御神楽岳

御神楽岳

1992年11月13日 日帰り 単独行 曇

御神楽岳 みかぐらやま(1386m) 二等三角点  川内山塊(新潟) 5万 御神楽岳 2.5万 御神楽岳

ガイド:新潟の山旅(新潟日報社)、新潟50山(新潟日報社)、日本300名山ガイド東日本編(新ハイキング社)

11月13日(土) 4:20 新潟発=6:10 林道終点〜6:35 発―6:52 鉱山跡―7:32 湯沢出合―9:01 高頭―9:55 湯沢の頭―10:25 御神楽岳〜11:00 発―11:47 湯沢の頭―12:20 高頭―13:52 湯沢出合―14:55 林道終点

 新潟と福島の県境の奥地にあり、冬の雪崩で樹木がそぎおとされた標高差800メートルの岩壁を持つ、秘峰という名前に相応しい山である。御神楽岳という名は、この山中で神楽の音を聞くことがあるためという。越後の他の深山でもこのような所が数ヶ所あって、山神楽として越後七不思議の第一に挙げられてきたという。常念坊の伝説とどこがにているが、山中で野宿をすると不思議な音に満ちていることに気がつく。最近、御神楽岳への登山記事をよく見掛けるが、会津方面から本名御神楽岳を経由するものがほとんどである。東京中心のアプローチとしては会津のほうが入山しやすいのであろうが、御神楽岳の岩壁を眺めるには、新潟方面からの本コースをとる必要があるため、山の紹介としては残念なことである。御神楽岳は、日本200名山や山と渓谷1993年1月号のみんなが選ぶ新・百名山にも選ばれている全国区レベルの山といえる。
 蝉ヵ平から舗装された林道を進むと、終点には広い駐車場があった。はじめは水平な道をたどるが、途中の沢の横断は水苔がついて滑りやすかった。湯沢出合から本格的な登りになった。登山道を落葉がおおって、コースをたどるのに注意が必要であった。稜線上に出ると、岩壁が目の前に圧倒的にそそり立っていた。朝の逆行の光の中に、岩肌が油を塗ったように光っていた。登山道は、岩壁を右の方から巻き、幾つかのピークを越して登っていった。途中には蟻の戸惑いや馬ノ背キレットといった、慎重な通過を必要とする場所もあったが、ひと目のないことを幸いに馬乗りになって通過した。頂上からは、モヤがかかって遠くの展望は効かなかった。今週は、新潟市内でも夜中にアラレが降ったが、山頂に積雪はなかった。山中では誰にも会わず、木のざわめきしか聞こえない静かな山であった。麓の公営のみかぐら荘で、温泉入浴後に帰宅した。

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