高坪山

高坪山


【日時】 2018年11月10日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 蔵王山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 高坪山・たかつぼやま・570.5m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/小国、中条/安角、中条、坂町、越後下関
【コース】 黒川コース
【ガイド】 鍬江ルートは無し

【時間記録】 6:20 新潟=(R.7、R.290 経由)=7:40 林道入口〜8:20 発―8:46 西山古道登り口―9:08 林道終点―9:50 松尾根上分岐―9:57 虚空蔵山―10:32 高坪山―11:10 虚空蔵山―11:14 松尾根分岐―11:16 西山古道分岐―11:34 西山―12:12 西山古道登り口―12:40 林道入口=(往路を戻る)=14:10 新潟
 北は荒川、南は胎内川に挟まれた、日本海の海岸線に沿って南北に延びる低山帯を蔵王山塊と呼び、高坪山がこの山塊の最高峰である。一般的には、荒川町梨木からと黒川村蔵王からの高坪山への登山道が歩かれてきたが、荒島城コース、荒川から胎内川への縦走コース、さらに最近は東面からの西山古道コースと松尾根コースが整備された。

 蔵王山塊の東側の鍬江から、西山古道と松尾根の二つのコースが開かれたことを今年の9月に知った。宿題を果たしに出かけることにした。
 鍬江集落の西側を抜けるバイパスを走ると、西山川に向かって下りる道が分かれる。分岐のすぐ先で、西山古道登山道の標識があるので、ここから歩きだすことにした。バイパスから入った付近は、車を停めておくことができるだけの道幅がある。車でさらに入るには西山川に延びる細い林道を進むことになる。
 前日の天気予報では9時過ぎには雨は止むようだったのだが、小雨が降り続いていた。しばらく様子見をしてから歩きだした。
 案内標識で示された農道は、西山川沿いの林道の一段上に続いており、谷が狭まったところで合流した。しばらくは緩やかな登りの林道歩きが続いた。送電線が頭上を通過する手前で舗装は終わり、その先150m程で西山古道の入口になった。登山標識とともに、西山古道や松尾根コースの地図、さらに蔵王山塊全体図も置かれていた。入口には駐車スペースもあり、ここまで車で進んでくるのに問題は無い状態であった。
 西山古道は下山、松尾根を登りに使うことにして林道を先に進んだ。期待に反して本降りの雨が降りだした。事前の情報ではダムの堰堤を越すとあったので、地図で実線が終わるすぐ先で右手から入る沢の堰堤かと思ったのだが、沢の入口は完全に夏草の藪であった。
 さらに林道を進んでいくと、西山川の青線の終点部で林道は終わり、正面に砂防ダムの堰堤が聳えていた。右岸沿いの斜面を堰堤目指して登ることになったが、滑りやすい泥斜面で足元に注意が必要であった。堰堤はかなりの高さがあったが、脇の斜面からは鉄梯子を数段登れば、堰堤の上に立つことができた。下りも鉄梯子を数段下れば、堰堤の上流部に抜けることができた。浅瀬を横断して、右側の谷に向かうと、右岸沿いの尾根の取り付きに松尾根という標識が置かれていた。
 取り付きは特に急で足元に注意が必要であった。尾根上に出ると細尾根の登りが続くようになったが、松の根を手掛かり・足掛かりにする急登部も所々で現れた。体力的にはきついかもしれないが、滑落の危険性を考えると、松尾根は登りに使った方が良いであろう。
 松尾根は、虚空蔵峰の東に張り出した高まりで縦走路に合流した。西山古道も、この高まりから僅かに下った所に登りつく。
 今日の目的は、鍬江からの二つのコースを確かめることであったが、一応高坪山を登っておくことにした。稜線上の紅葉はすでに終わって、冬枯れの風景に変わっていた。ただ、霧に包まれたブナ林は美しかった。高坪山に到着して、雨が強くなったのですぐに引き返した。雨のせいか、虚空蔵山から高坪山までの区間でも誰にも会わなかった。
 松尾根分岐から少し下った所から西山古道に進んだ。2002年11月に荒島城跡コースを歩いた時に粗い刈り払いを見たものの、2012年には藪を被って歩けない状態になっていたのが、西山古道のようである。所々傾斜がきつくなる所もあるが、幅広尾根で危険性は無い道であった。ただ、雨のために落ち葉の積もった登山道は滑りやすく、三度も尻餅をついた。470m小ピークに登り返すと、西山の標識が置かれていた。丸太を並べたベンチも置かれており、晴ておれば展望が開けるものかもしれない。
 崩壊地が尾根際に迫っているところは迂回路が設けられ、丸太の階段も所々で設けられていた。尾根が広がった所で右手の沢に方向を変えると、パイプから水が流れる水場が現れた。ただ、水量は少ないので、夏には涸れそうである。杉林の中を東方向にトラバース気味に下っていくと、西山古道の入口に戻ることができた。
 昼になっても本降りの続く中、道幅の確認も兼ねて西山川沿いの林道を下って車に戻った。

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