金城山、鳴倉山

金城山
鳴倉山


【日時】 2016年10月21日(金)〜23日(日) 前夜発2泊2日 各日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 22日:晴  23日:曇り

【山域】 巻機山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 金城山・きんじょうさん・1369m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/十日町/六日町
【コース】 観音山コース
【ガイド】 山と高原地図「越後三山」(昭文社)

【山域】 越後三山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 一本杉・いっぽんすぎ・290m・なし・新潟県
 鳴倉山・なりくらやま・578.6m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/小千谷/小出
【コース】 登り:一本杉コース 下り:干溝コース
【ガイド】 無し

【時間記録】
10月21日(金) 14:00 新潟=(R.49、R.403、加茂、R.290、下田、栃尾、R.290、渋川、R.252、小出、R.17、六日町、R.291 経由)=18:00 長崎  (車中泊)
10月22日(土) 6:15 観音山登山口―6:30 観音山―7:40 五合目―8:15 七合目―8:38 滝入コース分岐―9:00 高棚コース分岐―9:23 金城山山頂標識―9:51 水無コース分岐―10:15 金城山山頂標識〜10:30 発―10:50 高棚コース分岐―11:13 滝入コース分岐―11:32 七合目〜12:10 発―12:30 五合目―13:38 観音山―13:54 観音山登山口=(大月、六日町、R.291 経由)=15:30 小出  (車中泊)
10月22日(日) 6:30 響の森公園駐車場―6:58 一本杉―7:13 送電線鉄塔―7:22 干溝送電線分岐―7:50 大西台(突き分けコース分岐)―8:10 鳴倉山〜8:20 発―8:29 干溝コース下山口―9:14 干溝コース登山口―9:39 響の森公園駐車場=(小出、R.252、渋川、R.290、栃尾、下田、R.290、加茂、R.403、R.49 経由)=12:15 新潟
 魚沼平野から越後三山や巻機山方面を眺める時、これらの山に高さこそ及ばないが、三角形にの形の整った山にまず目が留る。これが金城山で、その名前は、金の形に似ていることに由来している。山頂は切り立った壁をめぐらせた岩山となっており、かつては信仰の山であったらしい。最近の登山ブームでもあまり話題にものぼらず、忘れられた存在になっているが、越後三山や巻機山の展望は素晴らしく、もっと登られても良い山である。

 鳴沢山は、越後駒ヶ岳からカネクリ山、ヨモギ山、笠倉山を経て北西に延びる尾根が魚沼の平野部に終わる所にある山である。南面から山頂まで林道が延びており、ハンググライダーの山頂基地としても利用されているが、登山道が各方面から整備されて、最近は人気が出てきている。山頂周辺は、丈の低い潅木帯で、越後三山や権現堂山など、周囲の展望が開けている。

