粟ヶ岳遊歩道

粟ヶ岳遊歩道


【日時】 2017年12月3日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 川内山塊周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 454m無名峰・454m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/粟ヶ岳
【コース】 中央ハイキングコース
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:50 新潟発=(R.49、亀田、R.403、加茂、黒水、R.290 経由)=7:50 岳山寺〜8:17 発―8:30 長峰神社―9:28 岩野展望台〜9:36 発―10:18 454m無名峰〜10:25 発―11:18 中央登山道三合目〜11:23 発―12:01 貯水池登山口―12:32 岳山寺=(往路を戻る)=13:50 新潟
 粟ヶ岳の登山道として利用者の多い加茂の第二貯水池から始まる中央登山道は、三合目で枝尾根から北西尾根に上がる。この北西尾根は、分岐からさらに岳山寺へと下っており、中央ハイキングコースという名前で登山道が切り開かれているが、粟ヶ岳登山と組み合わせるにはアップダウンもあるため体力的にきつくなるため、歩く者は少ない。途中には、三合目から形の良い三角形の山頂が良く目立つ454mピークがあるものの、無名峰であるため目標が無いのも、このコースを歩く者が少ない原因になっている。

 土曜日は、屋根が白くなる雪が降った。エジプト旅行に出かけており、山の雪の状態が判らないため、まずは近場の山に登ることにした。日曜の朝には天気が回復していたので、展望も楽しめる粟ヶ岳中央ハイキングコースを歩くことにした。
 いつものように、岳山寺入口の路肩帯に車を停めた。麓周辺に雪は見当たらなかったが、高さが増せば雪も積もっているはずなので長靴で歩きだした。苔むした石段が続き、いきなり息が上がった。長峰神社に出て、お堂の背後に回ると、尾根沿いの登山道が続いている。小ピークを越した後に、二本の深い堀切が設けられており、滑りやすい泥斜面を慎重に下った。その先は伐採地で、杉が植林されているものの、成長は悪く、開放的な尾根が続いている。
 登るにつれて登山道脇にも雪が現れてきた。雪の上には、カモシカの足跡も見られた。気持ちの良い尾根道であるが、東に向かって歩いているため、粟ヶ岳の山頂が逆光になっているのが問題であった。出発時間を少し遅らせるべきであった。前方の高みの上に見える東屋を目指しての歩きを続けた。雪に覆われた急斜面を虎ロープを握りながら登りきると、その少し先で東屋に到着した。展望を眺めながらひと息入れた。振り返れば、新潟平野の向こうに弥彦山と角田山が並ぶのを見ることができた。南には袴腰山が三角形の山頂を見せ、その左奥には守門岳を眺めることができた。粟ヶ岳と宝蔵山も木立の間から見えていたが、これは少し先の細尾根が遮るものの無い展望地になっていた。
 東屋から水源地に下る道もあるが、とりあえず454mピークの展望台まで進むことにした。東屋から先では、次第に雪も多くなり、454mピーク手前の急斜面では雪にステップを蹴り込みながらの登りになった。454mピークには「展望台 454m」と書かれた古びた標識が置かれ、粟ヶ岳の山頂に続く尾根道を一望することができた。
 ここで、時間と雪の状態を考えて進むべきか考えたが、先に進むことにした。雪が多少増えたとしても、中央登山道三合目からの下りは、踏み跡状態になっているはずであった。ピークから少し下ると、雪の無い尾根道に変わった。この尾根道は、場所によって雪があったり無かったりで変化が大きかった。鞍部から登りに転じると、再び雪が深くなった。深い所では膝下まであり、本格的な雪道になった。急坂では雪の下の足場が判らずに滑りやすいため、雪の下に隠れたロープを掘りだして助けにした。
 中央登山道三合目に到着すると、粟ヶ岳の山頂を目指した登山者のトレースが雪に刻まれていた。三合目からの下りは、最初は急で、梯子も二本掛かっている。ひと下りすると、尾根の傾斜も緩やかになって気楽な歩きになった。ただ、雪も緩んで、ブロックごと滑るので、足元には注意が必要であった。
 第二貯水池に下り立つと、周囲に雪は見られなくなって、晩秋の雰囲気に変わった。この後の車道歩きも、40分ほどの我慢のうちであった。
 中央ハイキングコースは、展望が楽しめ、整備も充分行われているにもかかわらず、歩く者はほとんどいないようなのは残念なことである。せめて454mピークが、なになに山と名前が付けられていたならば、登山者の注目を集めることになると思うのだが。

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