貝附山

貝附山


【日時】 2019年12月1日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 蔵王山塊 【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 貝附山城跡・かいつきやま・254m・なし・新潟県
【コース】 貝附城跡登山口から花立林道登山口
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/中条、小国/坂町、中条、越後下関、安角
【ガイド】 新潟の山歩き50選(新潟日報事業社)

【時間記録】 6:35 新潟=(R.7、R.113、運動公園 経由)=7:45 静山荘花見山公園〜8:05 発―8:15 貝附城跡登山口―8:26 貝附城跡〜8:34 発―9:15 尾根上分岐―9:23 貝附山―9:45 花立林道登山口―10:00 静山荘花見山公園=(R.113、R.7 経由)=11:30 新潟
 新潟平野の東端に沿っては、いくつもの山塊が連なっているが、荒川と胎内川の間には高坪山を最高峰とする蔵王山塊と呼ばれるひとかたまりの山がある。貝附山は、この蔵王山塊の北端の山で、最近登山道も整備されるようになっている。

 2014年9月に貝附山から高坪山へ歩いた際の下山時、貝附山から送電線鉄塔への尾根の途中に庚申塚へ下る道があることを知った。その後、17年4月に貝附城跡から歩き出したものの、沢沿いの道から貝附山への取りつきが判らず、庚申塚コースは確認できないままになっていた。2018年に発刊された新潟の山のガイドブックに貝附山が取り上げられたことから、歩く者も多くなって道をしっかりしてきているはずと思い再チャレンジすることにした。
 貝附山へは、荒川沿いから入るのが早いが、花立林道を確認するために運動公園経由で車を走らせた。下山予定の花立林道登山口にも案内標識が置かれて登山道が整備されていた。坂を下って北側の山裾に回り込むと、静山荘花見山公園の到着する。貝附山への登山口へはどちらも距離があるが、周回で歩くので問題ない。
 林道を東に進むと、「大杉群生林」の標識がありその脇から石段が始まっており、ここが不動尊登山口で、鉄塔経由で貝附山へ登ることができる。さらに林道を進むと大きな砂防ダムの堰堤が現れ、その先で貝附城跡登山口に到着する。貝附城跡と貝附山城跡とは別なので、注意が必要である。
 杉林の中を過ぎると、雑木林の九十九折の登りが始まる。結構急斜面で、息が切れる。ひと登りした所で、庚申塚への道が右に分かれるが、まずは貝附城跡へと登りを続ける。貝附城跡は、尾根の末端部の張り出しで、日本海と光兎山方面の眺めが広がっている。道はさらに先に進んでいるが、鉄塔で終点になる。新しい登山道が開かれていないか確認するために先に進んでみた。三つの堀切らしい溝を越すと鉄塔の下に出るが、以前と状況は変わっておらず道は終わっていた。
 貝附城跡から九十九折の道を戻り、途中から庚申塚への道に進んだ。杉林の中の急斜面の直線的な下りで、ロープが張ってあり助かった。急斜面を一気に下ると、堰堤のすぐ上流側で沢の脇に下り立った。ガイドブックでは、すぐに沢向こうの尾根に取りつくように書かれていたが、そのような道は無かった。脇道が無いか注意しながら谷奥に延びる道を進むことになった。所々に付けられているピンクのテープを頼りに歩くことになった。竹林の中を抜けていくと、沢の二股に出た。前回は、尾根に取りつくために、向かって右側の沢を探ってみたものの道が判らずに引き返すことになった。
 向かって左の谷に向かって進むと、すぐ先で右手に道が分かれた。沢に向かって下っていくと、対岸にアルミ梯子が掛けられていた。沢をまたぎ越して、沢に挟まれた中尾根へと梯子を上がった。竹林の広がる台地を横断すると、再び沢の横断になった。沢を越した先は尾根の急登が続くようになった。ロープも連続的に固定されており、歩きの助けになった。結局230m標高点で、鉄塔経由の不動尊コースに合流した。
 合流点からは、もうひと登りで貝附山に到着した。広場になっているが、254m点の僅か下である。木立が広がって見晴らしはない。木の登山標柱が熊の爪とぎで削られて折れる寸前まで細くなっているのが印書的であった。
 貝附山からは、花立林道登山口へと下った。尾根沿いにしっかりした登山道が設けられていた。途中、草刈り機を持った一団とすれ違ったので、登山道整備のお礼を言った。尾根末端部でコースが曲線的に変わるが、しっかりした道で辿るのに問題はなかった。最後は沢沿いの植林道跡に下り立つ。先回は登山道の取りつきが判らず、植林道跡を行ったり来たりしたが、現在は迷う心配も無くなっていた。
 花立林道登山口からは、林道歩きが続くが、下り一方の道なので逆に歩くのは体力的にきつい。花立林道登山口脇にも駐車スペースがあるが、花立林道コースは、往復あるいは下りに用いるのが良い。
 結局、ガイドブックの地図は、まったくでたらめであった。文章では沢を二回渡るとあるが、記載の地図では一回しか徒渉はないことになる。また、不動尊コースも、送電線と谷間で交わるように書かれているが、実際には尾根上の鉄塔下に出る。その後は尾根沿いに登ることになり、貝附山の手前で庚申塚コースと合流するが、この点も違っている。遭難騒ぎが起こるたびに、登山者が地図を読まないということが指摘されるが、ガイドブックに載っている地図を頼りにする登山者が多いと思う。ガイドブックの執筆者と出版社は、GPSでのコースの確認を必ず行って欲しい。

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