三国山、大原太山、方丈山

三国山から大原太山 方丈山


【日時】 2017年8月4日(金)〜6日(日) 前夜発2泊2日 各日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 谷川連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 三国山・みくにやま・1636.4m・二等三角点・新潟県、群馬県
 大源太山・だいげんたやま・1764.1m・三等三角点・群馬県
【コース】 三国峠から縦走路を経て三角山より下山
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/四万/三国峠
【ガイド】 山と高原地図「谷川岳・苗場山・武尊山」(昭文社)
【温泉】 岩の湯 500円

【山域】 谷川連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 方丈山・ほうじょうさん・843.2m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/越後湯沢/越後湯沢、土樽
【コース】 湯沢パークスキー場より
【ガイド】 なし

【時間記録】
8月4日(金) 13:50 新潟=(R.49、R.403、加茂、R.290、森町、R.290、栃尾、R.290、渋川、R.252、小出、R.17 経由)=19:00 浅貝  (車中泊)
8月5日(土) 5:30 中間空き地―5:50 三国トンネル登山口―6:30 三国峠―7:00 お花畑―7:30 三国山―9:08 三角山―9:22 大源太山入口―9:43 大源太山〜10:15 発―10:33 大源太山入口〜10:44 発―10:52 三角山―11:56 毛無山―12:40 登山道入口―12:55 ゲレンデ下―13:16 中間空き地=(R.17 経由)=17:00 中里  (車中泊)
8月6日(日) 5:18 湯沢パークスキー場駐車場―5:32 ブナ林コース入口―5:58 尾根上―6:35 方丈山〜8:45 発―7:36 三本松コース入口―7:58 湯沢パークスキー場駐車場=(R.17、小出、R.252、渋川、R.290、栃尾、R.290、森町、R.290、加茂、R.403、R.49 経由)=11:30 新潟
 三国山は、谷川連峰の西の端に位置する山であり、谷川岳縦走路はこの山より始まる。名前は、上野、越後、信濃の三国に由来するが、実際の三国境には位置していない。関東と越後を結ぶ三国街道の山越えの難所で、三国峠はこの山の南の鞍部にある。大源太山は、三国山と平標山の中間に位置する山で、山頂は群馬県側に僅かに入っている。両隣りの三国山と平標山とは違って、訪れる者も少ない静かな山である。

 上越国境の蓬峠のすぐ北側から西に延びる尾根を足拍子山稜と呼ぶ。この尾根は、シシゴヤノ頭、コマノカミノ頭、足拍子岳、荒沢山、柄沢山といったピークを連ね、方丈山で終わっている。方丈山の山裾の西には中里スキー場、北には湯沢パークスキー場が広がっている。湯沢パークスキー場から登山道が開かれているが、ほとんど知られていない。名前の由来は、この地にある名刹「瑞祥庵」の開祖(方丈様)が、 この山頂で座禅を組んで修行をしたことで命名されたと言われている。

