極楽山

極楽山


【日時】 2019年2月24日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 極楽山・ごくらくやま・513.5m・三等三角点・山形県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/玉庭/叶水
【コース】 県道15号線入口より
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:20 新潟=(R.7、新発田、R.290、大島、R.113、叶水、新股 経由)=8:15 わらび園入口〜8:35 発―9:35 極楽山〜9:50 発―10:30 わらび園入口=(往路を戻る)=12:20 新潟
 極楽山は、山形県小国町の南、飯豊連峰地蔵岳や大丸森山付近の水を集めて流れ出る横川左岸にある山である。この山の北には同名の極楽峠もあり、里と馴染みのある山であったようである。南斜面は、台地が広がり、わらび園になっている。

 定番の雪山ということで出かけた荒沢峰が、雪消えが進んでいて中退になってしまったため、雪の多い山を考えた。天気予報が久しぶりに晴となったので、展望の良い山が良い。結局、極楽山に出かけることにした。この山は、飯豊の山懐の豪雪地にある。この山は雪山としてこれまで二回登っているが、先回の2015年3月15日の際には、登山口の道路脇の雪壁が3m程の雪壁になっており、別のルートに変更することになった。少なくとも雪が少なくて困るということはないはずである。
 ドライブの途中から見る櫛形山脈や蔵王山塊の山肌は、すっかり茶色に変わっていた。小国に向かう途中の荒川沿いの崖も雪崩によって、地肌が目立っていた。それでも、国道から別れて山間に向かうと、みるみる雪が多くなっていった。ワラビ園の入口に到着すると、2m程の雪壁になっていた。入口を過ぎて弥六沢を渡った先に路肩スペースが設けられており、車を停めることができた。
 スコップで雪壁を崩して入口を作ろうと思って振り返ると、二人連れが林道を歩き出していくところであった。どのように雪原に上がったのかと思って見に行くと、橋のたもとのガートレールを乗り越えてから木の根元の谷側を回り込んで雪原に上がっていた。二歩ほどの長さであるが、弥六沢に向かっては崖状で、落ちたら助からない。自分で入口を作るのだったら、沢から離れた所にスコップで削って入口を作るところであるが、トレースができているなら、これを利用させてもらうことにした。
 久しぶりの青空で、前日に思い出して持ってきたサングラスをさっそく必要になった。雪原に上がったところで荷物を下ろし、雪が緩んだ下山時のために、踏み跡を広がて踏み固めておいた。
 雪は締まっており、スノーシューでは潜らないで歩ける状態であった。谷間に進むと、林道は雪に埋もれて沢に向かって落ち込む雪の斜面に変わっていた。足元に注意しながらのトラバースになった。ザートいう音で見上げると、崖の上の太陽が当たっている所から小雪崩が発生していた。先行者のトレースの上にも雪玉が乗っており、これは危ないということで、足を速めることになった。
 林道が折り返すようになると、その上で大雪原に変わっているわらび園に出た。極楽山の山頂も雪原の上に眺めることができた。雪原の登りではあるが、沢が複雑に伸びており、地形を良く確認しながら登る必要がある。極楽山の右手の肩を目指して登っていくことになった。雪原の所々に残された木が雪原に美しい影をおとしていた。山頂に到着した二人連れも見えてきた。
 背後には飯豊の展望が広がっていたが、写真は後回しにして、まずは登りに専念することになった。少し急になった雪原を直登すると、東の肩に出ることができた。この先は、昨年の初冬に、雪のない状態でわらび園の偵察を行って判ったことだが、わらび園の周囲に設けられた管理道の登りになる。ひと登りで極楽山の山頂に到着する。三角点は背後の杉林の中である。ただ、その先の東の高まりが一面の雪原になっており、そちらが山頂のように見えるし、腰を下ろすにしてもお山の大将の気分が味わえる。先行の二人連れは、こちらが登ってくるのを見下ろしていたせいか、私と入れ違いに下山に移っていった。入口造りのお礼をいって別れた。
 腰を下ろして、さっそく眺めを楽しんだ。青空のもと、横川の右岸には茂松山、左岸には西側が切り落ちた掛擦山が聳え、その右奥に飯豊山が真っ白な姿を見せていた。この山は四回目になるが、見飽きない眺めである。下っていく二人の他に、わらび園の下部にもう一人の姿が見えていたが、この単独行は登ってこなかった。下山時に見たトレースからは、わかんで歩いており、登山が目的であったのかは判らない。極楽山では、古いスノーシューの跡は見られたものの、晴天にもかかわらず登山者は私と二人連れだけであった。  展望を満喫したあと下山に移った。登りの際のスノーシューの跡は雪が締まってほとんで残っていないため、コースから逸れないように注意が必要であった。
 極楽山は、雪が多すぎる際の注意が必要であるが、晴天が期待できる時には登りたくなる山である。

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