権現山

権現山


【日時】 2016年11月12日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨後曇り

【山域】 川内山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 権現山・ごんげんやま・630.5m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/御神楽岳/高石
【コース】 中河原橋より往復
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:30 新潟=(R.49、R.403、新津、五泉、村松 経由)=7:50 中河原橋〜8:23 発―8:44 林道―9:35 尾根上―9:45 巡視路分岐―10:17 権現山〜10:35 発―10:59 巡視路分岐―11:08 尾根上―11:51 林道―12:09 笹目―12:27 中河原橋=(往路を戻る)=13:55 新潟
 権現山は、早出川の左岸に立つ、川内山塊の入口にある里山である。ピラミッド型の山頂が村松や周囲の山からも良く目立つ山である。一般登山道があるものの、山の知名度は高くはないが、雪崩にあった主人を二度までも助けた「忠犬タマ公」の活躍舞台として登場する山である。山頂は一部は刈り払われているものの木立に囲まれており、山頂から南に下ったところにある鉄塔下が川内山塊の展望台になっている。

 日曜日は用があって山はお休み。しかし、土曜日は雨後曇りとぱっとしない天気予報が出てしまった。近場の山を考えていき、権現山に出かけることにした。権現山に先回登った2014年11月の時、新しい林道によって登山道が分断されており、迷い込んだ林道終点から藪漕ぎで登山道に復帰した。今回は、登山道と林道の確認が目的になった。
 中河原橋に到着すると、雨が降りだしてしばらく車の中で待機になった。幸いじきに雨は上がって、雨具のズボンと長靴姿で歩きだすことができた。中河原橋を渡った先のT字路には、権現山と書かれた案内標識が置かれていた。中河原からの登山道は、とりあえず維持されていることが判った。また、新しい忠犬タマ公の説明版が置かれていた。以前は中河原橋を渡る前の橋詰に置かれていたのだが、場所が移動していた。
 中河原の集落内に入っていくと、民家の間に進んでいく小路の入口に権現山への標識が置かれている。民家の間を抜けていくこの先は、曲がりくねって少し判り難い。山に向かう道にのると、沢から水を引くホースが何本も置かれている。急な斜面に行きあたると、道は右に曲がるが、これは右奥の沢に向かうもので、権現山への登山道は、そのまま直進する。赤テープが下がっているものの、登山道は夏草に覆われて、判り難くなっていた。
 急坂を登りきると、杉林の広がる台地に出る。右手に沢を見下ろしながら進んでいくと、林道に飛び出した。先回は足が泥に埋まって、一歩を踏み出すのも難しい状態であったが、現在は砂利も敷かれていた。以前は、ここから沢に向かって緩やかに下っていったのだが、前回は新しい林道に出てそのまま上がっていってしまった。林道に出たところには、右下に向かうように案内板が置かれていた。右に曲がって林道をひと下りすると沢に出て、左岸沿いに登山道が続いていた。この登山道入り口付近は、林道の開設によって新しく付けられた道のようで草も茂っていたが、すぐにしっかりした道になった。
 登山道を進んだすぐ先で、大岩の下を巻くところがあり、泥斜面がえぐれて足場が乏しくなっていた。もう少し崩壊が進んだら、大岩は迂回して、沢沿いに進んでから登山道に復帰した方が良さそうである。その後は時に難所もなく、登山道を歩くことができた。小さな滑滝が現れ、その上で右岸に移動すると、沢から分かれての登りになる。この先は傾斜も増して、結構汗を流すことになる。周囲の雑木林は、紅葉に彩られていた。傾斜が緩んで大岩が登山道脇に現れると、周囲には隠れ里のような谷間が広がる。そそり立つ459mの岩峰を見上げると、岩山に生えた木立が美しく紅葉していた。草が茂った谷池の脇を抜けていくと、横たわる尾根が迫ってくる。トラバース気味に登っていくと、意外に短時間で459m岩峰との鞍部に飛び出す。
 この先は、尾根沿いの急な登りが続くようになる。最初のピークに登りつくと、ここには杉川発電所側からの送電線巡視路が合流する。尾根の先に見えているのが権現山の山頂のように見えるが、三度ほど騙されるので、体力には余裕を残して登っていく必要がある。途中の数か所の急斜面は、足場は切れているものの、落ち葉に覆われているので、注意が必要であった。
 権現山の山頂は、杉木立に囲まれているが、東側の藪が刈り払われていた。石の祠も、以前は倒壊していたが、新しくなっていた。天気が良ければ少し下った所の送電線鉄塔下で大休止にするところであるが、雲が広がっていたので山頂から引き返すことにした。一段下がったところで展望が開けるので、そこで腰を下ろして大休止にした。登山道に腰を下ろして休んでいても、登山者は他には誰も登ってこなかった。
 紅葉を眺めながら下り、林道に出てからは、林道がどこに通じるか確かめることにした。初めは登山道脇の沢の左岸に沿っていたが、次第に西にそれていって、最後は笹目の集落に出た。林道途中にあった鎖によるゲートは登山道分岐近くであったが、林道の途中では草が倒れこんでいるので、一般車ではこの林道に進むのは躊躇してしまう状態であった。
 笹目から中川原には、早出川の左岸沿いに通じている破線道を通れば良いと思って進んだが、すぐ先の畑からは、夏草に覆われた廃道寸前の山道になった。この道のことを考えると、権現山の下山に林道を使うのは効率的ではなく、そのまま登山道を戻るべきであった。

山行目次に戻る
表紙に戻る