大蔵山から白山

大蔵山から白山


【日時】 2018年11月11日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 白山・粟ヶ岳山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 宝蔵山・ほうぞうざん・897.1m・三等三角点・新潟県
 白山・はくさん・1012.4m・二等三角点・新潟県
【コース】 上高柳林道入口からより
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/越後白山
【ガイド】 なし

【時間記録】 5:40 新潟=(R.49、亀田、R.403、加茂 経由)=6:55 上高柳送林道入口〜7:15 発―7:55 鉄塔―9:37 宝蔵山―10:47 白山―(11:20 〜11:45 昼食)―12:17 宝蔵山―12:56 橋立―13:32 林道終点―14:20 上高柳送林道入口=(往路を戻る)=16:20 新潟
 白山と粟ヶ岳は、新潟平野の東の縁に沿い、川内山塊の前衛を成している。新潟周辺で人気の山になっており、それぞれの山は登山者で賑わっている。この二つの山を結ぶ縦走路が開かれているが、1日で歩くことは難しいため歩く者は少なく、また中間に位置する権ノ神岳や宝蔵山だけを目的に訪れる登山者は、両脇の二山に比べて格段に少ない。

 2012年10月27日以来しばらく歩いていない宝蔵山から白山の縦走路に出かけることにした。紅葉シーズンも終わろうとしているが、川内山塊の谷間の紅葉は残っているはずである。  上高柳の送電線鉄塔へ林道入口を通り過ぎ、橋を渡った先の路肩に車を停めた。この先は車は通行止めと掲示してあった。
 一旦戻って、送電線管理道に進んだ。しばらくは林道歩きが続く。11月にしては気温も高いので、急坂に汗が噴き出てきた。一気に高度を上げた後に傾斜が緩むと送電線の鉄塔が現れ、ここで中大谷からの登山道に合流する。宝蔵山への登山口としては中大谷が一般的だが、宝蔵山から橋立への周回を行えることから上高柳側から登るのがお勧めである。
 しばらくは林道幅の登山道の緩やかな登りが続く。周囲の木立は美しく紅葉していた。登山道の整備が最近行われたようで、登山道脇には刈り払われた枝が落ちていた。尼池山は緩やかな尾根の途中で、標識も無いことから知らずに通過することになる。その先で、高柳川から上がってくる登山道が合流するが、登山道の入口は藪がかぶっており、「権現堂コース 上高柳に至る」と書かれた標柱も登山道の脇に倒れこんでいた。先回の2016年5月3日に迷いながらも半藪漕ぎでこのコースを登ることができたが、今後は歩けなさそうである。
 その先で急坂になるが、刈り払いの枝で登山道のステップが隠されており、足場に注意が必要であった。細尾根に出ると宝蔵山の山頂も現れ、谷間に残る紅葉を眺めることができた。ただ、曇り空で、紅葉の色がくすんでいるのは残念であった。高度が上がってくると、冬枯れの風景が広がってきた。
 前宝蔵のトラバース部も、登山道の刈り払いが行われて判りやすくなっていた。尾根に戻ると最後の急登になり、台地を少し進むと宝蔵山の山頂に到着する。この山頂は、木立に囲まれて展望は閉ざされているのが残念である。
 ここで時間の確認。ここのところ日没がすっかり早まっている。白山までは1時間半をみておけば充分なので、まだ余裕があるということで白山に進むことにした。
 宝蔵山から一旦下った後は、荒沢峰へと枝尾根が下る890mピークの乗り越しになる。このピークの先は、白山を正面にして川内山塊の眺めも広がる細尾根になる。このコースで一番好きな場所である。白山の手前に尖った934mピークが待ち構えているが、このピークの先はほぼ平坦な尾根が続くので、帰りの心配はいらない。白山の山頂が迫ると、急な泥斜面が現れる。ロープも掛けられている所もあり、下りはお世話になった。
 避難小屋の裏手に出て右に曲がると白山の山頂に到着する。白山の山頂は背の高いススキの原になっていて、腰を下ろす場所も僅かになっていた。木の伐採と違ってススキの刈り払いは問題ないはずだと思うのだが。大勢が登る白山の山頂としては不思議な整備状態である。宴会は避難小屋の中で行うので、それで良いということなのか。
 白山の山頂からはすぐに引き返し、細尾根に戻ったところで昼食とした。白山・宝蔵山の山域では、ここが一番の展望地だと思うのだが、訪れる者はほとんどいないのはもったいない。890mピークと宝蔵山への登り返しが、戻りの際の頑張り所となるが、それほど長い登りではない。
 宝蔵山に戻ったところで、橋立経由で下山することにした。登山道は、防火帯を思わせるような幅広に刈り払いが行われていた。落ち葉の積もった急坂の一気の下りになった。この季節、急坂で落ち葉に滑らないようにするため、ダブルストックが必須である。
 橋立に戻った頃に、ようやく薄日がさしてきた。登山道周囲の紅葉もまだ散っていない状態で、晩秋の眺めを楽しみながらの歩きになった。小乙と笹峰への分岐に出ると、その下まで林道が延びてきている。笹峰方面の登山道は、藪に戻ったままで再整備は行われていなかった。後は、林道歩きを頑張ることになった。

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