蕗山

蕗山


【日時】 2019年11月24日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り時々小雨

【山域】 守門岳周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 蕗山・ふきやま・566.4m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/守門岳/栃堀、光明山
【コース】 岩ヶ崎より周回
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:40 新潟=(R.49、R.403、加茂、R.290、森町、R.289、八木、越後長野 経由)=7:50 岩ヶ崎〜8:14 発―8:45 テレビ中継基地〜8:50 発―9:22 展望広場〜9:28 発―9:45 蕗山〜10:05 発―11:00 鉄塔〜11:05 発―11:14 送電線巡視路登山口―11:36 岩ヶ崎=(往路を戻る)=13:10 新潟
 蕗山は、守門岳の北山麓、守門川右岸にある二等三角点峰である。粟ヶ岳、川内山塊、守門岳に面する位置にあり、山頂からは、周囲の展望を楽しむことができる。最近、従来のテレビ中継施設尾根コースに加え、北に下る尾根にも登山道が切り開けて周回コースが完成したことから、登山の面白さが増している。

 蕗山は2007年11月25日以来登っていない。登る予定で最近の登山道の状態をネットで調べると、新しいコースが開かれて周回できることを知った。これでは登りに出かけないわけにはいかない。
 車を走らせると、小雨が車の窓を濡らしたが、西の空が明るかったので、予定通りに蕗山に向かった。
 岩ヶ崎に到着して、守門川の右岸に移ると、三叉路に蕗山の標識が置かれており、山側に向かう道に進む。すぐ先で右折すると農道の先に蕗山の標識が置かれているのが見える。農道は狭く、周回で歩く予定なので奥まで進む必要もないため、カーブ地点の空き地に車を停めた。
 雨は止んでいたが、草むらは濡れていたので、雨具のズボンを履いて長靴で歩き出した。
 農道を進み、標識に従って左折して山に向かった。頭上には送電線が通っており、これは尾根上に設けられたテレビ中継施設へのもののようである。
 登山道は、水が僅かに流れる沢を絡みながら続いており、しばらくはぐちゃぐちゃの道を辿ることになった。いきなりの急登で、息があらくなった。幸い、足場が悪く滑りやすいところにはロープが張られていた。窪地から右に方向を変えて尾根に乗り、もうひと登りすると、テレビ中継施設の置かれた広場に出た。岩ヶ崎の集落を見下ろし、八木鼻の岩壁を眺めながらひと息付いた。体力的には、蕗山の山頂まででこの区間が一番厳しい。
 緩やかな尾根を辿っていき急登に変わると、岩場の下に出る。岩場の基部を左に回り込むと、ロープの掛けられた岩場の登りが現れる。足場の岩が落ち葉で覆われており、泥斜面に足掛かりを探す所もあるので、並行に架かる二本のロープを両手で持って一気に体を持ち上げてしまった方が安全である。
 尾根上に戻ってひと息つくと、後は尾根道を辿ることになる。前方にピークが迫ったところで、広場が現れて粟ヶ岳と守門岳方面の眺めが広がっていた。この広場で大休止という気分になってしまうが、位置を確認すると山頂まではもうひと歩きする必要がある。
 小ピークを越して、最後に急坂を登ると蕗山の山頂に到着した。先ほどの展望地と同じく、この山頂からも大展望が広がっていた。袴腰山から粟ヶ岳に至る稜線や、火口壁を切り落とした守門岳の眺めに目が引き付けられた。火口壁には雪の筋が見られるが、粟ヶ岳の山頂に雪は見られず、今年は暖冬で推移しているようであった。登りの途中には小雨にあったが、天気は回復しているようで、角田・弥彦山塊の向こうに佐渡の山並みが広がるのを眺めることができた。
 腰を下ろしてひと休みしていると、虹が広がりはじめ、少し経つと角田山から袴腰山まで半円状に虹がつながるようになった。
 下山は、山頂から北に向かう登山道に進んだ。伐開されてからそう時間が経っていないようで、切り跡が飛び出ている状態であった。滑って手をつくと怪我をするので、慎重に歩く必要があった。山頂からは急な下りが続き、泥斜面の足場がとぼしく、脇の笹の枝を握ってバックステップで下りるところも現れた。登山道整備としてロープが掛けられるのを期待したい。
 その先は、所々で急な下りもあるものの、歩きやすい尾根道が続いた。難所としてはもう一か所、尾根上に現れる岩場を避けるために一段下をトラバースするところがあり、濡れた泥斜面で足を滑らせると致命的な事故になるので、慎重に通過する必要があった。
 谷向こうに見えていたテレビ中継施設が背後に遠ざかると、尾根上に設けられた送電線鉄塔の下に出た。番号を見ると、笠堀線23とあった。この先は、送電線巡視路として硬質ゴムで階段状に整備された道を、送電線に沿って一気に下ることになった。
 畑脇に下り立ってひと安心したものの、ここで少々ミスをおかした。農道を右に辿っていき、左折して畑の中を下っていくとT字路に出た。車に近い方向ということで左折してしまったが、ここは右折するべきであったようである。歩いていくと農道は左に曲がって山の方に向かっていった。農道脇に立つ送電線の鉄塔に近づくと、巡視路が下っていたので、これを辿ると一段下の車道に出ることができ、あとは車道歩きで車に戻ることができた。この付近の農道は地図とも異なっているので注意が必要である。
 岩場の下りはあまり行いたくないので、新しい尾根道ができて、蕗山の魅力が増したと思う。

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