粟ヶ岳中央遊歩道

粟ヶ岳中央遊歩道


【日時】 2020年5月5日(火) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 霧雨後曇り

【山域】 川内山塊周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 岳山城跡・だけやまじょうせき・244m・なし・新潟県
 454m無名峰・454m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/粟ヶ岳
【コース】 中央ハイキングコース
【ガイド】 なし

【時間記録】 5:30 新潟発=(R.49、亀田、R.403、加茂、黒水、R.290 経由)=6:10 岳山寺〜6:40 発―6:54 長峰神社―8:25 岩野展望台―9:02 454m無名峰―9:35 岩野展望台〜9:40 発―10:09 貯水池登山口―10:26 岳山寺=(往路を戻る)=11:15 新潟
 粟ヶ岳の登山道として利用者の多い加茂の第二貯水池から始まる中央登山道は、三合目で枝尾根から北西尾根に上がる。この北西尾根は、分岐からさらに岳山寺へと下っており、中央ハイキングコースという名前で登山道が切り開かれているが、粟ヶ岳登山と組み合わせるにはアップダウンもあるため体力的にきつくなり、歩く者は少ない。中央ハイキングコースの途中には、三合目から形の良い三角形の山頂が良く目立つ454mピークがあるものの、無名峰であるためピークハントの目標が無いのも、このコースを歩く者が少ない原因になっている。

 登山者のいない山を考え、粟ヶ岳中央登山道を歩きに出かけた。家を出る時には夜の間の雨は止んでいたが、新津丘陵が近づいてくると霧雨が降りだした。いつものように岳山寺入り口の路肩スペースに車を停めた。雨具の上下を着込み、長靴を履いて歩き出した。
 まずは苔むした石段の登りに精を出すことになる。石段は劣化が進んで崩れている所も多く、参道というよりは登山道レベルになっている。九十九折りの登りを続けていくと、不動明王像の置かれた水場に出るが、いつもは落ち葉に埋もれているものが、きれいに清掃されていた。周辺が杉林から雑木林に変わると、まもなく岳山城跡に置かれた長瀬神社に到着する。正面のお堂の前から右手に進むと、遊歩道が始まっている。
 もうひと登りして242m小ピークを越すと、段差の大きな空堀跡が現れて足元に注意しながら下ることになる。尾根には伐採地が広がるが、すでに緑に覆われるようになっており、明るい感じの道が続いている。雲が広がって山の稜線は隠されていたが、最初の目標地の387mピークが尾根の先に聳えるのを望むことができた。先回の2019年6月に登った時は、242小ピークへの登りにかかる付近は草が茂って足元が見えないほどであったが、今回は刈払いが行われており、きれいな道が続いていた。歩く者がそれほど多くない登山道にもかかわらずしっかり整備されてくれることには感謝である。
 ロープも掛けられた急な登りを終えると、まもなく東屋の置かれた242m小ピークに到着する。昨年はワラビの草むらの中にベンチが点在するといった雰囲気であったが、今回はきれいに刈払われていた。もっともワラビの芽が延び放題になっているので、いずれ草むらが復活してしまいそうである。
 この日は水源地に下ることにしていたが、いつものように先の展望台まで進むことにした。242m小ピークからの下りからは粟ヶ岳の山頂の眺めが広がるのだが、雲に隠されていた。緩やかに下っていくと、粟薬師・小俣川林道への道が分かれるが、先回はこの道の入り口にはロープが張られて進入禁止になっていたが、今回はロープははずされていた。ただ、ここから小俣川林道に下ってから粟薬師に登り返す者がいるのだろうかという疑問がわいてくる。小俣川林道を起点とした粟ヶ岳への周回コースは可能ではあるが。
 緩やかな尾根道を辿ると、再びロープの掛かる急坂が現れる。滑りやすい泥斜面で、下りにはロープを握ってバックステップで下ることになった。急坂を終えると小ピークに出るが、454m点はもうひと登りした先のピークである。木には展望台と書かれた標識が掛けられ、地面にも古い標識が置かれている。中央ハイキングコース上での目標とする価値のあるピークであるので、展望台よりも山らしい名前を付けて欲しいものである。下りにかかる所まで進めば、粟ヶ岳の山頂へと上がっていく登山ルートを一望することができるのだが、厚い雲に隠されたままであった。
 東屋まで引き返した後、水源地への道に進んだ。ひと下りしたところで小ピークを越すと、ロープの掛かる急坂となる。この後は、急斜面のトラバースをヘアピンカーブを交えながら繰り返すことになる。雪崩の多発地帯なのか、足場が悪い所もあるので、トラバースには注意が必要になる。トラバース地帯を抜けると、擬木丸太の階段で整備された道に変わり、一気に高度を下げることになる。杉林に入ると、沢音が聞こえてきて、水源地上流部のダムの脇に下り立つ。橋を渡れば水源地の駐車場に出て、後は車道歩きで車に戻ることになる。
 新型コロナの影響で登山口の駐車場は各地で閉鎖されているようだが、水源地駐車場では車は何台も停められていた。ダム湖周辺の散策や山菜取りに訪れているようであった。一方、中央ハイキングコースでは、誰にも会わなかった。

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