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両神山

1993年3月20日 日帰り 単独行 雪

両神山 りょうかみさん(1723m)二等三角点  北秩父(埼玉)  5万 万場  2.5万 両神山

ガイド:諸国名山案内 関東(山と渓谷社)、関東百名山(山と渓谷社)、東京周辺の山(山と渓谷社)、群馬の山歩き130選(上毛新聞社)、アルペンガイド「奥多摩・奥秩父・大菩薩」(山と渓谷社)、分県登山ガイド「埼玉県の山」(山と渓谷社)、日本百名山登山ガイド上(山と渓谷社)、岳人カラーガイド「奥秩父・奥武蔵」(東京新聞出版社)、山と渓谷92年5号

3月20日(土) 2:50 新潟発=(関越道、花園IC、吉田、小鹿野 経由)=7:40 白井差(集落より20分程手前の路上に駐車)―8:11 林道終点―9:15 一位ガタワ―9:45 のぞき―10:23 山頂―11:40 一位ガタワ―13:05 駐車場

 両神山の名はイザナギ、イザナミの尊を祭ったことに由来すると言われている。長い岩稜をめぐらしており、修験道の山として、多くの宗教的遺物が残されている。百名山に選ばれており、ガイドブックによれば、ヤシオツツジでも名高いようである。
 日本百名山の内、3月末に登れそうな山として両神山を選ぶ。日向大谷と白井差のどちらから入山するか迷ったが、大峠からの周遊コース(結局積雪のため大峠は回れず)のとれそうな白井差を選ぶ。白井差口を過ぎてしばらくの所で、路面の凍結部が現れ、その先の様子も判らないので車をとめて歩きだす。白井差小屋を過ぎてしばらくで車道は終わり、登山道が始まった。葉の落ちた林の中を緩やかに登っていくと昇竜ノ滝に出て、その先は道がやや急になってくる。道ははっきりしており、踏み跡の無い雪の上を歩くのは気持ちが良い。一位ガタワから岩場や木の根混じりの急斜面となり、鎖場も現れる。雪まみれの手袋は、鎖が滑り、慎重に登り続ける。のぞきでは、おそるおそる崖の縁まで降りてみるが、ガスがかかって下はなにも見えない。のぞきからひと登りで、両神神社の奥社に出て傾斜も緩やかになる。奥社の先であずまやに出ると、そこの掲示板には、八丁峠方面は危険なため通行禁止との警告が出されていた。大峠の分岐に出ると雪は深くなり、大峠方面の道は雪に閉ざされていた。最後の鎖場を微妙なバランスで攀じ登ると両神山の頂上となった。頂上には先行の単独行、京都のY氏がおり、一緒に記念写真を撮る。同様に百名山が目的のようである。見晴らしの良いはずの山頂からは何も見えず。下りの鎖場の通過の困難さを思い、早々に下山を始める。雪のついた鎖場は、尻をついてずり落ちる。一位ガタワまでおりると、大勢が通過した跡が、雪の上に清滝小屋方面に付いている。いくつかのグープが清滝小屋泊りで、両神山に登ってきたようである。すっかり踏み荒らされて土も見えるようになった登山道を下った。帰りに両神村の公衆温泉に入浴する。予想外の積雪と凍結で、岩場や鎖場の通過にてこずった山行であった。小雪交じりの展望の効かない日に登ったため、結局この山のイメージは、行く前と同じで、良く掴めなかった。残雪期でも、アイゼンが必要と思い、その後、アイゼンと、そのための皮製登山靴を買った。

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