 金城山は、中越にあってそう遠い山ではないにもかかわらず、1993年11月3日に登ったきりになっている。その後何度か登ろうとしたこともあったが、天気が悪かったり、集中豪雨で登山道が崩壊していたりして登らずになっていた。この週末は晴になるようなので、紅葉に彩られた岩山の眺めを期待して出かけることにした。
 金城山への登山道は何本もあるが、藪化してしまっているコースも多く、現状を確認する必要がある。新潟県のウェブ情報を見ると、平成23年7月新潟・福島豪雨による影響で、滝入コース、水無コース、観音山コースだけが登山可能とあった。今回は観音山コースから登ることにした。
 前夜発して、登山口近くで夜を明かした。観音山登山口は、槻岡寺入口脇にある。こぶし遊歩道と書かれたゲートから登山道に進んだ。遊歩道として整備されており、歩きやすい道が続いた。登山道脇には、石仏が置かれていた。展望地として東屋も設けられていたが、まだ歩き始めのため、足を止めずに先に進んだ。途中で登山道が分かれたが、尾根沿いの直進道と迂回路で、どちらを進んでも良かった。
 傾斜が緩んだ標高320m地点に到着すると、石仏が並べられた広場が現れ、山頂広場と書かれた標柱が置かれていた。名前は書かれていなかったが、ここが観音山山頂のようであった。二合目という標柱が置かれており、早くも二合目なら楽勝と思ったのだが、これは甘かった。
 この先は、緩やかな尾根沿いの登りが続いた。尾根歩きの途中の五合目も余裕の歩きで通過した。崩壊によって登山道が付け変わった所を通過すると、急斜面になって、これを越すとブナ林に囲まれた七合目に到着した。雲洞庵からの登山道が合わさるはずであったが、案内標識はなかった。
 ロープも掛かる急斜面を登りきって尾根の上に出ると、滝入コースとの分岐になった。その先で、岩場の下のトラバースが現れ、鎖が掛かっているものの、注意して通過する必要があった。1150m標高点を過ぎると細尾根となり、ようやく金城山の山頂も目の前に迫ってきた。沢音が耳に入ってくると、水場への道が左に分かれた。その先で、北之入コースと高棚コースとの分岐になったが、ここのコース標識も無くなっていた。草が少し伸びていたが、尾根沿いに道形は見られた。
 この先は最後の急登になり、大岩の脇を抜けて、岩場を鎖を頼りに登ると、金城山の山頂広場に到着した。地形図に書かれている1369mの山頂はまだ先だが、大岩に囲まれた中の最高点に山頂標識が置かれている。大岩と紅葉の取り合わせが美しかった。今年の紅葉は、暑さが長引いたため、葉が傷んでしまって華やかさがいまいちであるが、それでも紅葉の盛りの眺めをようやく楽しむことができた。巻機山も目の前に大きく広がっていた。とりあえず避難小屋の先までということで先に進んだ。大岩の下を巻くように登山道が続いているので危険性は無かったが、大岩の間に入ると、その先のコースが判り難いところもあって注意が必要であった。岩場を過ぎると尾根沿いの道に戻るが、そこからの大岩が並んだ姿は美しかった。避難小屋を過ぎて水無コースとの分岐付近が一応の最高点となる。イワキの頭への尾根は藪で閉ざされていた。
 人声がすると思ったら水無コースからグループが登ってきた。少し戻った所の展望地から岩場の写真をとっている間にも、数人が通過していった。この日は、水無コースや観音山コースから何組も登ってきていたが、それでも20名には達していないであろうか。
 岩場の眺めを充分楽しで下りに移り、難所も通過した七合目に戻った所で大休止にした。観音山コースのイメージとしては、七合目でようやく半ばといったところのようである。登山口に戻った時には、足にもかなり疲れが出てきていた。比較的容易な観音山コースといっても、金城山はなかなかあなどれない山であった。
 翌日は軽い山歩きで終えることにして、一本杉コースから鳴倉山へ登ることにして小出に戻った。
 鳴倉山から西に落ち込む尾根の末端にある一本杉へは、2008年9月23日に登ったことがある。この時は一本杉から鳴倉山への登山道は無かったことから、冬季のルートとしてどうなのだろうと興味を持って眺めた覚えがある。最近、一本杉から鳴倉山と、トヤの頭から黒禿の頭の間の登山道が開設されたという情報が入った。日曜日は天気も下り坂になるようなので、偵察も兼ねて一本杉から鳴倉山の間を歩いておくことにした。
 一本杉へは、先回と同じく、響の森公園の駐車場から歩きだした。遊歩道を上がっていくと、溜池があり、その右手から一本杉遊歩道が始まっている。ひと登りすると、林泉庵からの登山道が合わさる。一本杉から大力山への環状縦走を行うなら、最後の車道歩きが短くなる林泉庵から歩きだした方が良い。
 林泉庵への分岐から尾根沿いに登っていくと周囲にはブナ林が広がり、石仏が登山道沿いに置かれていた。左右に登山道が分かれ、先回の記憶が薄れていたので、右手の道に進んだが、家に戻って先回のログを確認すると左の道に進んでいた。左の道は、尾根を左にはずして谷をトラバースした後、北側の尾根に乗り換えた。右手の道に進むと干溝から上がってきている破線道に乗って、その後は尾根沿いの登りになった。
 尾根をひと登りすると、杉の大木の立つ一本杉に到着した。地形図で破線道が合わさるところが一本杉である。幅広になった尾根を進んでいくと、三角点ピークに出るが、先回は北に延びる送電線巡視路を下った。前方には、鳴倉山が高く聳えて、登頂意欲が涌いてきた。三角点ピークからは一旦下りになり、八色線23の送電線鉄塔下に出る。尾根沿いに少し登った所で、干溝への道が分かれる。ここまでは送電線巡視路のため良い道が整備されていたが、ここから先が新しく開かれた登山道となる。
 新しい登山道は、粗い切り開きで、足元に注意が必要であった。まだ歩く登山者は少ないようである。木の枝も掴みながらの、急坂の本格的な登りが始まった。一旦傾斜が緩むが再び急坂が現れた。この坂を上り切ると大西台で、突キ分ケコースが合流する。この先は、しっかりした登山道が続くようになった。再度急坂を頑張ると林道に飛び出して、林道歩きで鳴倉山の山頂に到着する。
 鳴倉山は展望ピークであるが、雲が垂れこめて越後三山の山頂部は隠されていた。今日は、新しい登山道の歩きが目的なので、展望までは望まない。
 下山は、干溝への尾根コースに進んだ。林道を下っていくと、干溝への案内標識が置かれている。最初は林道幅の切り開きがあるものの、夏草が茂って、半藪漕ぎ状態であった。トラバース気味に進んでいき、地形図では南に向かってヘアピンカーブするところでは、そのまま進んで尾根に乗ってから南に方向を変えてから破線道に戻った。木立の中で地図でコースを見極めることは難しいが、赤テープが連続的に付けられていた。また、急な所ではロープも取り付けられていた。途中で植林のための作業道を横断し、二本目で左に少し水平移動すると、その先ははっきりした道が続くようになった。
 歩く者は少ないようで蜘蛛の巣を払いながら歩く必要があり、度々足が止まった。また登山道の上に苔が生えて滑りやすく、足元に注意が必要であった。
 最後に杉林を抜けると草地に出て、脇の林道には鳴倉山の登山標識も置かれていた。その先、送電線鉄塔の脇で干溝林道に飛び出すと、ここにも鳴倉山の登山標識が置かれていた。ただ、このコースはある程度藪山に慣れていないと難しいと思われた。
 この下った尾根は、2007年2月24日に雪山登山として登ったが、その際にも夏道があるなという感じがしたが、改めて確認することができた。
 最後の車道歩きもそれほど時間はかからずに車に戻ることができた。

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