 久しぶりに谷川連峰に出かけ、まずは三国峠から大源太山までの赤線引きを行うことにした。おいおい、赤線をつなげていくつもりである。
 両登山口間の車道歩きを分けるため、浅貝と三国峠トンネルとの中間部の空き地に車を停めて歩き出した。終わりに40分の歩きを続けるのは辛いが、20分なら我慢のうちになる。
 三国トンネル入り口に到着してみると、新トンネルの工事のために路肩帯が狭くなっていた。三国山は人気の山なので、登山者が車を置くのに苦労しそうであった。早い時間であったが、すでに一台の車が停められていた。
 三国峠までは、昔の三国街道で、幅広の道が続く。谷間の道で始めは薄暗かったが、歩くうちに周囲の森に光がさしこんできた。今日も暑くなりそうであった。途中の三国権現御神水の湧き水で喉をうるおした。大きなカーブを交えながら上っていくと、三国峠に到着。三国権現の鳥居越しに三国山を見上げることができるが、山頂は奥になって見えていない。
 三国山への登山道に進むと、木の階段が続く。効率的に登れるのかもしれないが、足には負担がかかる。登山道の整備としては、階段はあまり設けてほしくない。傾斜がようやく緩むと、お花畑の草原に出る。ベンチも設けられており、良い休憩ポイントになっている。ニッコウキスゲはすでに終わっており、シモツケソウやハクサンシャジンの花園に変わっていた。
 再び階段登りに汗を流すことになった。山頂近くのガレ場では、木の階段が雪崩で傾いてしまっており、その脇のガレ場を歩くことになった。その後は、一直線の階段登りが続いた。地面との間に距離があって転落すると怪我は免れそうもなく、足元に注意が必要であった。振り返ると、上ノ倉山から忠次郎山、上ノ間山、白砂山に至る稜線が高く広がっているのを眺めることができた。
 傾斜が緩むと、縦走路への道が左に分かれ、直進するとすぐ先で三国山の山頂に到着した。三国山の山頂は広場になっているが、木立に囲まれて展望は無く、あまり面白い所ではない。先も長いので、そのまま縦走路に向かった。分岐に戻って下っていくと、迂回路が合わさるT字路となり、ここは右に進む。1570mピークに登り返すと展望が広がった。小さなピークが連なる稜線の先に大原太山や平標山、仙ノ倉山が聳え、縦走路にふさわしい眺めになっていた。
 小さなピークを越していくため、体力を消耗した。真夏には厳しい道である。三角山に到着すると、浅貝への道が分かれるが、大原太山までもうひと頑張りすることになる。県境線から離れて山腹を巻いていき、西に進むんだところで大原太山への登り口になる。大原太山の山頂までそれほどの距離ではないが、この最後の登りは、いつも堪える。傾斜が緩んで稜線を辿ると、大原太山の山頂に到着する。いつの間にかガスが出てきており、平標山と仙ノ倉山の山頂は隠されていた。誰もいない静かな山頂で大休止した。休んでいると、ガスの切れ目からエビス大黒の頭が岩壁をめぐらした荒々しい姿を現した。
 下りは、三角山から浅貝への登山道に進んだ。30からカウントダウンする浅貝新生会のプレートが付けられているが、間隔は不規則で、0地点は毛無山であったようなので注意が必要である。登ってきた際には、三角山が30になるということを知っていれば、参考にはなろう。
 急坂を一気に下ると、その先は緩やかな下りが長く続くようになる。登り返すと送電線の大鉄塔下に出て、ここまで林道が上がってきている。その上が毛無山となる。ここから長い下りになる。最後に尾根を右に外すと、ゲレンデに飛び出し、後はコンクリート敷きの管理道の下りになる。
 浅貝ゲレンデは廃止になっており、リフト施設は撤去されて、最下部では道路工事が行われていた。工事現場は立ち入り禁止の看板が置かれていたが、工事の人も見当たらないのでそのまま通らせてもらった。下ってきたので通らせてもらうしかないが、ここから登ろうとすると躊躇してしまうかもしれない。国道を歩いていると、東側の別荘地に三角山の案内板が置かれているのが目に入った。地図を見ると、別荘地の上部から林道が延びて、尾根を外した所に続いているのが判る。確かに林道を横断したが、草ぼうぼうで歩いた者がいた様子は無かった。将来は登山口が変わるかもしれないので要注意である。
 最後の車道歩きもなんとか終え、着替えを行って休んでいると、ミニパトの警官に不審尋問された。朝から車を停めていたのでということであった。縦走のため、三国峠と浅貝との中間点に車を置いたと説明したら、すぐに解放されたが、これまでの不審尋問の経験回数が一つ増えた。湯沢に下っても暑いので、夕方までここで過ごした。
 土樽で夜を過ごし、翌日は方丈山を登った。方丈山に登ったのは07年7月であったので、かなり時間が経っている。湯沢パークホテルの駐車場から歩きだした。ホテルの右手から、右方向に緩やかに上がっていく初心者用ゲレンデに進む。緩やかにカーブしていき、沢と交わった所がブナコースの入口になる。登山標識は少なく、ここでようやく登山標識に出会ってほっとすることになる。
 水量の少ない沢を何度も渡渉しながらの登りが続く。登山道には落ち葉がかぶっているが、赤テープに導かれて進んでいくことになる。沢の二俣で、中尾根に取り付き、ひと登りしたところで、右手の沢に方向を変える。沢を横断してブナ林が広がる山の斜面に取り付く。急斜面にジグザグの道が取り付けられて歩きやすくなっているが、登山道を外さないように注意が必要である。
 尾根の上に出て、ひと息入れた。この先は尾根沿いの登りが続く。前方に聳える方丈山の山頂が近づくと、細尾根の急な登りが始まる。連続して張られているロープの助けを借りて登り続けることになる。
 登りついた方丈山の山頂は小広場になっていて、360度の展望が広がっており、体を回すと、岩峰を連ねた足拍子山稜、正面山、湯沢の街並み、飯士山、大源太山を眺めることができる。ただ、大源太山は、逆光になって見えにくくなっていた。
 下りは三本松コースに向かった。下り初めは、左側が大きく崩落し、数メートルの間はスリップの許されない状態になっていた。その先では、尾根沿いは崩落して、右手に迂回路が設けられていた。尾根に戻って山頂を振り返ると、崩壊が進んで尾根も痩せ細った状態になっていた。その先は、危険性は少ない尾根の下りが続くようになった。
 678m点を越えてさらに下りを続け、登り返すと小岩峰に出る。ここからは方丈山の山頂を良く眺めることができた。小岩峰からはひと下りでゲレンデ上部の登山道入口に到着する。ここには方丈山への登山標識が置かれているが、ここまではゲレンデを長く登ってくる必要があるので、事前に情報を得ている必要がある。
 ここからはゲレンデに沿って下っていく必要がある。最後にホテルの裏手に出て、駐車場に戻ることができた。
 方丈山は、半日コースの山ではあるが、結構ハードで充実した山歩きを体験できるので、もっと知られて良いと思われる。

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