矢筈山、西大巓、西吾妻山

矢筈山、西大巓、西吾妻山


【日時】 2016年9月3日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 吾妻連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 矢筈山・やはずやま・1510m・なし・福島県、山形県
 西大巓・にしだいてん・1981.8・二等三角点・福島県、山形県
 西吾妻山・にしあずまやま・2035m・なし・福島県、山形県
【地形図 20万/5万/2.5万】 福島/吾妻山/檜原湖、吾妻山
【コース】 白布峠より
【ガイド】 山と高原地図「磐梯・吾妻・安達太良」(昭文社)

【時間記録】 
9月3日(金) 15:40 新潟=(R.49、会津坂下、喜多方、R.459 経由)=19:50 早稲沢登山口  (車中泊)
8月4日(土) 5:00 白布峠―5:50 矢筈山―7:32 西大巓〜7:37 発―8:17 西吾妻小屋三叉路―8:28 西吾妻山―8:48 天狗岩―9:05 西吾妻小屋三叉路―9:50 西大巓〜10:10 発―11:50 矢筈山―12:47 白布峠=(往路を戻る 経由)=15:50 新潟
 山形と福島との県境に広がる吾妻連峰は、東・中・西吾妻に分けられるが、西吾妻を代表するピークが西吾妻山と西大巓である。西吾妻山と西大巓は、福島と山形の県境線上にあるが、西の白布峠からこの県境線沿いに矢筈山を経て登山道が設けられている。

 白布峠から西大巓へは2010年6月に歩いたが、この時は残雪のために登山道を見失いやすい状態で、下山が気になって西吾妻山までは足を延ばせなかった。今回は、そのリベンジということで出かけた。
 前夜に白布峠に入り、早朝から歩きだした。しばらく車道脇の法面の上に続く道を歩いた後に、県境尾根に取り付いた。ここで、ようやく西吾妻山への登山標識が現れる。
 ここまでは、崩壊によって車道に向かって崖状になっているところもあるが、車道並みの切り開きが見られるところもある。白布峠超えの旧道の痕跡ではないだろうか。地図を見ると、米沢側にも車道沿いに断片的な破線が記されているところがある。
 県境尾根は、小さなアップダウンを繰り返してだらだらと続いている。矢筈山は、特徴の無いピークで、山頂標識も無く、大きな下りが始まってそれと判る状態である。急坂を下ると、小さな沢を何本か渡ることになる。急な階段が設けてあるが、ステップの丸太が足をのせ難く、バランスをとる必要がある。左脇には馬場谷地が広がっているのだが、そこに続く旧道は完全に消えており、一か所だけで湿原をかろうじて見えるだけになっていた。湿原の立ち入り禁止は仕方がないものの、展望地は設けておいて欲しかった。
 馬場谷地の脇を過ぎると、本格的な登りが始まった。周辺の木立もブナ林から針葉樹帯に変わった。岩の露出した窪地の中の登りになって、歩きにくくなった。岩には緑の苔がついており、滑りやすく注意が必要であった。登りはともかく、下りは数回尻餅をつくことになった。
 見通しの無い中で忍耐の登りを続けていき、西大巓に到着すると、ここまでの苦労が報われるように展望が開けた。特に、荒々しい火口壁を際立たせた磐梯山の眺めが素晴らしい。小野川湖や檜原湖、雄国沼といった湖も眺めることができ、裏磐梯の展望台といって良い。場所を移動して飯豊連峰を眺めると、御西の雪渓が残っているのが見えた。
 西吾妻山は、ボリュームのある山体を見せ、鞍部を経て登山道が上っていくのを眺めることができた。西吾妻山の方がかなり高いように見えるが、標高差は50mほどである。もうひと頑張と気を引き締めて、西吾妻山に向かって歩きだした。草原状の鞍部を越した先からは、西大巓の写真を撮る必要もあって、しばし足が止まった。針葉樹帯に入ると、その先で傾斜は緩んで草原が現れるようになった。西吾妻小屋三叉路に出て、右手の道に進んで西吾妻山に向かった。針葉樹帯の中を緩やかに登っていくと、西吾妻山の山頂に到着するが、展望も無く、看板しか見るものは無い。そのまま通過して、天狗岩の露岩帯に出た所で、ひと息入れた。時間が早いせいもあって、誰もいないが、時間が経てば賑わってくるはずである。小さな草原が点在する中を歩いていくと、西吾妻小屋三叉路に戻ることができた。
 鞍部への下りに入ると、ようやく登山者に出会うようになった。西大巓に戻ったところで大休止にしたが、ガスが流れて西吾妻山の山頂が見え隠れするようになった。休んでいるとグランデコスキー場からの登山者も現れるようになってきた。
 下りは滑りやすい岩に苦労しながら、慎重に足を運ぶ必要があった。矢筈山に登り返した後は、ダラダラの歩きが続き、長く感じた。

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