越後駒ヶ岳、鳴沢峰

越後駒ヶ岳
鳴沢峰


【日時】 2018年10月12日(金)〜14日(日) 前夜発2泊2日 各日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 13日:晴 14日:晴

【山域】 越後三山
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 明神峠・みょうじんとうげ・1236.0m・三等三角点・新潟県
 道行山・みちゆきやま・1298m・なし・新潟県
 小倉山・おぐらやま・1378.0m・三等三角点・新潟県
 越後駒ヶ岳・えちごこまがたけ・2002.7m・一等三角点補点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 日光/八海山/八海山
【コース】 枝折峠より
【ガイド】 分県登山ガイド「新潟県の山」、山と高原地図「越後三山・卷機山・守門岳」(昭文社)
【温泉】 しろがねの湯(650円)

【山域】 越後三山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 鳴倉山・なりくらやま・578.6m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 日光/須原/大湯
【コース】 登り:突キ分ケコース 下り:明神コース
【ガイド】 無し

【時間記録】
10月12日(金) 14:05 新潟発=(R.49、R.403、加茂、R.290、森町、R.290、栃尾、R.290、渋川、R.252、小出、R.352、奥只見シルバーライン、銀山平、R.352 経由)=5:45 枝折峠  (車中泊)
10月13日(土) 4:35 枝折峠―5:07 明神峠―6:01 道行山下―6:44 小倉山―7:22 百草ノ池―8:27 駒ノ小屋―8:53 駒ヶ岳〜9:05 発―9:22 駒ノ小屋―10:08 百草ノ池―10:44 小倉山〜11:00 発―11:42 道行山〜11:50 発―12:48 明神峠―13:13 枝折峠=(R.352、銀山平、奥只見シルバーライン 経由)=16:30 小出  (車中泊)
10月14日(日) 5:48 鳴沢峰登山道入口―6:30 小西台―6:43 大西台―7:10 鳴沢峰〜7:15 発―7:50 十二山の神―7:56 前平―8:13 鳴沢峰登山道入口=(R.252、渋川、R.290、栃尾、R.290、森町、R.290、加茂、R.403、R.49 経由)=11:00 新潟
 越後三山は、八海山、中ノ岳、越後駒ヶ岳の三つの山をまとめての総称である。これらの三山は馬蹄型に山稜を連ね、中央の水無渓谷に一気に落ち込んでいる。三山の内では、中ノ岳が最高峰であるが、二番目の標高を持つ越後駒ヶ岳が、日本百名山にも取り上げられて知名度も高い。枝折峠からの明神尾根がもっとも利用されているが、駒ノ湯からの小倉尾根コース、水無渓谷からのグシガハナコース、さらに銀山平から小倉尾根途中の道行山へ登る登山道も開かれている。

 鳴沢山は、越後駒ヶ岳からカネクリ山、ヨモギ山、笠倉山を経て北西に延びる尾根が魚沼の平野部に終わる所にある山である。この山塊は、最近、環状縦走路をはじめ、各方面からの登山道が開かれて、展望の山を楽しむことができる。また、南面から山頂まで林道が延びており、ハンググライダーの山頂基地としても利用されている。

