袴腰山、ぶなのみち

袴腰山、ぶなのみち


【日時】 2019年4月14日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 下田周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 袴腰山・はかまごしやま・526.1m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/森町、粟ヶ岳
【コース】 キャンプ場前登山口よりブナの道を経て五百川登山口へ周回
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:20 新潟=(R.49、R.403、加茂、R.290、森町、R.289 経由)=7:05 八木鼻キャンプ場駐車場〜7:30 発―8:02 八木鼻―8:48 三角山―9:01 見返しの丘―9:15 袴腰山〜9:25 発―9:36 見返しの丘―10:32 上沢見晴場〜10:45 発―10:50 五百川分岐―11:26 五百川登山口―11:58 八木鼻キャンプ場駐車場=(往路を戻る)=13:20 新潟
 五十嵐川のほとりに聳える八木鼻の大岩壁の奥に聳える袴腰山は、川内山塊の最高峰である粟ヶ岳の前山である。長禅寺から高城を経て袴腰山に至る登山道は、ヒメサユリの小道として整備され、花の時期には多くの人が訪れる。この他に八木山からの登山道も整備されて、人気の山になっている。さらに「ぶなのみち」として、袴腰山から粟薬師までの登山道が開かれ、袴腰山と粟ヶ岳が結ばれている。

 前日の元光兎山で疲れが出ているが、これも鍛錬と思って山に出かけることにした。袴腰山からぶなのみちへ歩くことにしたが、このコースは2014年5月以来ということになる。
 八木鼻キャンプ場駐車場に車を停めたが、キャンプ場は五月連休前に開場するようで、広い駐車場に車は無かった。駐車場からは、 八木ヶ鼻の絶壁の迫力のある姿を望むことができた。
 来た道を少し戻ると山に向かう林道があり、これを進むと山際に八木ヶ鼻遊歩道の案内板が置かれている。車道からこの案内板はほとんど見えないので、利用者もほとんどいないようである。
 沢を渡ると、尾根の取りつきとなって、いきなりの急坂が始まる。前日の疲れが足に出て辛い登りになった。一旦傾斜は緩むものの、すぐに急登が続くようになった。道は良く整備されており、NHKと書かれたプラスチックの杭が所々に打ち込まれていた。急坂を登りきって尾根上に出ると、アンテナが置かれていた。
 左折してとりあえず八木ヶ鼻の頂上を踏んでおくことにした。八木ヶ鼻の頂上からは、守門山塊と下界の眺めが広がり、これから登る袴腰山が高く聳えるのを望むことができた。
 袴腰山への登山道に進み、緩やかに登っていって小ピークになった追分の松に出る。ここからは院内最明寺前登山口への尾根道が分かれるが、閉鎖になっていた。砂防ダムの工事によるものだが、このコースは再開されるのだろうか。
 追分の松からは一旦下りになり、三角山へは急登が続くようになる。三角山で傾斜が緩んでブナ林が現れると、その先で「ぶなのみち」の分岐となる見返りの丘に出る。今回の目的は「ぶなのみち」ではあるものの、やはり名前のあるピークを踏んでおきたいということで袴腰山を往復しておくことにした。
 袴腰山へは、岩に刻んだ足場も現れる急坂になる。岩に乗った砂や泥斜面で滑りやすい所も多いので、ロープの助けもかりながら登ることになる。袴腰山の山頂から粟ヶ岳を眺めた後に下山した。
 見返りの丘から「ぶなのみち」へ進むと、終始粟ヶ岳を正面に眺めながらの歩きが続く。緩やかな尾根を少し辿ると、急な下りが現れた。泥斜面で足を置いただけで滑るため、固定ロープを頼りにバックステップで下った。その先で細尾根の崩壊地が現れる。登山道の新設当時の2004年には丸太階段で左に尾根を外して下った後にトラバースしたが、その後の土砂崩れによって登山道がけずられてしまっている。2014年5月に歩いた時は尾根通しに藪を掴んでなんとか下ったが、一般的なハイキングコースとはいえない状態であった。今回はと見ると、細尾根の木が切られており、その枝を掴んでしゃがみ込むと、新しく設けられた数段の階段に足が伸びて無事に下ることができた。細尾根を辿った先の鞍部には鹿熊越道の標識があり、鹿熊集落からの峠道があったようである。
 その後は500mピークへの登りとなり、足も重くなってきた。500mピークを越して少し下ると、上沢見晴場となり、ベンチも置かれているので下山前の最後の休憩をとるのに良い場所になっている。守門山塊が一望でき、その脇には浅草岳も白い山頂を見せていた。
 ひと休みの後、その先の小ピークから五百川登山口への道に進んだ。粟薬師までとなると、距離に加えてアップダウンもあり、また開設当時の丸太階段なども無くなって荒廃が進んでいることを考えると、体力の限界まで追い込まれそうである。下りはじめは急坂で一気に高度を下げることになる。僅かな高まりを乗り越えると、尾根を右に外して杉林の中の歩きになる。落ち葉が積もって登山道の見分けが難しくなっていた。
 谷間に下って所で林道跡のような切り開きに下りたってひと安心するも、すぐ先で倒木によって道は塞がれていた。脇を抜けると、沢沿いに踏み跡が通っていたので藪を掴んで降り立った。左岸沿いの踏み跡を辿っていくと、2014年5月に歩いた時には無かった砂防ダムが現れた。砂防ダム手前で、右岸に移って堰堤を越すことになった。その先でももう一基の砂防ダムがあり、左岸に徒渉して堰堤下に出ることができた。堰堤下には「ぶなのみち 五百川登山道」の標識が置かれていた。ただ、ここから登ろうとすると沢から離れる所の杉林の中で道を見失いそうで、かなり難しそうである。
 砂防ダムの堰堤下まで舗装された道が上がってきており、この後は車道歩きをもうひと頑張りすることになった。
 「ぶなのみち」は登山道や登山口の変化が大きく、今後状況を確かめるために定期的に歩く必要がありそうである。

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