鷹取山、能化山

鷹取山、能化山


【日時】 2020年5月30日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 蒲萄山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 鷹取山・たかとりやま・418.8m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/塩野町、村上/塩野町、柏尾
【コース】 下中島登山口
【ガイド】 なし

【山域】 蒲萄山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 能化山・のっけさん・380.5m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/村上/柏尾
【コース】 間島登山口より周回
【ガイド】 新潟日帰りファミリー登山(新潟日報事業社)、新潟の山歩き50選(新潟日報事業社)

【時間記録】 5:05 新潟=(R.7、蓮野IC、R.345、荒川胎内IC、日本海東北自動車道、村上山辺野IC、R.7、下中島 経由)=6:05 林道入口〜6:20 発―6:42 砂防ダム―7:23 尾根上鞍部―7:35 鷹取山―7:44 尾根上鞍部―8:18 砂防ダム―8:35 林道入口=(下中島、R.345 経由)=9:05 間島登山口―9:35 林道―10:12 能化山〜10:25 発―10:46 林道―11:10 間島登山口=(R.345、村上、村上瀬波温泉IC、日本海東北自動車道、荒川胎内IC、R.345、蓮野IC、R.7 経由)=13:00 新潟
 鷹取山は、蒲萄山塊南部の山である。国道7号線で、三面川にかかる水明橋を渡る時に、正面に見える山であり、山頂にはマイクロウェーブ反射板が置かれている。東面の下中島からの登山道が以前から使われてきたが、西面の羽下ヶ淵から延びる林道の途中にある奥月山登山口からの道も整備されて、登る者も増えてきている。

 能化山は、蒲萄山塊の南部の日本海側に位置する羽越線の間島駅背後の山で、山頂からは日本海と粟島の眺めが広がっている。登山道は、柳沢コース及び焼山コースの二本が整備されている。

