丸山、桑代山

丸山、桑代山


【日時】 2018年3月11日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 守門岳周辺 【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 丸山・まるやま・606m・なし・新潟県
 桑代山・くわだいやま・578.4m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/守門岳/栃堀
【コース】 菅畑より
【ガイド】 丸山:無し 桑代山:新潟日帰りファミリー登山(新潟日報事業社)

【時間記録】 5:35 新潟=(R.49、R.403、加茂、R.290、森町、R.290、栃尾、菅畑 経由)=7:00 菅畑〜7]25 発―7:54 林道入口―8:36 三叉路―9:03 谷間―10:00 丸山〜10:25 発―11:11 谷間―11:44 三叉路―12:12 桑代山東屋〜12:18 発―12:44 三叉路―13:15 林道入口―13:39 菅畑=(往路を戻る)=15:40 新潟
 桑代山は、栃尾の東に位置し、守門岳の西の裾野に盛り上がった山である。それなりの標高を持つ山であるが、山頂まで林道が上がっており、キャンプ場やパラグライダーベースが設けられていたが、現在では林道が土砂崩れによって車の通行不能になって人が入らず、藪山に帰ろうとしている。また、丸山は栃尾の東に位置し、守門・大岳の静かな登山道として人気の高い入塩川コースの通っている塩谷川左岸にある山である。

 2016年12月30日に、シーズン初めのスノーシュー歩きを行おうと林道の通じている桑代山を目指した。ところが林道は土砂崩れで車の走行は不能になっており、藪が覆う状態に変わっていた。なんとか山頂台地の三叉路まで登ったが、その先は藪に薄い雪が乗った状態で、歩ける状態ではなく、途中断念になった。すっきりしない気分で、再訪の必要性を感じていた。雪も安定しているこの季節なら、桑代山だけでなく丸山まで足を延ばせると思って出かけた。
 昨日は午後から青空が広がったために夜中の放射冷却が生じたようで、栃尾が近づくと、田圃脇の木立に霧氷がついていた。雪も固くなって、絶好の雪山になりそうであった。
 いつものように、菅畑の最終民家の奥で除雪は終わっていた。雪に上がってみると、潜らない状態なので、スン―シューは背負った状態のつぼ足で歩きだした。林道の上には、人の歩いた跡の他に、古いスノー・モービルのトレースも見られた。スノー・モービルは、桑代山まで行ったのだろうと思ったのだが、驚いたことに丸山までトレースが続いていた。
 まずは、桑代山入口までの車道歩きに汗を流すことになった。一直線に伸びる車道歩きは辛く感じる。桑代山への林道に進み、ひと登りすると崩壊地跡に出る。先回は身の丈の堀を越す必要があったが、なだらかな斜面が広がっており、スノー・モービルも問題なく通過していた。林道の修復の有無は雪に覆われて判らなかったが、車が通れる幅は無いように思えた。先回は苦労した藪も、厚い雪に覆われてその状態は判らなかった。
 林道はカーブを交えながら高度を上げていく。山頂部が近づいてきたところで、左方向へのトラバースに変わると、その先で三叉路に出る。三叉路脇の休憩小屋は、雪に覆われて屋根だけが出ていた。ここまで快調に歩いてきたので、予定通りに丸山を目指すことにした。
 林道を進み、小ピークを乗り越すと、広大な裾野を広げる守門山塊が姿を現した。東に位置しているため逆光で見にくくなっているのは残念であったが、太陽が上がれば見やすくなるはずである。
 林道はカーブを交えながら、谷間に下っていく。小ピークからは標高差60mの下りで、帰りには辛い登り返しになる。谷間の池は、完全に雪に覆われて雪原になっており、難なく横断することができた。池の北側から535mピークに向かっては急な登りになる。ひと汗かいて登った後は緩やかな幅広の尾根歩きになるが、小さなアップダウンがあって、体力を消耗する。地形は複雑で、同じような高さの小ピークが連なっているため、目的地の丸山がどこか判らないままに歩くことになり、精神的にも辛い歩きになる。
 ようやく尾根が南に方向を変えると、沢越しに丸山の山頂を確認できるようになる。東から回り込んでようやく丸山に到着した。丸山の山頂は木立の無い平らな雪原になっており、周囲の展望が広がっていた。守門・大岳が大きく広がっていた。また、粟ヶ岳、青里岳、矢筈岳と連なる川内山塊の眺めも素晴らしかった。展望を楽しみながら大休止にした。太陽の光をあびていたものの、吹く風は冷たく、休憩の間だけ、雨具の上着を着込んだ。
 丸山からの帰りも小ピークの乗り越しで体力を使うが、登頂の目的を果たしたことで気分的には楽であった。歩く途中、人声が聞こえるように思っていると、スノーシューの8名ほどの集団とすれ違った。つぼ足で歩ける状態であったが、スノーシューを履いていた。この日の雪の状態では、いずれスノーシューが必要になるはずだが、最初から履く必要はない。スノーシュー歩きとうたった山行のため、あえてスノーシューを履いていたのだろうか。スノーシューのトレースも加わって、私のスノーシューを履くタイミングは遅くなった。
 谷間に下ってからの登り返しは、やはり辛く感じた。登り返して傾斜が緩やかになると、スパイク長靴の跡が引き返しているのに気が付いた。三叉路に戻って、桑代山に向かおうとすると、高齢者の男女が下りてくるのに出会った。この日の登山者は、私以外には、丸山を目指したグループと桑代山登山の二人であった。快晴の絶好の登山日和でこの入山者は、これでも多いほうであろう。おそらく大岳は大勢が入山していたはずである。
 桑代山へと進むと、スノーシューのトレースが林道脇の小ピークに向かって上がっていくのに気が付いた。桑代山へ登ったつもりなのかもしれないが、三角点ピークまで足を延ばさないと桑代山に登ったことにはなるまい。道間違いとも思えない不思議なトレースであった。
 桑代山へは林道が通じており、三叉路からは楽勝と思ったのだが、小ピークへの登りがあって、丸山からの帰りの足には堪えた。三角点ピークに出ると、東屋が見えたので、そこまで進むことにした。二人連れの足跡は三角点ピークまでであった。東屋までは緩やかな下りになる。東屋は刈谷田川に落ち込む崖際にあり、眼下に栃尾ファミリースキー場を見下ろすことができ、栃堀や栃尾の眺めが広がっていた。ただ、残念ながら守門岳方面は木立に邪魔されていた。
 三角点ピークに戻ってから、展望を楽しんだ。丸山の山頂と違って、大岳の右手に守門岳の本峰も見えるようになっていた。火口壁にかかる大雪庇も一部が見えていた。守門山塊の眺めというのなら、丸山よりもこちらの方が変化に富んでいて良い。先ほどまで立っていた丸山の山頂は、同じようなピークの連なりの中で見分けることはできなかった。粟ヶ岳を中心とする川内山塊の眺めも楽しんでから下山に移った。
 三叉路からの下りは、標高を落とすにつれて足が潜るようになった。急傾斜部は勢いにまかせて下ったものの、崩壊地を過ぎたところでスノーシューを履いた。一日中スノーシューを背負って歩いていたので、最後にでも活躍してもらおう。
 豪雪の今年であったが、季節は確実に変化しており、つぼ足でも歩ける春山に変わってきている。

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