白山

白山


【日時】 2016年10月1日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 白山粟ヶ岳山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 白山・はくさん・1012.4m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/越後白山
【コース】 上り:尾根コース 下り:田村線
【ガイド】 アルペンガイド「上信越の山」(山と渓谷社)、分県登山ガイド「新潟の山」(山と渓谷社)、新新潟ファミリー登山(新潟日報事業社)

【時間記録】 6:00 新潟=(R.49、茅野山、R.403、新津、村松、阿弥陀瀬 経由)=7:00 慈光寺駐車場〜7:26 発―7:37 慈光寺―8:18 三合目―8:44 五合目―9:49 白山〜10:10 発―11:11 五合目―11:48 鉄塔No.106―12:08 慈光寺―12:20 慈光寺駐車場=(往路を戻る)=13:35 新潟
 新潟平野の東に位置する白山は、山中に祭られている白山明神祠がその名の由来という。古くから信仰の山とされ、山頂にある鯖池には海の鯖が住むという雨乞いの池としての伝説が残されている。また、昔この山に大蛇が住み、高僧の祈とうで山を下り、新潟市の白山神社に祭られたともいわれている。麓にある慈光寺は、室町時代から続く曹洞宗の名刹である。この山は、新潟周辺で人気の山になっており、毎年四月の第一日曜日に山開きが行われている。

 最近は、しばらく歩いていないメインルートが気になっている。白山にはここのところ宝蔵山から往復することが多く、メインの慈光寺から登ったのは1997年で、ずいぶんと時間が経ってしまっている。記憶を新たにするために、久しぶりに白山に出かけることにした。
 慈光寺の杉並木入口には、広い駐車場が設けられているが、他の車は無かった。人気の山ではあるが、五頭山と比べると、登山者は少ない。
 はじめは、苔むした杉の大木や石仏を見ながらの歩きになる。以前は慈光寺の門前まで車で入る者が多かったが、杉林の中が駐車場になって見苦しかったので、進入禁止は望ましい。観光客向けに、参道には砂利が敷かれていた。10分ほどで、慈光寺の門前に到着。ほどよい準備運動である。
 ここから尾根線と田村線が分かれるが、尾根線に進んだ。しばらくは、林道幅の道が続く。左岸に渡った先で、一合目となって、ここから登山道が始まる。枝尾根の急登が始まり、忍耐の歩きになる。白山の山頂から北に落ち込む尾根に登りつくと、三合目。この先は傾斜も少し緩くなってひと息つくことができる。
 登山道沿いにはブナ林も見られ、他に登山者もいないこともあって、のんびりした気分で歩くことができた。谷向こうには、田村線の通っている尾根が並行に走っており、しだいに目の高さに迫ってくるのが、登りのはげみになった。山頂が迫ってくると、再び急な登りに変わる。ようやく九合目に出ると傾斜は緩やかになって、避難小屋が現れる。その先の鯖池は、草が茂って水面は消えていた。
 誰もいない白山の山頂に到着。白山の山頂は、東方面だけが開けており、新潟平野や飯豊方面の眺めを楽しむことができた。雲海がかかって、飯豊の山の眺めは一部になっていたが、それも美しかった。
 腰を下ろして休んでいると、ズボンの裾が血だらけになっているのに気が付いた。蛭の仕業と、ズボンをめくって探したが、見つからなかった。白山は蛭が問題になるが、十月なので、いないと思ったのが甘かった。少なくともスパッツを付けるべきであった。おそらく、慈光寺から一合目までの、草が延びた沢沿いの道で取り付かれたのであろう。登りの途中で、蛭がいないか足元に注意して見ていたのだが、脛の外側の死角になる所が狙われた。
 下山は田村線に進んだ。前夜に雨が降ったせいで登山道が滑りやすく、足場を確保しながらの歩きにあって、足に負担がかかった。所々で急な下りもあり、距離も長くなるので、田村線は下りに使う方が良い。送電線鉄塔下を過ぎてもうひと頑張りすると、天狗祀殿の裏に出て、下山も終了になる。
 白山は、適度な運動量が必要な良い山であるが、蛭のために登山時期が限られるのは残念なことである。

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