 鷹取山へ初めて登ったのは、ふた昔前の1997年12月30日のことになる。下中島の林道から入ったものの、踏み跡に迷いこんだりして藪漕ぎで登っている。その時の記録を読み返すと、最近の山報告と大幅に違っている。登山道の状態を確かめに出かけた。
 国道7号線で三面川にかかる水明橋を渡り、すぐに左折した後折り返すように下中島の集落内に通じる道に進む。すぐ左に舗装された道が分かれるので、これに進む。350mほどで舗装道路は左に曲がって砕石所の中に入っていく。直進する方向に荒れた林道が延びているので、これに進むことになる。入口手前の路肩にスペースがあるので、車はここに停めた。
 林道に進むと、すぐに左手に山の神の石碑が現れた。林道が左にカーブすると、谷間に入っていった。沢によって林道が寸断されており、その手前が事実上の林道終点になっていた。車は入ることができなくなった林道跡を歩いていると、草が刈られているのに気がついた。登山道整備のためかと思ったが、砂防ダムの堰堤下に出ると、パイプが設けられていて、簡易水道の水源になっていた。このパイプの管理のために刈払いが行われたようである。
 堰堤を右手から越し、水量も僅かになった沢沿いに進んでいくと、杉林の広がる二俣に出た。羊歯が延びて踏み跡が判り難くなっていたが、左の沢沿いに進むのが方向的に正しいようであった。沢に入って小さな滝を左から乗り越すと、右手の斜面のトラバース部にロープが水平に張られているのが目に入った。ひと登りして、このトラバース道に出た。帰りにこのトラバース道を歩くと、二俣の杉林に出た。この分岐からも、高巻きに入るためのロープが見えていたのだが、見落としていた。
 水量は僅かであるが、沢は深く掘りこまれており、ロープが張られているといっても、足元に要注意のトラバースになった。トラバースを終えると、水も無くなった窪地の直登になった。何本ものロープがつながれて設置されていた。ただ、ここは尻もちをついても危険性はなく、ただ急登に汗を流せばよかった。
 尾根にあと僅かで出る標高300m地点で、北に向かってのトラバース道に変わった。ここも要所にはロープが張られていた。登山者もほとんどいないはずなのだが、設置されたロープの数は相当なものになる。
 トラバース道を進んでいくと、山頂の北側の小ピークとの間の鞍部に出ることができた。この後は、尾根沿いの登りをもうひと頑張りすると鷹取山の山頂に到着した。小広場の中央にはマイクロウェーブの反射板が置かれ、三角点も頭を出していた。ただ、周囲の木立が伸びて、展望は完全に閉ざされていた。1997年12月30日に登った際は、飯豊や朝日連峰を望むことができたのだが。衛星通信が発達したことにより、このマイクロウェーブ反射板もお役御免になってしまったようである。下山後に、水明橋から鷹取山を振り返ったが、以前は山頂の目印になっていたマイクロウェーブ反射板も見えなくなっていた。
 帰りは、トラバース部は注意する必要があったが、ロープに助けられて順調に下ることができた。
 このコースは足場の悪い所も多いため、一般的には奥月山登山口からのコースがお勧めになるが、登山道を見定めながら歩くのが好きな人向きではある。
 鷹取山の後、時間も早いことから能化山に向かった。先回の2018年9月29日の際に、柳沢コースから登ろうとしたところ、出会った地元の人に挨拶すると「刈り払いは行っていないが、登山道はあるのかね」と逆に聞かれ、一段登った台地の上の畑の先は夏草が伸び切っており、足元に踏み跡も見分けられない状態であった。一旦下って、焼山コースをうかがうと、こちらは登山道ははっきりしており、山頂まで登ることができた。また、山頂から柳沢コースを見ると、登山道ははっきりしていたので林道まで下った。林道に出たところで、登山道のつながりを探したが見つからず、林道を歩いて焼山コースに戻って下山した。参考報告を探してみると、最近歩いたものも見つかるので、再度出かけることにした。
 間島集落の背後の山裾に回り込むと、熊注意の標識が置かれており、柳沢コース登山口の目印になる。尾根沿いにひと登りすると台地に出るのだが、耕作放棄地に変わってしまっている。右折してキウイの棚の脇から東に向かうが、夏草がかなり延びていた。ただ、先回と違って踏み跡はしっかり見分けられる状態であった。直線的に進んでいくと、二つ目のキウイ棚、山裾が近づくと三つ目のキウイ棚が現れ、その先からは木立の中に入って登山道もはっきりしてきた。
 分岐に出て、左の尾根上を目指す道に進むことになる。直進する道は沢に出るようである。以前はこの分岐には標識が置かれていたのだが、現在は無くなっている。頭上に木立が被さる溝状の道を登っていくと、尾根の北側をトラバースしていく道が続くようになった。150m点を巻いてひと登りすると林道に飛び出した。林道に出てから振り返ると、登山道の入り口には、目印として脇のガードレールに赤布が巻かれていた。
 この先は、はっきりして問題のない道が続く。尾根の登りが続くが、ヒメシャガの花が沢山咲いていた。南に向かう尾根に乗ると、もうひと頑張りで能化山の山頂に到着した。木立の間から日本海に浮かぶ粟島を望むことができた。以前は、鷲ヶ巣山方面も眺められたのだが、山頂広場の整備以降に木が伸びてしまったようである。以前に設けられていた広場の中央のベンチは崩れて木屑に変わっていたが、木立際のベンチは、まだかろうじて座れる状態であったので一休みした。
 下山は、焼山コースに向かった。急坂を一気に下っていくと林道に出て、その後は台地を抜けて砂防ダムの脇に下り立つ。
 周回する際の二つのコースを比べると、登りには柳沢コースを使う方が楽なように思う。また、登山道の状態は先回よりは良くなっていたものの、夏草の茂る季節は避けた方が良いと思われた。

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