葉山

葉山


【日時】 2019年7月26日(金)〜27日(土) 前夜発1泊2日 日帰り
【メンバー】 単独行 
【天候】 曇り

【山域】 朝日連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 葉山・はやま・1237m・なし・山形県
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上、仙台/手ノ子、朝日岳、赤湯/羽前上郷、羽前葉山、長井
【コース】 草岡登山口より勧進代登山口へ
【ガイド】 新・分県登山ガイド「山形県の山」(山と渓谷社)、山と高原地図「朝日連峰」(昭文社)

【時間記録】
7月26日(金) 14:30 新潟=(R.7、十文字、R.113、手ノ子、飯豊町、置賜西部広域農道 経由)=18:00 草岡登山口  (車中泊)
7月27日(土) 4:30 草岡登山口―4:45 林道終点―5:59 布谷分岐―6:55 勧進代分岐〜7:00 発―7:09 昭和堰分岐―8:51 奥の院〜9:15 発―9:29 葉山―9:59 昭和堰分岐―10:06 勧進代分岐―11:02 林道終点〜11:10 発―11:42 ゲート―11:56 勧進代登山口=(自転車利用)=12:35 草岡登山口=(往路を戻る)=15:40 新潟
 葉山は、朝日連峰の東端にあり、端山として信仰の対象になってきた山である。他にもある葉山と区別するため、長井葉山と呼ばれている。昔からの信仰の名残りか、白兎、勧進代、草岡のそう遠くない各集落から登山道が開かれている。なお、高玉コースは、土砂崩れのために通行不能になっている。

 台風が接近しており、山は土曜の昼過ぎまでが可能なようである。行動時間を考えて、長井葉山に出かけることにした。長井葉山は、回数の多い山ではあるが、草岡コースは2010年7月2日に歩いたきりである。同じ道を戻るのは嫌なため、下りには勧進代コースを使うことにしたが、二つの登山口の距離はおよそ3.1kmあり、以前の歩きでは40分かかった。下山時には猛暑になっているはずで、少しでも楽ができるように、ここの区間は自転車を使うことにした。
 山裾に続く広域林道を走っていくと、草岡コースの入り口に到着する。一旦勧進代コースに進んで、自転車をデポしてから草岡コース登山口に戻った。草岡コースでは、林道の入り口とは別に脇に斜めに入る道があり、これに入った先の草原が駐車場になっている。他に車は無く静かに夜を過ごすことができた。
 朝の涼しいうちにと、明るくなったところで歩き出した。東の空は朝焼けに染まっていたが、これは天気が崩れる前兆と考えた方が良さそうである。しばらく林道歩きを続けると、大石大明神の林道終点に到着する。この先も林道跡を辿ることになるが、草が茂って車の走行はできなくなっている。夏草の茂った谷間を遡っていき、徒渉を二度繰り返すと、向かって左手の尾根に取りつくことになった。
 尾根沿いの登りになると、九十九折の道に変わる。この付近はかつての朝日軍道と重なっているようで、古道の趣に包まれていた。地形図の破線よりも左右の振り幅は大きく、距離は長くなっているが、登るのは楽になっていた。
 標高790m地点で尾根の張り出し部を横断する所では、堀が設けられていた。ここがオケサ堀のようである。Y字路になっており、登山標識では、西側の谷に続く道には布谷方面と書かれていた。
 オケサ堀から先は傾斜が少し増したが、ひと登りすると緩やかな台地の歩きが長く続くようになった。嘉永掘の標識を見ると、その先で勧進代コースとの分岐になった。ひと息入れてからもうひと登りすると昭和堀への道が左に分かれた。直進して登っていけば葉山の山頂もあと僅かである。
 時間にも余裕があるため昭和堀コースに進んだ。トラバース道をしばらく進むと、1201.4m点から南西に落ち込む尾根の横断部で昭和堀の導水路に出ることができた。堀の水は少し先の沢からのもので、その先の堀は土に埋もれて水は流れなくなっていた。昭和堀コースは、ほぼ水平に続くが、沢が入り込むたびに入り込んで鋭角的に折り返すことを繰り返すため、歩くうちに何時終わるのかと思ってしまう。また、沢の横断部付近は夏草が茂って足元が隠され、土砂崩れも生じており、深くえぐられた沢に滑落しないように足元に注意が必要な所も度々でてきた。2010年7月に歩いた時よりも荒廃が進んでいるような感じがした。昭和堀の見学だけなら、分岐から水路までで引き返した方が良さそうである。
 最後に沢から別れ、ロープも掛かる急坂を一気に登ると、奥の院の脇に登りつく。この急登は標高差50mなので、昭和堀コースの最後の沢を葉山の山小屋に泊まるときの水場として使うことも可能であろう。
 分岐を左折してひと登りすると、露岩帯になっている奥の院に到着する。歩いている途中は通り雨にあったりしたが、青空が広がって大朝日岳や飯豊連峰の眺めが広がっていた。予想外の展望であった。
 ひと休みの後にお堂や避難小屋のある葉山の山頂に向かった。危ぶまれる天候であったが、二人連れの登山者と出会った。
 葉山の山頂からは、緩やかな下りをしばらく続けると昭和堀との分岐で、その先で勧進代コースと草岡コースの分岐になる。勧進代コースも歩きやすい尾根の下りが続く。少し傾斜のある所では九十九折状に登山道が整備されていた。途中、草刈り機を持った四名の作業員とすれ違い、登山道整備の礼を言ってすれ違った。
 歩きやすい尾根であるが、下るにつれて暑さが堪えるようになって足が重くなった。林道終点には軽トラが二台置かれていたが、これは草刈り作業のためにゲートを開けて入ってきたもので、一般登山者は林道歩きにさらに汗を流す必要がある。ようやく勧進代コースの登山口に到着して自転車にまたがったまでは良かったが、登り坂にペダルをこぐ元気は無く、登り坂では自転車を押して歩くことになった。それでも下り坂では楽ができたので、自転車の利用は間違いではなかった。台風接近のフェーン現象が起きているようで、35度近くの猛暑が生じていたようである。

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