諏訪峠、白髭山

諏訪峠、白髭山


【日時】 2018年3月4日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 諏訪峠・すわとうげ・446m・なし・新潟県
 白髭山・しらひげやま・657.4m・二等三角点・新潟県
【コース】 柳新田より諏訪峠経由
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川/津川
【ガイド】 新潟の低山藪山(白山書房)

【時間記録】 5:40 新潟発=(磐越自動車道、津川IC、R.49 経由)=6:40 柳新田〜7:15 発―8:13 諏訪峠―9:11 白髭山〜9:40 発―10:25 諏訪峠―11:09 柳新田=(往路を戻る)=13:00 新潟
 白髭山は、飯豊連峰の大日岳付近から南西に向かって延びてきた尾根が、棒掛山や土倉山を経て、最後に阿賀野川に落ち込む所に位置する山である。白髭山は、津川の町近くの阿賀野川右岸に独立峰的に頭を持ち上げているため、飯豊連峰、二王子山塊、五頭山塊、菅名山塊、川内山塊、御神楽岳、会越国境部の山々の絶好の展望台になっている。

 二日続いて晴天が巡ってくるのは、どれくらいぶりであろうか。飯豊の眺めを楽しみたく白髭山に出かけることにした。白髭山に先回登ったのは2005年3月なので13年ぶりということになる。定番の春山と思っていたので、あまり登っていなかったのは意外であった。
 道路の雪の心配も無くなって、津川高原保養センターから先の道路も問題なく走ることができ、一気に高度を上げて柳新田に到着できた。柳新田は、山奥にもかかわらず数軒の民家があり、冬でも除雪されている。ただ、諏訪峠入口にある民家は、屋根の雪下ろしは行われて手入れはされているものの、住んでいる様子はなかった。住民は、冬の間は平地に下って生活しているのかもしれない。路肩に車を停めて山の支度をした。
 以前に見かけた通信施設の保守のための雪上車は、今回は見当たらなかった。スノーシューを履いて歩きだしたが、歩き始めは林道に沢水が流れ込んで所々中央に穴があいて、縁を辿るのに注意が必要であった。雪の上には、前日の物と思われるスキーのトレースと古いワカンの跡が見られた。雪は締まっていたが、時折足が取られるので、スキーのトレースを踏みながら歩いた。青空が広がり、雪原も白く輝き、上々の登山日和になっていた。
 沢を巻いたところで、行地へと通じる林道から別れて諏訪峠への道に進む。この先の林道は雪に覆われて判り難い所もあるが、峠部の通信施設への電気の引き込みのための電柱が並んでいるので道しるべの代わりになる。ただ、この日は、スキーのトレースがあるので、おおむねはこれに従って歩けば良かった。
 雪に埋もれた一里塚を見て、カーブを交えながら登っていくと中継基地のアンテナが見えてきたが、まだ高い所にあって歩きを頑張る必要があった。朝の早い時間から歩きだして雪も締まっていることもあって、諏訪峠の通信施設入口には1時間ほどで到着した。以前、雪上車のトレースに助けられてつぼ足で歩いた時も1時間ほどであったので、良いペースであったことになる。
 諏訪峠は帰りによることにして通信施設への道に進んだ。中継基地の後ろからは、579mピークへの急な登りになる。雪もまだ締まっており、スノーシューのエッジを効かせて登る必要があった。スキーのトレースは、北斜面を巻いており、579mピークを下ると再び合流した。
 白髭山の取り付き部までは、杉の植林地の中で何回か方向を変える必要があるため、ここの歩きにはGPSが必要である。この日はスキーのトレースを辿ることができたが、歩きのコースとは違ってくる所もあるので注意が必要である。窪地に出ると、ようやく白髭山の山頂を望むことができるが、急斜面が待ち構えている。
 白髭山への最後の登りは、スノーシューを蹴り入れて足場を固めながらの登りになった。スキーのトレースの上は雪が固くなっているため、まっさらな雪原にルートを採る必要があった。幸い、木が適当な間隔で生えているため、その根元の窪みで一息入れることができた。
 傾斜が緩むと、ドーム状の山頂になった白髭山に到着する。ザックを下ろしてさっそく撮影タイムになった。五頭山塊方面は木立に邪魔されているが、それ以外は展望が広がっている。やはり目が引かれるのは大日岳の眺めであった。飯豊の主稜線はその背後に、白い襟飾りのように広がっていた。その脇には、蒜場山と棒掛山が門番よろしく聳えていた。方向を変えると、笠倉山、御神楽岳、鍋倉山、日本平山、菅名山塊、名前を挙げきれないほどの山を眺めることができた。展望をひと通り楽しんだ後は、大日岳を眺めながらの大休止にした。
 誰か登ってくるかと思ったが、結局、独り占め状態で終わった。この週末、五頭山あたりは駐車場に入りきれないほどの大混雑であったようだが、昨日の笠峰や白髭山が、展望の点で劣るとは言えない。静かな山を楽しめるという点では、これらの山が知られていなくて幸いということになるが、残念な気もする。
 白髭山からの急斜面も、雪が柔らかくなって難無く下ることができた。579mピークで大日岳の眺めともお別れし、諏訪峠に出た後は林道歩きを頑張ることになった。

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