 台風来襲が二週続いたが、ようやく穏やかな週末が訪れそうであった。紅葉の山を楽しむために越後駒ヶ岳に出かけることにした。久しぶりにメインコースの枝折峠から歩きだすことにした。ただ問題は、相当の混雑が予想されることであった。奥只見シルバーラインで銀山平に入ってから枝折峠へ向かい、峠の手前の駐車スペースで夜を過ごした。未明に枝折峠に上がると、すでにほとんどの駐車スペースが埋まっていた。もう少し時間が遅くなっていたら路上駐車を余儀なくされるところであった。また、夜中にも車が続々と上がってくる状態では、峠の駐車場では車の中で寝ていることも難しい。
 暗い中、出発の準備をしていると、ヘッドランプの灯りを頼りに登山者が歩きだしていった。つられるように、自分も久しぶりに暗い中を出発した。
 ひと登りすると、尾根の途中で三脚を立てている登山者数名を追い抜くことになった。「枝折峠滝雲雲海ビューポイント」の看板も置かれており、魚沼市でも観光対象にしているようであった。
 先行する登山者の灯りを見ながらの、黙々とした歩きが続いた。少し経つと、明るくなってきてヘッドランプは必要なくなった。寝起きで頭もぼんやりして余計なことを考えないためか、意外に歩みははかどって、明神峠を通過した。
 この先は、道行山、小倉山、百草ノ池が目標となる。比較的緩やかな尾根が続くが、途中小さなピークの乗り越しがあり、この区間は帰りに体力を消耗するので、余裕を持った歩きを行う必要がある。
 先を急ぐため、道行山はそのまま通過。道行山の山頂からは展望が開けているが、太陽が昇ったばかりで、光はまだ弱弱しく、写真撮影には良い状態にはなっていなかった。所々で越後駒ヶ岳の山頂が姿を現すが、遠くまだ高い。稜線の紅葉は盛りになっていたが、何回も来襲した台風のせいか、くすんだ感じであった。
 百草ノ池を過ぎると急登が始まる。ようやく傾斜が緩むと標高1763mの前駒到着となる。露岩帯の細尾根を進むと、岩場の急登が始まる。以前は鎖も掛かっていたが無くなっていた。ただ、ルートがしっかりしており、それほど難しい岩場ではない。岩場の上に見えるアンテナは、駒ノ小屋脇に立つものだが、近いように見えてなかなか近づいてこなかった。
 息も上がったところで駒ノ小屋に到着。登山道脇の水場には水が来ていなかった。泊り客がいるので、奥の沢まで行けば水を得られるかもしれないが、ここで飲む水を期待していたので少しがっかりした。いつのまにか雲がわいて山頂は隠されていた。山頂への最後の頑張りどころとなったが、足が重くなってきた。中ノ岳へ続く稜線に出ると、雲が切れて展望が広がってきた。
 分岐からはもうひと歩きで駒ヶ岳の山頂に到着した。山頂で休んでいる登山者もまだ少なく、静かな山頂であった。豊斟淳尊(トヨクムヌノ)の小さな銅像は、以前は雷で頭に穴が開いていたが修理されて、剣も取り付けられていた。西側には八海山が大きく広がっていたが、八峰の岩場だけは雲がかかって黒々とした鋸刃の稜線を見せていた。中ノ岳方面の稜線も雲の間が姿を見せていた。雲が出てきて諦めかけた展望であったが、まずまず楽しむことができた。
 ひと休みして駒ノ小屋に戻ると、大勢の登山者が登ってきていた。戻る途中も、大勢の登山者とすれ違った。小屋泊まりのためか、出発が遅い者も多かった。時間に余裕があるため、行きは通り過ぎた道行山の山頂にも寄っていくことにした。駒ヶ岳方面は逆光気味であったが、枝折峠方面は未丈ヶ岳や紅葉に彩られた稜線の眺めを楽しむことができた。  枝折峠には、足に疲労が出たものの、それほど追い込まれずに戻ることができた。峠の駐車場は満杯で路上駐車の長い列が続いていた。
 銀山平に下りたところで、温泉に入った後、時間をつぶした後に小出に戻った。翌日の山は幾つかの案を考えていたが、朝になってから疲れ具合をみて考えることにした。
 朝になってから再検討。無理をしないで鳴倉山を登って早めに帰宅することにした。突キ分ケコースから登り、明神コースから下山することにした。登山口へ続く農道の入口には、新しい登山口の標識が取り付けられていた。落ち葉で覆われた林道に進み、登山者用駐車場に進むと、その奥から突キ分ケコースが始まっている。沢に架かるコンクリート橋を渡った先の尾根に取り付くが、急登が続き、一気に息が荒くなった。前日の山行の整理体操と思って汗を流すことにした。このコースは登山道が開かれた直後の2013年6月以来であるが、登山道もしっかりしてきていた。
 標高差200mを一気に上がると台地に出て、少し進むと小西台という標識が置かれていた。この先で、一本杉から上がってくる尾根への登りが始まる。幸い、この坂はそれほど体力を消耗しないで突破できた。合流点は大西台と書かれた標識が置かれている。山頂も近くづいてきており、尾根沿いにひと登りすると林道に飛び出し、ここにはハンググライダーの踏切り台も設けられている。展望が開けており、突キ分ケコースや一本杉コースも一望することができた。林道を少し辿ると鳴倉山の山頂に到着。越後三山や大力山、権現堂山の展望台になっており、楽しめる山頂である。ただ、まだ早朝のため、太陽が昇り切っておらず、稜線部は暗くしずんでいた。
 下りは明神コースに進んだ。オトミ坂を固定ロープも握って滑らないように下ると、後は尾根沿いの下りになる。十二山の神を過ぎると林道跡の横断になるが、ここには前平という名前と共に明神新道の矢印が書かれていた。従来の道は林道跡を横断して真直ぐに下っていくのだが、明神新道は林道跡を整備し直したもののようであった。せっかくなので、この明神新道を下ることにした。以前は、この林道跡は草が茂っていたが、刈り払われていた。トラバース気味に下っていき、沢の手前で右手に曲がると、その先で地形図にも実線で書かれている道に出た。下っていくと、鳴倉大明神のお堂の手前で従来の明神コースに戻ることができた。お堂からひと下りすると、登山口に戻って周回は終わりになる。  この山塊は、新しい登山道の開設が盛んで、地元の人間でないと歩くのが追い付かないところがある。

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