クルミ沢遊歩道、折立温泉遊歩道、下折立遊歩道

クルミ沢遊歩道
折立温泉遊歩道、下折立遊歩道


【日時】 2016年12月3日(土)〜4日(日) 1泊2日 各日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 3日:雨後晴 4日:晴

【山域】 山古志周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 大平山・おおだいらさん・364.8m・四等三角点・新潟県
 月見の峰・つきみのみね・344m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/小千谷/小平尾
【コース】 根小屋花と緑と雪の里より
【ガイド】 なし

【山域】 越後三山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 遊歩道最高点・ゆうほどうさいこうてん・480m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 日光/須原/大湯
【コース】 上り:釈迦堂コース 下り:農村公園コース
【ガイド】 なし

【山域】 越後三山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 点名「日影」・ひかげ・399.4m・四点三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 日光/須原/大湯
【コース】 駒ヶ岳の良く見える遊歩道口より
【ガイド】 なし

【時間記録】
12月3日(土) 7:40 新潟=(R.49、R.403、加茂、R.290、下田、栃尾、R.351、長岡、R.17、堀之内 経由)=11:15 根小屋花と緑と雪の里〜11:40 発―12:28 遊歩道入口―12:43 大平山〜11:50 発―13:00 遊歩道入口―13:20 第一展望台〜14:00 発―14:25 第二展望台〜15:00 発―15:23 根小屋花と緑と雪の里=(R.17、R.352 経由)=17:00 下折立  (車中泊)
12月4日(日) 7:15 釈迦堂登山口―7:58 遊歩道最高点〜8:05 発―8:21 大久保のブナ林―8:34 農村公園登山口―8:40 釈迦堂登山口=8:45 駒ヶ岳の良く見える遊歩道口―9:08 展望台〜9:20 発―9:29 三角点―9:52 車道―10:10 駒ヶ岳の良く見える遊歩道口=(R.352、R.252、渋川、R.290、栃尾、下田、R.290、加茂、R.403、R.49 経由)=12:40 新潟
 クルミ遊歩道は、堀之内PAに隣接する根小屋花と緑と雪の里から北側の根小屋放牧場方面に向かって延びる遊歩道である。ひと登りすると、展望の良い細尾根が続くようになる。

 下折立温泉遊歩道は、下折立の佐梨川右岸の国道352号線脇から始まり、釈迦堂コースと農村公園コースの二つが設けられて周回できるようになっている。越後駒ヶ岳の展望を楽しめるコースであるが、遊歩道最高点に山名が付けられていないのは残念なことである。

 奥只見の銀山平に通じるシルバーラインの入口の手前の下折立の佐梨川左岸に、「駒ヶ岳の良く見える遊歩道」が整備されており、稜線上の展望台からは越後駒ヶ岳の展望を楽しむことができる。

