猿毛岳

猿毛岳


【日時】 2020年8月23日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 加茂丘陵
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 猿毛岳・さるけだけ・326.7m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/加茂
【コース】 尾根コースから旧スキー場へ
【ガイド】 新潟の山歩き50選(新潟日報事業社)

【時間記録】 5:25 新潟=(R.49、R.403、加茂 経由)=6:05 猿毛口〜6:25 発―7:16 猿毛岳―7:42 スキー場跡登山口―8:12 猿毛登山口=(往路を戻る)=9:10 新潟
 新潟平野の縁に沿って広がる加茂丘陵の南東の角に位置し、加茂川右岸の猿毛の集落の背後にある猿毛岳は、この一帯の最高峰にあたる。猿毛岳とR.290を挟んで向かい合うように、最近閉鎖された冬鳥越スキー場があるが、猿毛岳にもかつてスキー場があり、山中にその跡が見られる。平成10年から11年にかけて登山道が整備され、さらに最近山頂に小屋が建てられて、登山者も多くなっている。

 猛暑はあいかわらず続いており、夜通し入れている冷房が体に合わないのか、早朝に目が覚めてしまう。朝の涼しいうちに山登りを終えてしまうため、猿毛岳に出かけることにした。
 周回で歩くため、いつものように日吉橋脇の空き地に車を停めた。朝食をとっていると、男女二人連れが到着して歩き出していった。登山口からひと登りすると日吉神社の広場に出て、その脇から登山道が始まっている。登山道は良く整備されており傾斜のきつい所は階段状に整備されている。歩き初めは標高差140mの急坂となり、体も慣れておらずに、一気に汗が噴き出てきた。杉林から竹林の中を抜けるようになるあたりが、一番きつく感じる。登山道は9等分されており、9-6標識で急登は終わりになる。
 左に方向を変えると255m点の下で尾根に乗り、後は緩やかな登りが続くようになる。登山道周辺には雑木林が広がっており、気分も和んでくる。ブナの木も見られるようになるが、熊の爪痕が残されているのに目が留まった。
 猿毛岳の山頂では先行の二人連れが食事をとっていた。薄雲が広がっており、白山・粟ヶ岳の眺めはシルエットとして見えるだけであった。振り返ると弥彦・角田方面の眺めが広がっているのだが、加茂の市街地が見えるだけであった。
 スキー場登山口に向かって下山を開始すると、左手にスキーリフトの山頂駅の残骸が残されているのだが、藪に覆われて見えなくなっていた。猿毛岳の登山者は増えているものの、ここにスキー場があったことを知っている者がどれほどいるかは疑問である。登山道周囲の山野草に名前を付けるのも良いが、山の歴史を知らしめるために、少し草を刈って見えるようにして、猿毛スキー場の説明板を取り付けたらどうだろうか。
 尾根沿いに下っていくと、第一見晴、第二見晴が現れるが、残念ながら遠望はほとんどきかなかった。第二見晴からは、トラバース気味の下りが続くようになる。途中で、水場の設置作業中であった。ただ、そろほど時間も掛からない山で行動中の水の補給は必要でないし、山小屋で使う水を汲むには遠すぎるため、水場の必要性は少ないように思ってしまう。
 林道に下りたって、後はこれを辿ることになるのだが、草が茂っていたり、水が流れ込んで深く削られており、車の走行は不可能な状態になっていた。以前は、登山口周辺には畑が広がっていたのだが、耕作放棄地になっている。今後は登山者が利用するだけの林道跡といった状態になってしまうのだろう。
 早い時間での登山を終えて、今日はこれで充分ということで家に戻った。

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