日本平山

日本平山


【日時】 2017年10月28日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 川内山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 日本平山・にほんだいらやま・1081.1m・一等三角点本点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/御神楽岳/高石
【コース】 中山ルート
【ガイド】 分県登山ガイド「新潟県の山」(山と渓谷社)

【時間記録】 5:40 新潟=(R.49、五十島橋 経由)=6:55 中山ルート登山口〜7:10 発―7:51 五十母水場―9:00 人分山(大村杉)〜9:07 発―9:18 人別(谷沢分岐)―10:40 大池―12:02 日本平山〜12:15 発―13:35 大池―14:47 人別(谷沢分岐)―15:16 大村杉〜15:14 発―16:05 五十母水場―16:47 中山ルート登山口=(往路を戻る)=18:15 新潟
 日本平山は、川内山塊の盟主の矢筈岳を源流とする早出川右岸に位置する山である。細々としたゼンマイ道が僅かに通じているだけの川内山塊において、日本平山は、各方面からの登山道が切り開かれている貴重な山である。日帰りの山であるが、谷沢口、新しく整備された中山新道、早出川ダムからにしろ、行程は長く、山の奥深さを感じさせる山である。山頂は、ならだかな高原状で、一等三角点本点が置かれている。

 二週続けて台風がやってくることになって、週末の山は土曜日だけになりそうであった。少し長めの山ということで日本平山を目指すことにした。紅葉も進んでおり、楽しめるはずであった。
 中山ルート登山口の駐車場に到着すると、猿の群れがおり、人を見て去っていった。駐車場入口の道は草が茂って細くなっていたが、広い駐車場は草がきれいに刈られていた。
 登山道の歩き始めは、青少年自然の森の遊歩道もかねているようで、良く整備されている。鉄塔とあずまやの脇を過ぎると、緩やかな登りに変わる。傾斜のきつい登りはないものの、小さなピークを越していく道が続き、体力が消耗していく。先週来の風邪の影響がまだ残っているようである。
 最初の目的地の五十母水場に到着してひと息いれた。水場へは右手の沢に下りる必要があるため行かなかった。この先は、傾斜が少し増してくる。標高が上がったため、周囲の木立の紅葉も盛りになってきた。このコースは、木立に覆われているが、その分、紅葉の時期には楽しめる。
 台地状の人分山(大村杉)に到着して、右に分かれる道に進むと、30m程の距離で三角点周囲が広く刈り払われた人分山の山頂となる。北の展望が開けており、マンダロク山が目の前に聳えていた。菅名山塊や五頭山塊も眺めることができ、展望を楽しめるピークである。人分山を目的地としても楽しめるのだが、あまり歩かれていないのは残念なことである。台風接近の影響か風は冷たかったが、天気の崩れはなさそうなので、先に進むことにした。ただ、人分山までに思ったよりも時間がかかっており、少々厳しい登山になりそうであった。
 人分山からは、標高差70m程の急な下りになる。鞍部近くで傾斜が増すところでは、直線的に下る道の他に迂回路も設けられていた。鞍部の人別では、谷沢からの登山道が合わさる。この道はどうかと思って眺めると、合流付近に関しては丈の短い草原になっていた。谷沢からのコースは、廃道になっているともいうがどうなのだろう。ネットで検索してもこの登山道の情報が得られなかった。
 この先もだらだらした登りが続く。登山道は尾根の一段下に通じていて、ピークの乗り越しがないのは良いが、へつり道で歩きにくところも多かった。ようやく到着した大池は、葭原に囲まれて静かな湖面を広げていた。以前は、湖面まで近づいていたが、沼地がどこまで広がっているかわからず、近寄れない状態であった。紅葉に彩られた池の写真を撮りながらひと息いれた。
 大池からは、小さな沢を横断していくへつり道が続いた。泥斜面で滑りやすく、ペースは上がらなかった。残雪期には、尾根通しに歩いてしまうので、かえって楽で、しかも楽しい歩きであったのと正反対であった。途中で日本平山の山頂も見えたが、まだ距離があった。時間配分が気になってきた。トラバース途中、中学生らしき子供を連れた親子連れに追い抜かれたが、なかなかの健脚であった。
 最後の急坂を登りきると、まず日倉山からの登山道が合わさるが、これは危険につき通行止めと書かれてロープが張られていた。山頂到着直前に早出川ダムからの登山道が合流する。通行止めのロープは張られていないが、草が少し延びていた。このコースは、「一部崩落による危険箇所があるため、当面の間、入山禁止。」となっているようだが、ネットでは登山報告も見られる。日本平山には、追い抜いていった親子連れが休んでいるだけであった。入れ違いに親子連れは下っていき、一人きりの山頂になっていた。鍋倉山が大きな山体を見せていたが、遠望はきかなかった。
 到着したのは、12時になっており、下山の時間が気になった。登りに5時間、帰りも足場の悪いへつり道に、小ピークの乗り越し、疲れを考えれば、日没の5時にぎりぎり間に合うという勘定になる。はたしてペースは上がらず、辛い足に頑張ってもらうことになった。ようやく人分山に登り返したところで、小休止にした。この先の登山道はしっかりしており、日没前には下山できるめどがついた。次第に暗くなってきた登山道に重い足を運んで、なんとかヘッドランプのお世話にはならずに登山を終えることができた。日本平山に登った前の二回は春であったので、日が長くて、日没との競争にはならなかったが、この時間は、もう1時間は出発を早めるべきであったと反省。ともあれ、久しぶりに長時間の歩きを行うことができた。着替えをすますと暗くなってきており、車のランプを点灯してのドライブになった。

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