萱峠、猿倉岳

萱峠、猿倉岳


【日時】 2020年5月3日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 長岡東山連峰 【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 萱峠・かやとうげ・670m・なし・新潟県
 猿倉岳・さるくらだけ・679m・なし(651.2m・四等三角点)・新潟県
  山頂標識は、676mの南西ピークで679mと表示されている。
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/長岡/半蔵金
【コース】 蓬平温泉からの林道の三叉路より
【ガイド】 なし

【時間記録】 5:05 新潟発=(R.49、R.403、三条、見附、新組南、R.17、横枕、蓬平温泉 経由)=6:45 三叉路〜7:00 発―7:16 長坂登山口―8:04 稜線上登山道入口―8:30 萱峠上部―8:56 稜線上登山道入口―9:46 猿倉岳標識〜10:00 発―11:18 三叉路=(往路を戻る)=13:20 新潟
 長岡の東には、鋸山を盟主とする、東山連峰と呼ばれる稜線が連なっている。この東山連峰の範囲は定かではないが、一般には、北の森立峠から、八方台、鋸山、花立峠、萱峠を経て猿倉岳あたりまでと考えられているようである。北部の八方台や鋸山は、ハイキングの山として親しまれているのに対し、萱峠や猿倉岳は、稜線部を車道が通過しており、登山の対象からは外れた感があったが、最近、蓬平温泉側からの登山道も整備された。

 2014年に「猿倉岳 天空のブナ林」として猿倉岳のハイキングコースが整備された。その年の11月に歩いたがそれからかなりの日が経過し、その後の様子を知るために出かけることにした。
 蓬平の集落内に入ると「猿倉岳 天空のブナ林」の看板が置かれており、右折して山に向かう。舗装道路であるが細い道のため、対向車には注意して車を走らせる必要がある。一気に高度を上げて三叉路に出ると、「猿倉岳 天空のブナ林」の案内板が置かれ、大きな広場が設けられている。案内板の下には、「猿倉岳 山開き 4月25日」と書かれていた。山開きが行われているなら、現在でもハイキングコースは良く整備されているだろうと、ひと安心した。案内板の脇に張られていた印刷物には、新型ウィルス感染防止のため、ハイキング中にはマスクをして、昼食時にも集まらないようにという注意が書かれていた。これは、山開きの際の注意のようで、この日は林道を歩いている際に数名の山菜取りには出会ったものの、登山者は他にいなかった。
 まずは、左手の長坂コースに向かった。しばらくは未舗装の林道歩きで、沢を巻きながら東に向かうことになる。気温は前日に続いて高く、長袖Tシャツだけで充分で、日除けのために帽子も被る必要があった。
 長坂コースの入り口には、案内の標柱が置かれており、判りやすくなっていた。耕作放棄地のような草地を抜けると、古くから歩かれてきたと思われるしっかりした山道に変わった。この登山道は、地形図で萱峠まで延びている実線の道を整備し直したようである。
 谷を右手に見るようになると、長四郎岩倉という標識が現れた。踏み跡があったので、山道から広場に進むと、谷向こうの斜面に崖が広がっており、これが長四郎岩倉のようであった。ただ、木立が広がっており、崖の十分な見晴らしは閉ざされていた。谷沿いに登っていくと台地に出て、トラバース気味の歩きになった。緩やかに登っていくと、萱峠に上がってきている未舗装の林道に飛び出す。
 猿倉岳へは右折することになるが、まずは萱峠に寄っていくことにした。林道を進んでいき、旧牧場内への道に進む。牛舎であったようなカマボコ型の建物の脇を抜けると、草地の中の踏み跡を辿って高みに進むことになる。振り返ると、まだ枯草色の草地の広がる向こうに緑の猿倉岳が頭を持ち上げている。お気に入りの風景であるが、冬の風景はさらに素晴らしい。守門岳や越後駒ヶ岳も見えているものの、春霞で写真にはならない状態であった。
 旧道が上がってきた窪地の手前のピークで引き返し、展望台にも上がってから猿倉岳に向かった。
 林道は、猿倉岳の東側を通過している。先回の歩きで、ハイキングコースでの山頂標識は別な所に置かれていることを知っていたが、その後の変化があるか確かめることにした。現在は撤去されてしまっているが、地形図には山頂の南にアンテナマークが記載されている。このアンテナマークへ続く草が延びてきている脇道に入り、鞍部に出たところで猿倉岳の山頂に向かった。あいかわらず、藪山状態で、登山道が開かれた様子は無かった。
 林道を南に向かっていくと、ブナ林の広がる小ピークが現れる。ブナ木立の間は開いていてどこでも歩け、落ち葉に覆われて踏み跡は判りにくい。細目ながら新緑に彩られたブナが並ぶ姿は美しかった。小ピークを乗り越えると、駐車場の広場となり、その先の小ピークが「猿倉岳 天空のブナ林」となる。ブナ林に入っていくと、猿倉岳の山頂標識が置かれている。南蛮峠方面が切り開かれて、脇にはベンチが置かれている。ただ、この山頂標識には、679mと書かれており、これにはおかしいとクレームをつけたい。山の山頂は、地元の認識と地形図では異なっている場合がある。林道を下から上がってきてここが山頂と思うのならそれで良いのだが、標高は地形図に記載されている676mにして欲しい。
 この後は林道を下ることになるのだが、九十九折りのトラバース部がやたらに長く、下りの歩きでも最後はいやになってくる。
 せっかく整備されたこのハイキングコースであるが、「天空のブナ林」にこだわらないのなら三叉路から長坂コースを使って萱峠往復の方が楽しめる。

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