 週末は久しぶりに晴天の予報が出た。越後三山の雪山の眺めを目的に小出方面に出かけることにした。土曜日には、7月16日に続いてクルミ遊歩道を歩くことにした。ただ問題は、越後三山は南東に位置しているため、午後遅くに歩く必要がある。その前に簡単な山を歩くことにして、長岡の柿城址を計画した。朝起きると、予想外なことに雨が降っていた。午後には晴れるようであるので、朝食をとってからゆっくりと出かけた。
 車を走らせて栃尾でどうするか考え、雨も止んだので柿城址に進んだ。城山(柿奉仕)は、2008年1月に雪山として登ったのだが、その際、山頂標識が置かれてあり、その後のネット検索で登山道も整備されていることを知った。道があるのならば、改めて歩く必要があるということでの再訪である。
 柿町の集落を抜けて山に向かう細い車道手前に、エコファームの案内板があるはずであったが、見当たらなかった。山腹に見える牧場に向かって歩いていくと、牧場の従業員から私有地につき立ち入り禁止と言われて追い返されてしまった。車のナビに出てくる牧場の名前も別の名前に変わっており、エコファームは廃業になって、その付属施設であった遊歩道も歩けなくなったように思われた。ともあれ、柿町からは登れないことが判った。
 再度車を走らせて、昼に根小屋花と緑と雪の里に到着した。昼食は、山の上でとることにして歩きだした。今回は、クルミ沢沿いの旧道を登りに使うことにした。一旦車道に出て、カーブを過ぎた先から旧道に進んだ。冬に備えてコース中の案内板は撤去されたりしていたので、ここに案内標識があるのかどうかは判らない。旧道は、未舗装で車の轍は見られるものの中央に草が生えている状態であった。沢の水も、すぐに側溝に流れるほどになった。谷沿いに歩いていくと、養鯉池や田圃も現れ、農作業の軽トラックも入っていた。尾根がすぐ脇を走っていたが、切り立った崖になっていた。
 それほどの体力も使わずに、車道に出て、もうひと歩きで遊歩道入口に出た。今回は大平山まで足を延ばすことにして先に進んだ。車道をひと登りすると台地に出て、車道が右にカーブする地点の左側に大平山牧場の記念碑が置かれていた。その周辺は広場になっており、奥に進むと、崖際にベンチも置かれていた。金倉山や焼山といった山古志の山々の眺めが広がっていた。崖に沿って右に進むと三角点を見つけることができたが、崖際ギリギリで立ち入り禁止のロープの先に置かれていた。崩壊がもう少し進めば、落下しそうな状態であった。この一帯は、地層的に崩壊しやすいのか、低山にもかかわらず斜面の崩壊によって険悪な表情を見せている。
 車道を戻って遊歩道に進んだ。ひと登りすると月見の峰であるが、ここは藪によって展望は良くない。少し下ると田毎の月の標識があり、その先が第一展望台なので、ここで大休止にした。越後三山の展望が広がっているが、越後駒ヶ岳の山頂に雲がかかっており、さらに太陽が沈むのを待つ必要があった。守門岳、権現堂山、未丈ヶ岳、越後三山、巻機山が並ぶパノラマは一級品である。上の遊歩道入口まで車で入っていれば、第一展望台までは10分も掛からないので、夕暮れ時の撮影スポットとして良いであろう。
 越後三山はさすがに雪をまとっていたが、麓の低山は茶色一色で、雪の訪れの遅さが気になった。東京では11月に初積雪を観測して大騒ぎしたが、新潟ではまだ雪は降っていない。
 越後駒ヶ岳山頂にかかる雲がなかなか消えないのに待ちくたびれて、この先もまだ展望地があることから歩きだした。下っていって第二展望台まで進むと、ようやく雲が消えてくれた。再び撮影のために腰を据えた。夕焼けに染まらないかと期待して待ったが、その気配は無かったので、下山に移った。
 第一展望台からはひと下りで遊歩道分岐に出るが、駐車場に近い右の道に進んだ。林の中に入ると、すでに薄暗くなり始めていた。公園内に入ると、複雑に遊歩道が延びているが、右側の道に進むようにすると、車を置いた公園奥の駐車場に戻ることができた。
 夕方の最後のひと仕事ということで、中子沢奥の三ツ又から丸山へ延びる尾根沿いの破線道があるのか確かめることにした。沢を渡るために橋が無ければならないが、そのようなものは見当たらなかった。また対岸の崖も切り立っており、取り付きようもない状態であった。地形図に記載されている破線道は現在では無くなっていることが確かめられた。丸山に登るには、残雪期に深道川沿いの林道を進み、丸山に最接近したところからアプローチするのが良さそうである。
 下折立近くで夜を過ごしたが、朝起きると車の窓には氷が張っていた。冷え込みも厳しくなって、本格的な冬も近づいているようである。夜明けが遅くなっており、登山開始の時間も遅くなった。
