大平山

大平山


【日時】 2019年4月21日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 長岡東山連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 大平山・おおひらやま・599・なし(592.6m・三等三角点)・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/長岡/栃尾、半蔵金
【コース】 大平山ふれあいの森より
【ガイド】 新潟の山歩き50選(新潟日報事業社)

【時間記録】 5:15 新潟=(R.49、R.403、加茂、R.290、森町、R.290、栃尾、北荷頃)=7:45 登山者用駐車場〜8:00 発―8:19 溜池分岐―9:05 尾根上分岐―9:30 大平山―10:02 尾根上分岐―10:30 溜池分岐―10:44 登山者用駐車場=(往路を戻る)=12:40 新潟
 長岡東山連峰の盟主である鋸山の北東部に大入峠を挟んで隣り合う五百山からは、西谷川と矢津川に挟まれた稜線が北東に続いており、この末端部に位置する山が大平山である。平な台地状の山頂を持つことから、その名前が付けられているものと思われる。

 今年は、海外旅行や残雪の山で、カタクリのお花畑を見ていない。この時期でもカタクリの花を期待できる山として大平山に出かけることにした。昨年の4月29日に登った際には、カタクリの大群落を見ている。
 西谷川沿いの栃尾山古志線から大平山の標識に従って坂を上っていき、T字路に出た所で左折。太陽光発電のパネルが並ぶ広場の脇からは細い林道になるので、対向車に注意しながら坂を上がっていくと、トイレが設けられた登山者用駐車場に到着する。一台の車が停められていたが、登山者のものでは無かったようであった。
 登山者用駐車場からは林道歩きがしばらく続く。枝道も分かれるが、そのまま直進する。林道周囲にカタクリが多いがすでに花は終わっており、オオバキスミレが咲き始めていた。
 溜池に出た所で林道終点になる。案内標識が置かれており、健脚コースと健康コースの分岐になる。2018年に出版されたばかりのガイドブックに大平山が取り上げられているのは良いが、健脚コースについては記載されていない。夏山として初めて登った2014年4月の段階ですでに健脚コースは整備されていたので、一方のコースしか記載されていないのは手抜きとしか言えない。低山ほど登山道などの変化が激しいが、出版されたばかりのガイドブックが現状と異なるとなると、出版物の価値が問われることになる。
 健脚コースの取りつきは、溜池の下流部の堰堤の先になる。池越しにアルミ製はしごが見えているので、良く目につく。アルミ製はしごで用水堀と脇の壁を越すと、尾根末端の急斜面の登りになる。小さなジグザグが切られているが、泥斜面で足を滑らさないように注意が必要である。ひと汗かいて急坂を登りきると、その後は幅広尾根のほぼ平坦な道が続く。新緑が美しいが、カタクリの花は見当たらない。
 350mピークを越すと、その先の窪地で花盛りのカタクリに出会うことができた。北に向かって落ち込む尾根に取りつき、ひと登りすると407mピークに出て、再び下りになる。杉林の広がる鞍部からは、急坂の直線的な登りが続くようになる。以前に設けられていた丸太階段も崩れてきているが、新しく修理してある所もあった。標高差80m程を一気に登りきると幅広尾根に出て、健康コースと合流する。この急登によって、健脚コースとなっているが、山歩きで汗を流そうとするには良いコースである。この分岐には登山標識がまだないので注意が必要である。
 分岐付近からは、カタクリのお花畑の中を歩くようになる。曇り空で、花が完全に開ききっていなかったのは残念であった。
 花を見ながら緩やかに登っていくと、大平山の山頂も目の前に迫ってきた。山頂手前は細尾根になり、西側は崖になっているので、足元に注意が必要である。残雪が現れ、トラバースしてから直登して尾根上に戻ることになる。幸い雪が柔らかいため、ステップを付けながら歩くことができた。ここの残雪はカタクリの時期には残るようなので、要注意箇所である。
 残雪のトラバース箇所を過ぎると、細尾根のひと登りで大平山の三角点広場に到着する。守門岳や粟ヶ岳の眺めが広がっており、展望を楽しみながら休むのに良い山頂である。とりあえず最高点を踏むために先に進んだ。島状に残る残雪を踏んで先に進むと、笹藪に囲まれた最高点を知らずに通過し、南の尾根が落ち込む縁に出る。ここからは五百山への縦走路を一望することができ、越後駒ヶ岳方面の眺めも広がっている。大平山の登山の際には、ここまで足を延ばして展望を楽しむことを勧める。
 下山はカタクリの写真撮影を行いながらの歩きになった。雪融け直後のようで、カタクリの小さな蕾が地面から頭を出している所もあって、この山のカタクリの時期は長いようである。分岐から先も断続的にカタクリのお花畑が現れた。健康コースは緩やかな尾根の下りが続き、健脚コースに比べると楽である。
 最後に尾根を左に外すと、溜池から流れ出る沢の脇に下り立つことができる。窪地からひと登りすると溜池の脇に出て、周回が終わる。

山行目次に戻る
表紙に戻る