立岩山、富士山

立岩山、富士山


【日時】 2017年7月9日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 北会津
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 立岩山・たついわやま・400m・なし・福島県
 富士山・ふじさん・508.8m・三等三角点・福島県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/野沢/野沢
【コース】 立岩より
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:40 新潟=(R.49、西会津、大谷 経由)=8:10 立岩―8:34 発―8:38 立岩山分岐―8:43 立岩山―8:51 立岩山分岐―9:05 泥浮分岐―9:17 富士山〜9:25 発―9:44 林道登山口―9:44 立岩=(往路を戻る)=12:05 新潟
 富士山は、飯豊連峰の南山麓の、喜多方市と西会津町の境に位置する山である。山頂に富士権現が置かれていることから、この名前で呼ばれている。また、立岩山は、この富士山の東隣の立岩集落にある小岩峰である。地図にも記載されていないが、富士山との背比べの伝説も残る地元では大切にされている山である。

 週の半ばに指のできのを取る小手術を受け、炎症もひいていないので、簡単な山ですますことにした。宿題の一つに喜多方の富士山があった。4月8日の沼ノ平福寿草見物の後に、喜多方の富士山を登ろうとしたが残雪が多く断念した。その際、立岩集落にあった案内図で、立岩山と富士山を続けて登れる新しいコースがあることを知った。これまでは、漆窪から泥浮登山口へ周回していたので、この新しいコースを歩く必要がある。
 立岩に到着し、交差点部に建てられた案内図を再度確認し、陣ヶ峯峠方面への県道に進んだ先の広くなった路肩に車を停めた。立岩における登山口は、交差点部から陣ヶ峯峠方面に進んだ先の民家の玄関口に進むような小路である。4月8日の際には、「富士山、立岩山登山口」と書かれた案内板が木に取り付けられていたのだが、今回は無くなっていた。民家の奥に進むと、未舗装の林道が延びているので、これを辿ることになる。地形図にも破線が記されているが、それよりも交差点に近い東側に通っている。林道を進むと簡易水道施設があり、その先で杉林の中のトラバース道になると、立岩山との分岐になった。山頂まで5分とも書かれていた。緩やかにトラバース気味に登っていくと、それほどの苦労もしないで立岩山に到着した。地形図には記載されていないが、尾根の末端部の標高400m地点で、崖マークが南北に記されているのが立岩山である。崖の縁には、転落防止の鎖が設けられ、最高点部には石の祠も置かれていた。眼下には、立岩の集落や棚田を見下ろすことができた。来る途中の道路脇には、「棚田の里小土山」と書かれた幟が立てられており、棚田を観光資源にする試みが行われているようであった。この立岩山は、棚田の展望台といっても良い。
 分岐に戻り、富士山への山道を進むと、小ピークとの鞍部に出て、この先は富士山の山頂目指しての急登になった。杉の植林地の境界に沿って道は延びており、刈り払いは行われているものの、落ち葉が道にかぶさっていた。
 幸い、急登もそう長くはなく、傾斜も緩やかになった。泥浮への登山道を左に分け、緩やかな登りを続けていくと、富士山展望台と書かれた休憩所が現れた。気温が高くなってきて靄っており、展望といっても、めぼしいものは見られなかった。その先で下りに使う予定の県道への登山道を右に分けると、すぐ先で富士山の山頂に到着した。中央の木立の中に石灯篭と石の祠が置かれていた。御神楽岳や磐梯山の展望案内板が置かれていたが、その方向を見ても山は見えなかった。
 飯豊展望台という案内に従って、北の縁に進むと、飯豊連峰の展望が広がっていた。飯豊本山から大日岳に至る稜線部を一望できた。御西岳付近の雪渓も多く残っていた。これまで富士山には二回登っているが、飯豊の展望が得られることは知らなかった。初冬の空気の澄んだ日に展望を楽しむためにまた来なくてはならない。
 人声がしてきたので引き返すことにすると、山頂に大集団が登ってきていた。10分ほどの差で、大集団に巻き込まれるのを免れた。県道への登山道に進むと、登ってくる登山者の列が続いていた。何十人もの大集団なので、何のグループなのか聞くと、今日は富士山の山開きとのことであった。
 この富士山は標高500mほどの低山なので、いくら豪雪地にあるからといって、7月まで遅くする必要はない。これは、日本一の富士山の静岡県側の山開きが、7月10日であることから、それに近い日曜日にこの山の山開きを行ったようである。テレビカメラをかついだグループもいたので、福島県のローカル放送で、ここの山開きを報道していたようである。県道への登山道は結構急で、ロープも張られているところもあった。途中でばてて休んでいるものもいた。
 県道沿いの登山口の脇には、受付のテントも張られていた。この登山口から車までは、そう大した距離ではなかった。
 猛暑になってきており、汗だくの服を着替えて後は、家に戻ることにした。

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