 国道352号線沿いに「折立温泉遊歩道」の案内板が置かれているのは、以前から知っていたが、温泉客の散策路かと思っていた。本格的な山歩きができそうなため、登ってコースや展望のほどを確かめることにした。
 石段を登っていくと、道の脇には石仏も置かれていた。お墓の脇をかすめて登っていくと、釈迦堂に出て、その前の広場には「いぼ水」と呼ばれる湧き水が出ていた。昔、顔と手首に無数の疣がある尼僧がこの清水で顔を洗ったところ疣がきれいになくなったという言い伝えがあるという。
 釈迦堂の脇から遊歩道が始まっていた。急坂に擬木の階段が続いていた。落ち葉が積もってステップが隠されているため、足元に注意が必要であった。388m点近くで細尾根になると、展望が広がった。西側は崩壊地になって切り落ちているので、安全なところまで進んでからザックを下ろしてカメラを取り出した。朝日に輝く越後駒ヶ岳の眺めが広がっていた。
 目的のピークは、谷を右方向に巻いていった先のピークのようであった。一旦僅かに下った後、灌木帯の中の切り開き道の登りになった。登りの途中木立が開けると、高度が上がったことから越後駒ヶ岳も大きく見えるようになり、その右手には八海山の頭も見え始めた。
 細尾根に取り付けられた擬木の階段を上ると広場に出て、ここが遊歩道最高点であった。山頂は木立が広がって展望は無かったが、農村公園への下り口に進むと、越後駒ヶ岳の眺めが広がっていた。ここから482.1m三角点のピークまでは僅かな距離であるが、残念ながら道は切り開かれていなかった。このピークの名前が無いのは、どこそこの山に登ったといえないことから残念なことである。482.1m三角点の点名は「小沢」なので、小沢山とでも名前を付けてくれると良いのだが。
 農村公園コースを見ると、こちらも良く整備されていたので、この道を下ることにした。越後駒ヶ岳を正面に眺めながらの下りになった。急坂ではあったが、良く整備されているので下りやすかった。ただ、越後駒ヶ岳の眺めが開かれるところで、撮影のために度々足が停まった。下りの途中、傾斜が緩むと休憩のためのベンチも置かれていた。ブナ林の広がる台地に出ると大久保のブナ林という標識が置かれていた。尾根を左に外して杉林の中を下っていくと、農村公園遊歩道口に下り立った。ここからは、釈迦堂遊歩道口までは車道歩きも僅かであった。
 折立温泉遊歩道は、越後駒ヶ岳の展望台として、残雪期にも歩きたいコースであった。
 時間も早いので、もうひと頑張りして川向こうの「駒ヶ岳の良く見える遊歩道」を歩くことにした。このコースは、2010年8月に歩いているが、少し時間が経っている。国道からゆのたに荘の看板に従って佐梨川を渡ると、鳥居と「駒ヶ岳のよく見える遊歩道・展望台」と書かれた看板が置かれている。「〇崎遊歩道」と書かれている標柱も立っているが、一字が消えて読み取れなかった。
 遊歩道は細尾根沿いに続いているが、ひと登りしたところで導水管の保守道が分かれるので、迷いこまないように注意が必要である。正一位稲荷大明神や展望台まで200mといった標識も置かれている。
 右側から廃道になった作業道が合わさると、テレビアンテナの立てられた展望台に到着した。先回は見られなかった越後駒ヶ岳の展望も開けていた。太陽が昇ってきており、先の下折温泉遊歩道歩きの時よりは、逆光になって見にくくなっていた。
 ひと休みの先、先に進んだ。やや草が目立つようになったが、歩くのに問題は無い状態であった。ひと登りで399.5mの三角点ピークに到着した。この先、少し下ったところの鞍部から遊歩道は左にコースを変える。幅広の谷に向かってジグザグに下るのだが、落ち葉で判り難くなっており、境界見出し標がコースの指標になっていた。ひと下りして左に登り返すと尾根沿いの下りになった。踏み跡は無く、灌木の中に草が茂っている植生の違いによって遊歩道であったことが判る状態であった。途中、階段の名残か金属の杭が見られるところもあった。下るにつれて藪は濃くなり、かつての遊歩道部分が崩壊地になっているところもあった。最後には、本格的な藪漕ぎなったが、なんとか車道に下り立つことができた。前回歩いた際のGPSのログによってコースを記録していたのでなんとか下れた。現在は、三角点から先は廃道になっており、三角点からは引き返すべきである。
 思わぬ藪漕ぎで草臥れて、時間も早かったが家に帰ることにした。

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