薬師山

薬師山


【日時】 2020年2月16日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 白山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 薬師山・やくしやま・190m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/加茂
【コース】 黒水東口から岩野原口へ、松ヶ沢第二登山口から松ヶ沢第一登山口
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:45 新潟発=(R.49、R.403、加茂、R.290 経由)=7:45 アンテナ下〜8:05 発―8:30 160mピーク―8:35 岩野原分岐―8:46 薬師山〜8:53 発―8:59 岩野原分岐―9:20 アンテナ下=(黒水 経由)=9:39 上戸倉配水場―9:53 松ヶ沢第二登山口標識―10:07 160mピーク―10:11 松ヶ沢第一登山口分岐―10:23 車道入り口―10:37 上戸倉配水場=(往路を戻る)=11:55 新潟着
 粟ヶ岳の西斜面より流れ出る加茂川の右岸に薬師山がある。最近では登山者も多くなってきた猿ヶ岳と、国道290号線を挟んで向かい合う山である。地元の信仰の山のようで、山頂には石の祠が置かれ、各方面からの登山道が付けられている。

 午後から雨になるようなので低山歩きとし、新しい登山道が整備されたらしい薬師山に出かけることにした。これまで歩いたことのあるのは、加茂川沿いから登る黒水コースと松ヶ沢第一登山口コースであるが、合わせて廃道になっているコースも確認することにした。
 加茂から猿毛岳の下を通り過ぎ、黒水の手前で村松方面への国道290号線に曲がると、入り口に「東黒水」と標識が置かれた道が右に分かれる。100m程で折り返すようにダートの道が分かれ、ここが新しい登山道の入り口になる。車を置く路肩スペースがないので先に進むと、丘の乗り越し部で左に農道が分かれるが、ここが岩野原口の入り口になる。緩やかに下っていくと100mほど先で携帯電話のアンテナらしき施設があり、その入り口付近に車を置くことのできる。なお、さらに進むと、黒水コースの入り口になる岩野橋に出ることができる。
 来た道を戻り、通り過ぎてきたY字状に分かれるダートの道に入ると、すぐ先で耕作放棄地の広場に出る。その奥から尾根に向かって登山道が始まっていた。尾根沿いに幅広の登山道が続いていた。木の切り跡は新しく、最近整備されたようである。赤布が短い間隔で付けられていたが、迷う心配もない道であった。雑木林の中の尾根道であったが、途中で登山道脇に杉木立が一列に並ぶところもあり、参拝用の道があったような雰囲気であった。
 道が南に曲がると標高160mピークに出るが、後の歩きで松ヶ沢第二登山口コースの合流点であることが確認できた。標高160mピークから緩やかに下っていくと松ヶ沢第一登山口コースの分岐となり、そのすぐ先で岩野原コースを示す古びた看板が現れる。岩野原コースを下ることにして、まずは薬師山の山頂へと進んだ。
 薬師山の山頂が近づくと、幾つもの堀切が現れる。深いものには階段が整備されているが、滑りやすく足元には注意が必要である。山頂一帯には、土塁や曲輪、堀など山城の遺構が良く残されている。薬師山の山頂は広場になって、小さな石の祠が置かれている。この祠に山の名前の由来になっている薬師如来が祀られているのあろう。山城の説明板が無いのは残念である。
 各登山口が書かれた古びた柱が置かれているが、地名が良く判らなく、どのコースを指しているのか判らない。「出戸、七谷小・中学校方面」と書かれているコースというのは、山頂から南に落ち込んで樋脇橋付近に下りるもののようであるが、現在は取りつき部が切り立っている。道路の整備で末端部が削られて廃道なってしまったようである。
 木立の間からは、白山から粟ヶ岳にかけての眺めが広がっていたが、白く染まっているのは稜線付近のみで中腹以下は黒く染まっていた。ひと息ついた後、下山に移った。
 来た道を戻り、160mピークの手前で岩野原コースに進んだ。登山道は見当たらないが、下生えは少なくどこでも歩ける状態であった。下って行くと杉木立の広がる谷間に入り、落ち葉で歩きにくい窪地を進むと、右手から落ち込む沢と合流した。沢水を引くためと思われるパイプが通されており、この先は踏み跡が続いていた。沢の流れをまたぎ越す所やぬかるんだ所もあって、長靴必須の道であった。枯草の広がる耕作放棄地に出ると、「薬師山」と書かれた案内標識が置かれていた。原の右手に進むと農道に出て、この道を下っていくと、東黒水からの車道に飛び出し、左折するとすぐ先で車に戻ることができた。
 時間もまだ早いので、松ヶ沢第二登山口コースを確認することにした。上戸倉から長谷へ続く破線道の途中に登山口があるようであった。松ヶ沢第一登山口コースから下ることにして、上戸倉側から歩き出すことにした。上戸倉配水場の標識が入り口になるが、標識から舗装された道を上がると配水場に出てしまい、これは失敗で引き返しになった。
 建物の脇から谷間に続く道があり、これが長谷へ続く道であった。車が停められていたので、入り口を見落としてしまった。谷間に山道が続いていた。古くから地元の人に使われてきた道のようである。山道が西から北に曲がる所で、「薬師山登山口・樋脇橋に至る」の標柱が置かれていた。地形的には、この上が160mピークで、谷間を下っていけば松ヶ沢第一登山口を経て樋脇橋に出ることができる。
 薬師山に向かうことにして、山道から脇の沢に下った。その先の踏み跡を探したが見当たらないので、160mピークに向かって直登を行うことにした。標高差70mほどなので、歩けない距離ではない。藪は薄かったが、倒木を避けたりして、コースを細かく変える必要があった。結局、踏み跡は見当たらないまま160mピークに登りついた。松ヶ沢第二登山口コースは、廃道であるが、藪山歩きを行いたいのなら問題の無い状態であった。
 下山は、松ヶ沢第一登山口コースに進んだ。尾根に出て下っていくと、最後は耕作放棄地の谷間に下り立つ。上戸倉への車道に出た後は、車道歩きをもうひと頑張りすることになった。
 薬師山の各登山道の確認を行ったが、新しい東黒水コースから加茂川沿いの黒水コースに下り、岩野橋を経て戻るというのがお勧めである。悪天候の時の足慣らしの山として利用価値があると思われる。


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