笠峰

笠峰


【日時】 2020年4月5日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 白山・粟ヶ岳山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 笠峰・かさみね・483.8m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/越後白山
【コース】 松平橋より
【ガイド】 なし

【時間記録】 8:30 新潟発=(R.49、亀田、R.403、加茂、下高柳、上高柳 経由)=9:30 松平橋〜9:50 発―10:08 林道〜10:16 発―10:19 登山道入口―10:44 尾根上―11:04 笠峰―11:20 尾根上―11:41 林道―11:56 松平橋=(往路を戻る)=13:10 新潟着
 新潟平野の縁に沿ってひろがる白山粟ヶ岳山塊は、白山から宝蔵山、さらに鞍部の橋立を経て、権ノ神岳から粟ヶ岳に続いている。橋立への麓からの登山道としては、上高柳と小乙からの道が利用されているが、橋立から西に延びる稜線が二つの集落を隔てている。この稜線上にある三角点ピークが笠峰である。

 前日の宝蔵山登山の際、高柳川沿いにある笠峰登山口の標識が新しくなっているのが目に留まった。笠峰に初めて登ったのは2003年4月で、その後スノーシュー歩きの山として度々登っていたものの、雪の無い時期には2005年5月以来しばらく登らないままになっていた。2012年5月に、旧登山道を横切る新しくできた林道の偵察を行った時には、主稜線へあと僅かというところで笠峰への登山道が消えており、登ることができなかった。2013年11月に小乙から山頂近くまで延びている林道から藪漕ぎで登ったが、山頂付近の登山道もほとんど消えてしまっており、笠峰は藪山に戻ってしまっていることが確認できた。新しい登山標識があるのなら、登山道も整備し直されたはずである。
 笠峰登山口を過ぎた先の路肩スペースに車を停めた。本降りの雨のためしばらく車の中で待機し、小降りになったので歩き出した。この日の天候は、雨や霰、日が差したりと目まぐるしく変化した。
 登山口には、新旧二つの笠峰への登山標識と送電線巡鉄塔「中越幹線No.121」の黄色の標識が置かれていた。杉林の中を下流方向に進んでいくと山の斜面に行き当たり、尾根通しの登りが始まる。送電線巡視路特有の硬質ゴム板を埋め込んだ階段登りが続くようになる。昔の記憶では途中で左に登山道が分かれたと思うのだが、そのような刈払い道には出会わないままに送電線の鉄塔下に到着した。鉄塔下には、笠峰への案内図として、右に登ってから左に曲がれと指示してあった。ひと登りすると2012年5月に下から歩いてきた新しい林道に飛び出した。
 林道に出たところには、右方向を指して「中越幹線No.122」の案内板が置かれていた。2005年5月の偵察時では、林道の先は少し先の谷で終わっていたのだが、現在は標高333点脇の鉄塔まで送電線巡視路が整備し直されているようである。林道を少し進んで先をうかがったところで引き返した。
 合流点を通り過ぎて進んでいくと笠峰の標識が現れ、ここから旧登山道に乗ることができた。カタクリのお花畑を抜けると杉木立が並ぶ窪地の登りになった。稜線が上に迫ってきた所でトラバース気味に進んでいくと、前方に杉林の広がる枝尾根が迫ってくる。細い流れの沢をまたぎ越して尾根に取りつき、ひと登りすると灌木帯の中の広場に出た。ここには「ここでひと休みしませんか 笠峰まで約40分」と書かれた案内板が置かれていた。
 この広場からは、泥斜面で滑りやすい急斜面を枝尾根の上へと登ることになった。尾根上に出ると、一直線状の刈払い道が続いていた。2005年5月のGPSのログを見返すと、この尾根上に出る所で藪に阻まれて引き返しになっていた。
 前日の冷え込みで、少し高度が上がった所では雪になり、登山道上をうっすらと雪が覆うようになった。雪の上の足跡から、歩いている者がいるなと思っていたら、下山してきた三人組と出会った。話をすると、笠峰のことは知らないが、山菜採りのためにやってきたが入り口の標識を見て登ってきたという。以前の登山道の状態について、笠峰から橋立方面への道があったと話したが、橋立の名前や宝蔵山、権ノ神岳への登山道の状況も知らないようであった。山菜採りがよく遭難する原因の一端がうかがわれた。
 「あともうひとふんばり イエーイ!」という案内板を見て急坂をひと登りすると、笠峰の山頂に到着した。三角点周囲は刈払われていたが、刈払いはここまでであった。その先の小ピークからの展望が素晴らしいので、是非とも刈払いを延ばしてもらいたいものである。この先の藪はそれほど濃くはないので、登山者が増えれば踏み跡がつくかもしれない。山頂に到着と同時に霰が降ってきて、展望も閉ざされていたのですぐに引き返した。
 下りの途中、標高333m点へのコースをうかがうと、うっすらと踏み跡があるような感じであった。いずれ、新しい林道から鉄塔に出て、標高333m点からのコースを確かめてみたい。
 カタクリの花を見ながら来た道を戻り、途中からはそのまま林道を下って高柳側沿いの林道に出た。
 笠峰は、新しく登山道が整備しなおされ、今後も状況を確認し続ける必要があろう。


山行目次に戻る
表紙に戻る