嶽薬師

嶽薬師


【日時】 2019年2月11日(月) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 朴坂山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 嶽薬師・だけやくし・391m(386.7m・四等三角点)・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/中条、小国/坂町、越後下関
【コース】 小岩内より往復
【ガイド】 無し

【時間記録】 7:00 新潟=(R.7、十文字、R.113 経由)=8:10 小岩内〜8:34 発―9:45 姥杉―10:08 うがい清水―10:34 嶽薬師〜10:40 発―10:52 うがい清水―11:01 姥杉―11:44 小岩内=(往路を戻る)=12:55 新潟
 日本海の海岸平野部と荒川、女川の間に挟まれた一帯には、標高200〜400m程度の山塊が広がり、朴坂山塊と呼ばれる。嶽薬師は、荒川河畔にあり、三角形の山頂が良く目立つ山である。山頂にはお堂があり、麓の小岩内から参道が通じている。

 三連休の二日目は、朝の冷え込みが厳しく道路に雪が積もっていたため、運転中の事故が怖くて山はお休みにした。しかし、昼過ぎから天気も回復してきて、三日目は山にいけそうになった。雪山としては2015年1月31日以来となる嶽薬師に出かけることにした。
 幹線国道に雪は無くなっていたが、磐梯朝日大橋で荒川を渡ると路面も凍結しており、車の運転に注意が必要になった。小岩内の集落内を抜けると、除雪された道で登山口の医王院のお堂近くまで入れるが、雪は少なく最初はつぼ足で充分そうなため、登山者用駐車場入口に車を停めた。
 入口から足跡が続いており登山者のものかと思ったが、畑の見回りのようで、登山者用駐車場の上からは集落内に向かっていた。医王院のお堂の脇から登山道が始まっており、緩やかな尾根の登りが始まる。雪も次第に多くなっていったので、スノーシューを履くことになった。登山者のトレースは見られなかったが、ウサギやカモシカの足跡が現れては横に逸れていった。晴れ間も広がってきて、雪の上に木々が美しい影を落とすようになった。
 最初の展望地に出ると、荒川の河口部や東港の眺めが広がっていた。この先は尾根を左右に外した一段下のトラバースが続く。雪が多い場合は尾根通しに進む場合もあるが、この日は登山道沿いに進むことになった。油こぼしで再び荒川河口部の眺めを楽しむと、その先で台地の上に出る。杉木立が現れると、その中に樹齢800年と言われる姥杉の巨木が静かにたたずんでいる。
 この先が、嶽薬師への最大の難所になる。夏道は右手に斜上してから岩峰の下をトラバースすることになるが、雪の時期は標高差100m程を直登することになる。所々に藪も出ているため、雪原が続く部分を選んで登っていくことになった。標高が上がると、凍った雪の上に新雪が乗って滑りやすくなった。ストックで体を支えて足を上げる必要もあり、体力を消耗することになった。最後に右手へ少し方向を変えると、うがい清水に出ることができた。
 この後は尾根通しになるのだが、朴坂山への分岐付近では登山道が判り難くなっていた。緩やかな尾根を進んでいくと、嶽薬師の茶色に塗られたお堂が現れた。お堂の背後のブナ林に進むと、蔵王山塊や櫛形山脈を眺めることができた。三連休にもかかわらず誰もおらず、静かな山頂を楽しむことができた。
 ひと休みの後に下山に移った。うがい清水からの下りは、新雪部分が滑ってしまって足元が定まらない状態になっていた。木立の開いたコースを見定めてから、尻滑りで下ることになった。ひと下りすると、傾斜も緩み、後はスノーシュー歩きになった。この尻滑りも、嶽薬師の楽しみの一つである。姥杉に戻れば、後は緩やかな尾根道となるので、スノーシュー歩きを楽しみながら戻った。

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