菱ヶ岳、五頭山

菱ヶ岳、五頭山


【日時】 2018年11月3日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 五頭山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 菱ヶ岳・ひしがたけ・973.5m・二等三角点・新潟県
 五頭山・ごずさん・912.5m・三等三角点・新潟県
 杉峰・すぎみね・775m・なし・新潟県
【コース】 中ノ沢渓谷森林公園より周遊
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川/出湯
【ガイド】 新潟花の山旅(新潟日報事業社)

【時間記録】 5:20 新潟発=(R.49、三川、岡沢、中ノ沢 経由)=6:40 五頭山林道入口〜7:00 発―7:14 登山道入口―7:43 尾根取り付き―9:26 与平峰―9:48 菱ヶ岳―10:09 与平峰―11:26 三叉路―11:29 五頭山―11:33 主稜分岐―(11;45〜12:00 昼食)―12:46 杉峰―13:47 タヨブネ展望台―14:09 五頭山登山口―14:28 五頭山林道入口=(往路を戻る)=16:20 新潟着
 五頭連峰は、新潟平野の縁に連なる飯豊連峰の前衛の山である。新潟市に近いことから、日帰り登山の山として親しまれている。宝珠山、菱ヶ岳、五頭山、松平山のピークには、縦走路をはじめ、各方面からの登山道が切り開かれている。この内、五頭山塊東面の中ノ沢からは、菱ヶ岳と五頭山のそれぞれに登山道が通じているが、裏五頭とも呼ばれるように、新潟市から近い西面がメインになって、こちらからの登山者は少ない。

 五頭山塊には幾つもの登山道が整備されており、度々出かけているものの、裏五頭の菱ヶ岳から五頭山への環状縦走は、2003年6月に歩いたきりになっていた。登山口が新潟市からは山の反対側で遠いといっても、時間はそれほどかからないので、環状縦走がかなりきついコースであるのが歩かなかった理由になる。
 中ノ沢渓谷森林公園の入口を見送って直進すると大きな広場があり、舗装道路はここまでになる。ここから歩きだすことにした。
 一旦道を戻ってから中ノ沢渓谷森林公園の園内に進む。菱ヶ岳登山道入口の標識に従って、テントサイトやバンガローが設けられた園内の管理道を登っていくと、登山道の入口に到着した。登山道に進むと、人が多く歩いてドロドロ道になっているので不思議に思ったら、すぐ先で工事中の林道の横断になった。登山道入口には、天平尾根線登山道と書かれた案内も置かれていた。
 ここからは見通しの効かない杉林の中の緩やかな登りが続いた。歩く者は多くないようであったが、登山道はしっかりつけられていた。小さなアップダウンを繰り返し、細い流れの幸地蔵沢を過ぎると、ようやく天平尾根の取り付きに到着した。この先は、急な登りが続くようになった。地形図では、ひと登りしたところで実線が南西部から延びてきているが、林道跡のようなものも見ないままに通過してしまった。
 標高610m付近でようやく傾斜が緩んでひと息つくことができた。霧の中も抜けて、盛りの紅葉の眺めも広がってきた。前方に見える菱ヶ岳の山頂はまだ高みにあった。再び急登に汗を流すことになった。真っ白に染まった飯豊連峰が雲海の上に横たわる眺めも木立の間から垣間見ることができて期待が高まってきた。稜線まであと僅かということで露岩帯の登りになると、遮るもののない飯豊連峰の眺めが広がり写真撮影タイムとなった。露岩帯を越すと傾斜が緩やかになって与平峰に到着した。
 与平峰で左折して、まずは菱ヶ岳を目指した。菱ヶ岳への登りの途中、背後を振り返ると、紅葉に彩られた稜線の上に飯豊連峰が広がるのが見えて、撮影のために足が停まった。菱ヶ岳の山頂は木立に囲まれて展望もないので、そのまま引き返した。
 菱ヶ岳から五頭山への縦走路は人気のコースであるが、到着時間の関係か、登山者にはあまり会わなかった。五頭山へは小さなピークを乗り越していくことになり、次第に足が重くなってきた。途中で開ける飯豊と紅葉の眺めは、この日でなければ見られないものであった。
 上に立つ前一ノ峰が頭上に迫ったところで急坂が現れ、頑張って登りきると、その先で三叉路に到着した。前一ノ峰は飯豊の展望台であるが、混雑しているはずなので、そのまま五頭山に向かった。緩やかに登っていくと五頭山の山頂に到着。そこから緩やかに下っていき、890m小ピーク手前の鞍部が中ノ沢への下降点となる。地形図では890m小ピークの上から下るように書かれているが、鞍部からトラバース気味に下っていってから尾根に出るというように変わっている。
 尾根沿いに出た所で、その先は一直線の下りが続いているのが見えたので、昼食のための休憩にした。周囲のブナ林の紅葉が美しかった。ひと休みして歩き出したが、急な下りでは落ち葉で滑りやすく、一歩ずつに注意が必要であった。前方に杉木立が目立つ杉峰が迫ってきて、再び登りに汗を流すことになった。手前の小ピークでは木の根を足がかりにする急登も現れた。
 杉峰は、樹齢数百年と言われる天然杉の木立が広がっている。風雪に耐えてきた天然杉は、植林されたものとは違って力強さがある。杉峰を越してひと安心したものの、小さなピークの乗り越しが幾つかあり、体力を消耗していった。560mピークに出ると、タヨブネ展望台という標識が置かれており、飯豊の最後の眺めを楽しむことができた。さらに下りを続けていくと、杉の植林地が広がるようになって、登山口に出ることができた。下りの途中ですれ違った単独行のものか、車が一台停まっていた。
 ここからは未舗装の林道歩きになるが、地形図とは異なっていた。2003年6月に歩いた際のGPSのデーターを見ると、実線沿いに歩いていたので、林道が付け変わったようである。
 環状縦走を終えた感想としては、天平尾根は急坂の一本登りであるが、杉峰コースは途中でピークの乗り越しが幾つもあって、登りに使うのも往復するのもかなり大変そうに感じた。

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