雷山

雷山


【日時】 2018年5月5日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 川内山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 雷山・いかづちやま・377.9m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/新津、加茂/村松、越後白山
【コース】 新尾根コースから夏針コース
【ガイド】 なし

【時間記録】 7:50 新潟=(R.49、R.403、新津、五泉、村松、川内 経由)=9:00 夏針手前路肩〜9:20 発―9:44 永谷寺―10:56 雷山―11:03 かやの木山〜11:09 発―11:17 雷山―11:46 夏針登山口―12:00 夏針手前路肩=(往路を戻る)=13:10 新潟
雷山は、早出川と仙見川に挟まれ、菅名山塊の不動堂山と白山に向かいあう、川内山群の入口にある山である。この山頂には雷城と呼ばれる山城が築かれ、早出川の対岸の福連寺山の福連寺城との間の争いにまつわる、「東光院物語」という、若君と姫君の悲恋の伝説が残されている。この伝説の舞台となっている麓の永谷寺(ようこくじ)には、「おぼと石」という伝説のまつわる史跡も残されている。最近、何本もの登山道に加え、山小屋も整備されて、登山者も多くなってきている。

 連休後半は悪天候となって4日は雨で自宅に引きこもり。5日の夜中に雷が轟いたが、朝に雨は止んでいたので、山に出かけることになった。天気の回復が早いはずの低山を考えていき、夏針への登山道を確かめる宿題の残っている雷山に出かけることにした。
 山に向かう途中、雨粒が落ちてきて、天気の回復は予想以上に遅れているようであった。夏針コースの登山口が判っていないので、雷山から下山して確かめることにして、川内と夏針の間の適当な所に車を停めて歩き出すことにした。夏針の川内よりの路肩に車を停めて歩き出した。朝のコーヒーを飲んでいると、雨粒が落ちてきたので、雨具を着こんで長靴を履いて歩きだした。
 25分ほどの歩きで、永谷寺に到着した。今年の冬に来た時は、その先の林道に杉が倒れて塞いでいたが、撤去されていた。林道を300mほど進んだ先の送電線が頭上を通過する所に鎖が掛かっており、そに手前が登山者用駐車場になっている。連休中にもかかわらず、車は無かった。これまでの連休中に登ってしまった者が多いのか、それとも晴天が期待できる明日に予定しているかだろう。
 駐車場から尾根コースと沢コースの分岐を目指して歩きだすと、すぐ先で、左手に新しい登山道が始まっていた。2016年4月に歩いた新しい尾根コースが、尾根の末端部まで延長されたようである。このコースを登りに使うつもりでいたので、新しい道に進んだ。
 急な尾根をひと登りすると、予想通りに、先回の林道分岐への下降点に出た。林道分岐方面へ下る登山道は判らなくなっていた。この後は、尾根を辿る歩きになった。212m点を過ぎると、尾根は南東に方向を変える。尾根沿いには育ちの悪い杉林が広がっていたが、進むにつれて尾根の東側に雑木林が広がるようになり、標高260mピークの付近からは杉林も無くなった。この尾根の途中の数か所には、熊避けのための鐘が設けられていた。
 標高260mピークからは、何本もの堀切が現れ、短いものの急斜面を虎ロープの助けもかりて越すことになった。堀切の数から考えると、雷山の山頂にあった山城へのメインルートは、この尾根であったような感じがする。
 山頂が迫ってきた標高310m部の広場で、道が二手に分かれた。先回は尾根通しに下ってきたはずなのだが、右手の沢方面に道が続いていたので、道が付け変わったかと思ってこちらに進んだ。尾根の横腹をトラバースした後に尾根上に戻るのかと思ったが、沢の源頭部を横断して、西の枝尾根に取り付いた。杉林の中の急登となり、泥が滑りやすいため足元に注意が必要になった。帯曲輪に出て左に方向を変えると、山小屋の下に出た。ひと登りするといつも歩いている山頂下の帯曲輪に出た。登ってきた方向を振り返ったが、登りはともかく、下りに使うにはコースが複雑で判り難かった。
 山小屋の脇を抜けた先に進んでみると、尾根通しに下っていく登山道を確認することができた。沢の源頭部を抜ける迂回路は、その目的が判らないが、穴を掘って水場でも造るつもりであろうか。
 雷山の山頂に上がったが、誰もいなかった。山々の残雪も僅かになって、緑が濃くなっていた。時間に余裕もあるので、かやの木山まで足を延ばすことにした。山頂からの下り口は、斜めに下るようになって歩きやすくなっていたが、その先は急斜面の一本下りで、帰りには息が上がることになる。鞍部からは、見た目よりも楽な登りでかやの木山に到着する。雷山の山頂からは登頂意欲をそそられるかやの木山ではあるが、山頂は木立に覆われて見晴らしはないのが残念である。赤く塗られた木の脇の中に小さな石碑が置かれていた。以前歩いたことのある371mピークへ続く尾根道の様子を確かめるために進んでみたが、すぐ先で藪に覆われていた。結局、登山道の整備は中止になってしまったようである。
 雷山の山頂に戻って、夏針へと下山することにした。三角点の脇からまっすぐ下る道が始まっているが、これは急なので、従来の登山道を一段下ってから帯曲輪を辿ると、下降点に出ることができる。登山標識は無いが、幅広の切り開きで、尾根沿いに生える杉の木に虎ロープは連続して取り付けられているので、登山道であることが確認できる。
 歩く者が少ないため、落ち葉や小石で滑りやすく、虎ロープの助けもかりながら一気に高度を下げていくことになった。虎ロープも、延々と続いていた。標高250mを過ぎた所でようやく傾斜が緩むと六合目の標識が現れた。コース上には、熊避けの鐘も何か所かに置かれていた。
 尾根の末端部で右手奥に墓地が広がっているのを見ると、車道に下り立った。ここには雷山一合目の標識も置かれていた。車道の夏針側のすぐ先には、渓流遊びの公園のものか、トイレと駐車場が設けられていた。夏針コースの登山口は、まずこのトイレを目印にすれば良いことが判った。ただ、夏針コースは、杉林の中の急登の連続となるため、登りには使いたくないコースである。この登山口から車までは15分の車道歩きであったので、夏針登山口から永谷寺までは、40分の車道歩きになる。周回できる距離ではあるが、ただ、歩いて面白いとなると永谷寺からの二本の尾根コースの周回ということになる。

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