極楽山

極楽山


【日時】 2018年11月4日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 極楽山・ごくらくやま・513.5m・三等三角点・山形県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/玉庭/叶水
【コース】 県道15号線入口より
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:00 新潟=(R.7、新発田、R.290、大島、R.113、叶水、新股 経由)=7:45 わらび園入口〜8:05 発―9:10 極楽山〜10:00 発―10:57 わらび園入口=(往路を戻る)=13:50 新潟
 極楽山は、山形県小国町の南、飯豊連峰地蔵岳や大丸森山付近の水を集めて流れ出る横川左岸にある山である。この山の北には同名の極楽峠もあり、里と馴染みのある山であったようである。南斜面は、台地が広がり、わらび園になっている。

 前日の五頭山環状縦走で、真っ白な飯豊連峰を望み、この日も飯豊を展望できる山に出かけることにした。山形県小国町の極楽山は、スノーシュー歩きで二回登って飯豊の眺めを楽しんでいるが、一帯はわらび園で雪の無い季節でも登れそうなため出かけることにした。前日の疲れも出ているので、簡単に登れる山の期待もあった。
 山形県に入ると、霧に包まれるようになったが、赤芝峡をはじめ道路脇の山の斜面は紅葉の盛りになっていた。新股の集落の先で極楽峠への道を見送って川原角方面に進むと、道路脇に大きな路肩駐車帯が現れ、その前の弥六沢沿いに通じている林道が極楽山の南斜面一帯に広がるわらび園の入口になる。林道の入口には鎖が掛けられて、観光わらび園を示す看板はここにも、園内にも見当たらなかった。
 霧によって薄暗かったが、ひと休みしていると明るさが増してきたので歩きだした。ヘアピンカーブを交えながら登っていくと台地に出た。園内に遊歩道のようなものが張り巡らされているかと思ったのだが、そのようなものは無く、背丈を越えるススキとワラビの葉が茂った原が広がっていた。原を突破するのは困難なため、林道をそのまま進んだ。左に向きを変えて沢を越しひと登りした所で、トイレの設けられた広場に出た。わらび採りのシーズンにはここまで車で上がってくることができるようである。
 林道はさらに下り気味に続いていたが、正面の稜線に向かって林道跡が分かれていたので、この道に進んだ。林道跡は少し先で分岐したが、右の道を選んだ。少し進むと、ススキが倒れこんで藪漕ぎ状態になった。道の跡もかすかになり、ススキの枝を折りながら赤布も所々で付けながらの歩きになった。諦めかける気持ちも沸いてきたが、所々ではっきりした道が現れ、雑木林の広がる稜線部も近くなったことから、そこまでいけばなんとかなるだろうと頑張ることになった。
 稜線の下まで進んだ所で、幅広の刈り払い道に飛び出した。歩いてきた林道跡を振り返ると、藪にしか見えないので、戻りのために赤布を付け、GPSに地点を記憶させた。ここまでの藪漕ぎとは違って、刈り払い道の歩きは楽であった。山頂の西の小ピークの西側鞍部近くに出てしまったため、しばらく稜線の一段下を辿ることになった。
 刈り払い道を辿っていくと、木立の残された極楽山に到着することができた。刈り払い道の北側を探ると、灌木の下に苔むした三角点を見つけることができた。極楽山の魅力は、掛摺山と猿鼻山に挟まれた間に飯豊本山を望むことができることであるが、この日は紅葉と雲海が彩を添えていた。狙い通りの眺めであった。
 刈り払い道は、わらび園の東側の尾根に沿っても下っていた。この道を使えば楽勝と思って下っていくと、わらび園の台地のさらに東側の尾根に入り込んで、雪崩防止柵の脇で終点になってしまった。残念な思いをして極楽山の山頂に引き返し、刈り払い道を西に辿ってみることにした。藪漕ぎから飛び出した地点を越してしばらく進んでみたが、下りに転ずる気配は無かったため、このルートは諦めた。
 来た道を戻ったが、ススキの藪漕ぎは手ごわく、GPSが無ければ安心して歩けない状態であった。軽い山と油断したが、面白い山であった。一般的には、料金はかかるが、わらび園の開設時期に、わらびのお土産付きで極楽山に登るのがお勧めであろう。
 刈り払い道の謎は、家に戻ってグーグル・アースを見て解明することができた。トイレの設けられた広場から歩いた林道に進み、少し先で左に分かれる道に進むと南西に相当大回りしてから、わらび園の外縁部に設けられた刈り払い道に出ることができるようである。ただ、ススキの伸びきった時期だと、藪漕ぎを免れることができるかは保障の限りではない。

山行目次に戻る
表紙に戻る