雑木林の中を緩やかに登っていった。木々の緑も目につくようになり、林の下には、ショウジョウバカマやイワウチワの花が咲いていた。山の背後に回り込むように登ると、頂上手前に右展望台、左山頂の指導標があった。まず展望台に進んでみた。クログラと呼ばれる岩頭からは、まず白く雪を抱いた飯豊、杁差岳が一際大きく目に飛込んできた。春めいて霞がかかっていたが、光兎山、高坪山、二王子岳の眺めが良く、眼下に荒川の流れ、その先に日本海を見降ろす高度感は400mの低山とは思えないものがあった。目標の一等三角点へは、道をわずかに引返した。三角点は、隣の一等三角点峰の新保岳方面のみ刈り払いがされた、見通しのきかない林の中にあった。下りは、展望台の先に進み、サンバクラ山に向かった。僅かに登りかえしてマイクロウェーブの鉄塔を通り過ぎると急な下りが始まった。道は、最大傾斜線に向かって真っ直ぐ付けられており、足下に踏み跡も少ないため、枝を掴んで半身になっての下りになった。送電線の立つ鞍部に出るとようやく急斜面も終わり、左手の沢沿いの道となった。登りの朴坂コースは、整備が充分行われていたが、下りの桂コースは、急斜面があって人通りが少ないのか荒れていた。登山道に降り立った後は、踏み跡をたどって河川敷の中を通り抜けて駐車場へ戻った。
 次に、荒川の対岸に位置する高坪山に向かった。立派な駐車場が整備してあり、4台の車がとまっていた。虚空蔵小屋の前には、公衆便所も整備されていた。虚空蔵峰までひと汗かいて登ってしまうと、高坪山までは稜線歩きとなった。マイクロウェーブの鉄塔が建てられた、飯豊展望台からは、先程とは少し角度が変った杁差岳が一際大きかった。山頂は、日本海方面しか展望は広がっていなかったが、昼食を広げるハイカーで賑わっていた。下りは結構急斜面であったが、黒黄まだらの工事用ロープが固定されており、楽に下ることができた。その途中、気を抜いたためか、足を捻ってしまった。そのまま歩き続けることはできたが、帰宅後さぐってみると、くるぶしに圧痛を生じていた。疲れも少しは出てきたが、まだ時間も早いので、もう一山かせぐことにした。
 大峰山駐車場は、かなりの自動車でうまっていた。歩きだすが、400m程の高さのある山は、付近には見当たらなかった。未舗装であるが広い車道を歩いていくと、ハイカーと擦れ違うものの、その先に進んで行く何台もの車に追い抜かれた。結局、林道終点まで車が乗り入れられており、そこまで30分もかかってしまった。運動靴の観光客も多く登っていた。天然記念物の橡平サクラ樹林は、まだ早いのか、桜はまばらであった。山頂手前の展望台地は、ビニールシートを広げて宴会の登山客で大混雑であった。酔っ払って寝込むもの、合唱をするオバサングループで、山上のお花見宴会は大盛況であった。ほとんどは、山小屋の立つこの展望台から引返してしまっているようであったが、三角点のある山頂はもう少し先にあり、木立に囲まれて人気もなくひっそりとしていた。


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