高坪山

高坪山


【日時】 2017年9月23日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 蔵王山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 高坪山・たかつぼやま・570.5m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/中条/中条、坂町
【コース】 黒川コース
【ガイド】 分県登山ガイド「新潟県の山」(山と渓谷社)、新・新潟ファミリー登山(新潟日報社)、新潟花の山旅(新潟日報社)

【時間記録】 6:30 新潟発=(R.7 経由)=7:35 金峯神社横駐車場〜8:00 発―8:10 登山口―8:34 右・左回り分岐―9:00 前立堂登山口―9:18 蔵王山城跡―9:38 蔵王権現―9:54 釈迦岳―10:22 高坪山―10:30 分岐―11:02 右・左回り分岐―11:24 登山口―11:34 金峯神社横駐車場=(往路を戻る)=12:50 新潟着
 北は荒川、南は胎内川に挟まれた、日本海の海岸線に沿って南北に延びる低山帯を蔵王山塊と呼ぶ。高坪山は、この山塊の最高峰である。高坪山は、荒川町梨木からと黒川村蔵王からの登山道が、それぞれ周遊コースとして歩くことができることから、ハイキングの山として親しまれている。最近、荒川町梨木からの登山道として、虚空蔵コースと蔵王コースに加えて、荒島城コースが整備されて、さらに変化に富んだ山歩きができるようになった。

 天気予報に反して夜中から雨になり、朝には止んだものの、山のモティベーションは下がってしまった。2013年8月以来歩いていないコースとして、黒川コースから高坪山に登ることにした。
 国道から蔵王集落に入るところには、高坪山の案内板が置かれている。集落を抜けて金峯神社の脇の林道に進むと、駐車場が現れるが、林道はそこで通行止めになっていた。いつもここから歩いているので、この通行止めは問題は無かった。駐車場は草が刈られていたが、車の轍はほとんどついておらず、登山者の利用も少ないようであった。
 歩き始めの林道の傾斜はけっこうあって、汗が噴き出てきた。林道の上には、木の枝が落ちているのが目立ち、奥の果樹園もこの道は使っていないようであった。
 登山口からは、杉の植林地の登りになる。ひと登りすると東屋が現れ、日本海方面の眺めが広がった。ただ、歩き始めのためにそのまま通過することになる。登山道には蜘蛛の巣が張られていて、払いながらの歩きになった。緩やかに下っていくと、溜池に通じる用水堀が現れ、下山時にはこの道に進むことにした。緩やかに登っていくと、右手に柵で囲まれた葡萄畑が見えるようになったが、あまり手入れされていないようであった。この葡萄畑は、「胎内ワイナリー」のものであるが、このおかげで登山道は大回りになってしまっている。不愉快なので、このワインは飲まないことにしよう。
 周回コースの分岐に出て、まずは蔵王権現に向かった。分岐の少し先で、新しい林道に飛び出す。蔵王権現へは、右方向に坂を下ることになる。道を間違ったと思うほど下った後に、登山道の入口が現れる。すぐ先で沢を渡るが、ここは修験者が身を清めた「うがい場」であったとの新しい説明板が置かれていた。杉林の中の登りになると、神木の「箸應神」の跡に出た。ただ、この説明板は、杭から離れて地面に落ちていたので、いつまで残っているかは判らない。
 登山道の登りが始まったところであるが、ひと登りで林道に飛び出してしまう。塩沢方面から登ってくる林道であるが、途中で通行できなくなっているようであった。林道を登っていくと、広場に出て、ここから登山道が始まっている。右手の杉林に入った所は、修験者の修験場であった前立堂で、この先は男性だけが参拝を許されたとのこと。
 ここからようやく登山道の歩きになる。ここまで1時間かかって、すでに疲れてしまっていた。尾根沿いに登っていくと、蔵王山城跡にでる。谷向こうに高坪山の山頂も見えてくるが、まだ高みにあった。蔵王権現跡に出るが、小広場に小さな石碑が置かれているだけである。国指定史跡ということだが、山中で良く見かける信仰跡で、その価値は伝わってこない。
 蔵王権現跡からはひと登りで胎内川方面からの山道に出て左に曲がった先が釈迦岳となる。ただ、この山頂は木立に囲まれて眺めもないので、そのまま先に進む。美しいブナ林が広がるようになって、写真撮影のために足が停まるようになった。大沢山、中山と小ピークを越えていき、三叉路を左に曲がると高坪山に到着した。入れ違いに3名の登山者が歩きだした後は、一人きりの山頂になった。休日と言っても、夜中の雨のために、出足がくじかれたようである。
 山頂からの急坂を過ぎて、緩やかになった尾根を進むと、蔵王への分岐になる。初めは歩きやすい尾根道であるが、下の分岐が近づくと傾斜も増し、倒木も目立って歩きにくくなった。分岐から来た道を戻り、途中から溜池への道に進んだ。水の涸れた用水堀に沿った道だが、藪化が進んでいた。藪を掻き分けていくと溜池に上がってきた林道に飛び出し、これを下っていくと登山口に戻ることができた。
 このコースは、葡萄畑の迂回路のため、歩くたびに嫌な思いがする。ワインの直売所や葡萄畑の見学コースと合わせて高坪山への登山道を整備すれば、良い観光地になるのだが、みずからゲートで商機を逃している。

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